《 あなたの悲しみは》
あれは私だ
迫り来る 大津波から逃れようと
必死に車を走らせている
あれは私だ
共に波にのまれ
つないでいた愛しい人の手を
何故離してしまったのかと 泣いている
あれは私だ
目の前で かけがえの無いわが子を海にさらわれ
一緒に死にたかったよ と くずおれている
ああ!
テレビの映像の中にも
新聞の写真の中にも
幾人もの 私がいる
同じ国に生まれ
同じ大地の上に立ち
同じ悲しみを 背負っている
あなたの悲しみは
あなただけの悲しみではない
みんなが 悲しんでいる
みんなが 涙を流している
余りにも重すぎて深すぎる その心の痛みを
この土の上に生きる すべての人が
少しずつ分かち合いたいと
それぞれに 願っている
少しでも 眠れていますか?
何か 口に出来るようになりましたか?
深くえぐれた その心の傷が癒えるまでには
幾つもの月日が 必要でしょう
でも
きっと いつか
またその笑顔を 見せてください
たくさんの
たくさんの 私よ!
その時まで
ずっと離れずに
あなたのそばに います
震災の爪あとの深く残る被災地・・・。
少しでも残された方たちに寄り添いたいと思って作った詩です。
出来る限り、共に歩んで行きたいと思っています。