私がブログの更新を止めてから、もう1年8ヶ月も経ってしまいました。
もともと、このブログを始めたのはほんの気まぐれで、私の暮らしのあれこれを、ただ綴っておきたかったのが、そのきっかけでした。
 また途中からは、詩集が現代社会から消えていっていることを知り、それに危機感を覚え、埋もれがちな名詩を一つでも皆さんに、特に若者たちに紹介したいという理由に変わっていったのです。

今の世の中は、とても生きづらい。
それは、現代人の半分以上に当たる人が、何らかの精神疾患を抱えていることでも分かります。
そしてそれは、この私自身にも当てはまることでした。
その疾患を抱えて生きていくのは、辛い。
だが、それでも生きていかねばならない。
その時、良き詩が心の友になってくれることが、私には多くあったのです。

歌もそうですが、良き詩というのはたとえ明るいものでも、悲しいものでも、読む人に寄り添って一緒に歩いてくれる力を持つものです。

そんな良詩をたくさん紹介したいと特に思ったのは、若者の自殺増加が目立ってきたという理由があります。
それに歯止めをかけたいなどというとおこがましいですが、たとえ一人でも、このブログを読んでくれて、命を絶つことを留まってほしい。
そんな願いが私の中にありました。
私自身、若い頃はよく自殺を考えた一人でしたから・・・・。
そんな時、死ぬことを留まらせてくれたのは、美しく悲しい音楽と良き文学、そして詩でした。

このブログでは、音楽や文学も紹介していますが、一番手っ取り早くご紹介できるのは、やはり詩だと思ってこのブログにずっと詩を載せてきました。
が、前にも書いたように、詩を載せることが著作権侵害に当たると知り、詩の紹介を止め、自分の近況や自作の詩のみ載せることを始めました。

が、一つの詩を作るのに余りにも時間がかかり過ぎたり、音楽の勉強にたくさん時間がとられたりで、何と1年8ヶ月もブログを書くのを休んでしまいました。

 が、あの震災からもう1年9ヶ月余りが過ぎ、あの忘れてはならない大震災が、何となく世間の話題から遠ざかっているような気がしてなりません。

その危機感から、またこのブログを再開しようと思い立ちました。

津波にのまれた被災地。
そこにボランティアに行った人の綴った文章によると、あの地には、まだたくさんのさまよえる魂たちが行き場を求めて漂っているといいます。

その亡くなったたくさんの尊い魂たちは、きっと何かを伝えたいと願っている気がしてなりません。

2011,4,5に載せた「あなたの悲しみは」という詩は、これを残さねばならない、というせかされるような思いだけで、憑かれる様に推敲に推敲を重ねて書きました。
涙を流しながら、張り裂ける思いでの辛い辛い作業でしたが、何とか書き上げられました。
あのTVの中継を見ながら、そしてその後の報道を見ながらの自分の正直な思いでした。

そして、次の詩は、今の時点での私の思いです。
やはり涙を流してのつらい作業でしたが、これが今の私の正直な思いです。


(今まで愛用していたパソコンが壊れたので、上手く打ちづらいのですが、慣れてきたらもう少し上手く打てるようになると思いますので、読みにくいのをご容赦下さい。)
 

             <  あなたは 私  >

 
                                
「私は 死んでいるのでしょうか?」
 その声は つぶやく
「あなたは 生きていますよ」
 と 私は 言う


 ここは 被災地の海辺

 昨日まで
 みんなで 茶の間で団欒していた
 そして その楽しい時間が
 ずっと続くと 思っていた


  被災地のボランティアに携わる人々は
  確かに 見た
  今まで隣で一緒に作業をしていた少年の姿が
  突然消えて行き
「僕、まだ生きたかったな・・・」
  と 哀しい声で つぶやいたのを


  ザワザワと聞こえる不安げなささやき声
  「早く早く!」
  と 焦る呼び声
  「運転手さん!どこでもいいから 高い場所へ行って!!」
  必死で タクシーを止める人の姿も・・・


  分かっているのに
  運転手さんは 止めて 彼らを乗せる
  知っている
  その姿が 途中で 消えてしまうことも・・・


  そうです
  あなたは あなた
  でも
  あなたは 私


  彼岸と此岸
 川の向こうと こちら


  そこに どんな違いがあるのか・・・


  いいえ
  さほどの違いは ない


  「私は 死んでいるのでしょうか?」
  その声は つぶやく
  「あなたは 生きていますよ」
  と 私は言う

  ここは 被災地の海辺


  そう
  幾度 彼らに尋ねられても
  私は うなづいて 言う
  「あなたは 生きていますよ」
 「あなたは 生きていますよ」
  と・・・