10月N響C定期公演


1. オウルズ  [2008, 日本初演] ( プレヴィン作曲 )
2. ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K.488 ( モーツァルト作曲 )
3. 交響曲 第5番 ニ短調 作品47 ( ショスタコーヴィチ作曲 )

ピアノ : 池場 文美
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : アンドレ・プレヴィン

[NHKホール / 1階 C-16-8]


プレヴィンの演奏会と言うことで期待して出かけた。今シーズンのN響定期会員に

なった理由の一つにプレヴィンの参加がある。今回もほぼ満席。年配の方が多いのと風邪がはやっているせいか咳をする人が多い。


最初の”オウルズ”はプレヴィン自身の作品で日本初演とのこと。ボストン響の

委託作品と記載あり。正直に言って良くわからなかった。うっかり眠ってしまう

瞬間あり。続いてモーツアルトの23番。池場さん(名前はあけみと読むらしい)。

のピアノは音が大きくはないが良く指の回る人。驚いたのはN響の響きが

素晴らしいこと。特に弦楽器が澄んだ音でモーツアルトの音が聞こえてきた。

特に2楽章のソロで始まる場面は引き込まれた。

休憩後の”革命”はともかく素晴らしい怪演。N響が海外の一流オケにひけを

とらない良い音を出していた。オケとしての纏まった響きが深みがあって

フォルティッシモの場面でも音が汚くならない。フルートに1番は若い女性だったが

澄んだ音で印象に残る。弦楽器、管楽器も全て満足。特に3楽章は夢中になって

聴いた。3楽章の最後の最後にオケの誰かが楽器を落としたか何かのノイズが出たのは思わず失笑。

プレヴィンはヨタヨタして舞台に出てくるので何度も拍手をするのは気が引けたが

思わず熱心な拍手をしてしまった。

小さな身振りであれだけの指揮が出来るプレヴィンのすごさを実感した。

気のせいか弦楽器奏者が休符の場面でも背筋を伸ばして構えていたのには

気持ちが入っているように感じられて嬉しかった。