麻布十番から再び――日中ビジネスと不動産の現場から
しばらくの間、更新をお休みしていましたが、このたび再びアメブロでブログを再開することにいたしました。
これまで日々の業務の忙しさを理由に、なかなか文章をまとめる時間を取ることができませんでした。しかし、やはり日々の仕事の中で感じること、現場での出来事、そして「日本と海外をつなぐ」というこの仕事の魅力を、改めて多くの方と共有したいという思いが強くなり、再び筆を取ることにしました。
このブログでは、私が携わる 不動産業務、貿易業務、そして外国人ビジネスサポート について、現場の視点から率直にお伝えしていきます。麻布十番という東京の中心地から、日々出会う多様な人々、国境を越える取引、そして変化する国際環境の中でのリアルな経験を記録していくつもりです。
麻布十番の不動産会社としての歩み
私は現在、東京都港区・麻布十番にて不動産仲介業を営んでおります。取り扱う物件は、一般的な不動産会社と同様に売買・賃貸・管理など幅広い分野に及びます。
しかし、当社の特徴は 「外国人のお客様に特化した不動産サービス」 を展開している点にあります。
筆者自身が長年中国・上海で生活し、現地で貿易や不動産関連のビジネスを実際に経験してきたことから、言語や文化の違いを理解した上で、外国人のお客様が日本で安心して不動産取引を行えるようサポートすることができます。
特に中国人投資家や日本での生活を希望する実需層のお客様に対しては、日本の不動産市場に関する正確で最新の情報を提供し、契約から購入後の管理までをトータルで支援しています。
東京・大阪・福岡などの主要都市では、近年外国人による不動産投資が活発化しています。その理由は、日本の法制度による所有権の明確さ、資産としての安定性、そして生活環境・教育環境の良さにあります。
私たちは通訳、契約立ち会い、登記や法的手続きのサポートなどを含め、外国人のお客様が不安なく取引を進められるように体制を整えています。結果として「信頼できる日本のパートナー」として多くのお客様から評価をいただいております。
中国で培った20年以上の貿易経験
私が中国に渡ったのは1990年代後半のこと。当時の上海はまだ近代化の途中にあり、街のあちこちで再開発が始まったばかりの頃でした。
その後、中国は驚異的なスピードで経済成長を遂げ、日本企業の進出も次々と進みました。私はその波の中で、日本企業の中国進出を支援するビジネスを始め、工場の視察・OEM生産の仲介・物流や通関業務のサポート などを長年手がけてきました。
この20年以上の国際貿易経験は、現在の不動産ビジネスにも大きく活かされています。
中国企業との商談や投資サポートを行う際には、単に「日本の制度を説明する」だけでなく、中国側の企業文化や交渉の進め方を理解し、双方にとって納得のいく形を築くことが重要です。
現在も、貿易業務として中国の工場から建築資材・家具・照明器具などを日本へ輸入し、国内の建築現場や商業施設に納入するサポートを行っています。
日本で特注製品を製造するよりも低コストで、かつ品質の高いものを提供できることから、多くの建設会社・デザイン事務所の皆様から信頼をいただいています。
外国人が日本でビジネスを始めるということ
ここ数年、日本では外国人の在留資格に関する制度が大きく変化しています。
特に「経営・管理ビザ」においては、資本金要件が従来の500万円から3000万円へと引き上げられるなど、外国人が日本で会社を設立し、事業を運営するためのハードルが上がりました。
それでもなお「日本でビジネスを展開したい」と考える外国人起業家は後を絶ちません。
文化や商習慣、法制度の違いに戸惑うことも多いですが、日本には依然として市場としての魅力があり、特に技術、観光、不動産、教育などの分野には大きな可能性が残されています。
私たちは、そうした外国人経営者や企業家に対して、会社設立支援・オフィス物件の紹介・ビザ申請支援 をワンストップで行っています。
中国企業の日本法人設立(ODI投資)や、海外資本によるM&A、不動産投資など、多様な案件を手がけており、単なる仲介ではなく「国際事業の伴走者」として実務的な支援を行っています。
日中関係の変化と新しいビジネスの流れ
かつては「日本企業が中国に進出する時代」でした。
しかし現在は、明らかにその流れが逆転し、「中国企業が日本に進出する時代」に突入しています。
背景には、中国経済の成熟化、国内投資環境の変化、そして日本市場の安定性と信頼性があります。
私はその変化を早い段階で感じ取り、業務の軸を「日本企業の中国進出支援」から「中国企業の日本進出支援」へと移しました。
この転換により、私たちは通訳や代行という立場を超え、文化と制度を橋渡しするビジネスコンサルタントとしての役割を担っています。
日本の制度を理解しつつ、中国側のスピード感や実利重視の考え方を尊重し、両国の間に立って実務をつなぐ――それが、私たちの最大の強みであり、やりがいでもあります。
麻布十番という場所から世界へ
麻布十番は、昔ながらの商店街と現代的な国際都市の顔を併せ持つ街です。
大使館関係者や外資系企業の社員、投資家など多国籍の人々が行き交うこの街は、まさに「国際とローカルが交わる場所」です。
私たちの事務所もこの地に拠点を構え、日々、世界各国のクライアントと向き合っています。
この街から発信する情報やサービスが、世界のどこかで新しい出会いやビジネスを生み出していく――そうした「麻布十番発の国際交流拠点」でありたいと願っています。
不動産という仕事は、単に「建物を紹介する」ことではありません。
その背後には「人の生活」「企業の挑戦」「家族の未来」といったストーリーがあり、そこに関われることこそが、この仕事の最大の魅力だと感じています。
これからの発信について
今後、このブログでは不動産や貿易の話題にとどまらず、
・外国人ビジネスサポートの現場から見える日本社会の実情
・日中の企業文化の違いとその乗り越え方
・麻布十番の街に息づく国際コミュニティの姿
などをテーマに、現場の空気をそのままお伝えしていきたいと考えています。
「不動産 × 貿易 × 国際交流」という三つの視点を通じて、
日本と海外を結ぶ架け橋としての活動を、これからも続けてまいります。
麻布十番の小さなオフィスから、世界へ。
日々の仕事の中で生まれる新しい気づきや出会いを、このブログを通して発信していきますので、どうぞこれからもよろしくお願いいたします。
