英国プランツの旅
今週の週末特集は「濃密」です。
4回分のネタを惜しげもなく一挙に記事にしてしまいます。心してご覧ください!
さて第1の話題。
夏バテぎみの家主を横目に、シークレットガーデンの植物たちは元気に夏越し中です。
ホワイト・カラントはまだ生っています。鳥も食べてくれないくらい酸っぱいのでしょう。
北欧旅行前に根元から剪定したクレマチス・ソフィーは早くも秋花を咲かせました。
クレマチスたちは全く夏バテ知らずです。
今日はタカハシプランツに新着の植物を引き取りに行かなくてはいけません。
クエルクス・アルゲンテオマルギナータ、舌を噛みそうですね。要するに「ヨーロッパ・ナラ」の斑入種。
ずいぶん前に日本中を探しまわってもらった末、先月入荷していたものです。
ベランダの整理が進まず、なかなか引き取りにいけませんでした。
樹高1.2m。最高で3.5mくらいに育つ見込みです。
欧州産のナラの中でも珍しく斑の入った葉。展葉が左右非対称になる、変わった葉っぱです。
早速、ベランダの涼しいところを探して置いてやらなくてはいけません。
さて、タカハシプランツの園主、高橋尚美さんにも用事があったのです。
私が北欧に出かけている間、同期間に彼女はイギリスのガーデンショーに視察に行っていたのです。
そこで発見してきた新種プランツを写真で紹介してもらうことになっていたのです。
ところが、彼女は自分の撮影してきた写真を全てディスクにコピーしてくれていたのです。
CD-Rで3枚、合計1,250枚の画像です。
そこで今日は北欧旅情から一挙に「英国旅情」に変更!・・・これが第2のお題です。
本場英国の最新プランツ事情を、高橋さんになり代わって、皆さんにご紹介したいと思います。
とはいえ、いきなり1,250枚なんていう画像は載せられません。その一部だけをご覧ください。
まずはじめにヒューケラの最新種、「ジョージア・ピーチ」です。いつ日本にやってくるのでしょう。
うらやましいピンク色の葉ですね。
「ベゴニア・シルバー・ジュエル」、明るい銀色の葉が美しいですね。いつ日本に上陸するのでしょう。
「ペラルゴニウム・アーデンス」、鮮やかな赤い花色。
もうペラルゴの花はピンクや白ではないのですね。
「ユーコミス(パイナップル・リリー)」の魅力的な2種です。
最近、日本でも人気急上昇のユリ科の植物です。(これはお勧めの植物!)
上の写真のオクトパソイデス(タコのような色?)は高橋さんが入荷ルートを作ってくれるそうです。
もうすぐ入って来そうですね。
「サルヴィア・ミスティック・スパイアーズ」、最近の青サルヴィアは本当に「蒼い」ですね。
会場の目立つブースに、スウィートピーが展示してありました。
「リサ・マリー」という名前のバイカラーのスウィートピーが印象的でした。
もうエンドウ豆の花というイメージではありません。
さて、最後に4種類のバラ最新種をご覧ください。
まずこちら。The Rose of the Year 2009 という表示がついていました。
要するにチャンピオン・ローズなんですね。それにしても艶やかな花です。
もちろん日本には未入荷でしょう。
イングリッシュ・ローズの「サマー・ソング」です。こちらは昨年末に初輸入されました。
「ラベンダー・アイス」です。こちらは、New for 2008 と表示されていました。
多弁花でこれだけ青いバラは初めて。早く日本に入ってくるといいですね。
同じく新種の「バーガンディー・アイス」です。こちらは濃いワイン色です。
ここにご紹介しきれないくらいに魅力的なプランツが沢山CDに詰まっていました。
世界的な流行の最先端のガーデン・ショーですから、ここで発表されたものは数年以内に日本にも
流通しはじめる可能性が高いでしょう。
私は既にいくつか目をつけたものがあります。これからゆっくり高橋さんをつっつこうと思っています。
さて、本日第3の話題です。
そう、夏の週末特集「ブルーベリー」です。
7月20日ごろからお盆明けくらいまで、ラビットアイ種のジャム用最適品種の収穫最盛期です。
もちろん当ジャム工房も週末ともなればフル稼働です。
果実調達先の小平島村ブルーベリー園では、果実を求める人、ブルーベリー狩りを楽しむ人、年間で最も賑わう時期。
ジャムに加工するには最も美味しい、「ホームベル」、「ウッダード」、「ティフブルー」という品種が順番に収穫される時期です。
今日調達の材料は2種類。右がホームベル、左がウッダードです。
ホームベルは庭園樹に最も多く利用されている種ですが、生食には酸味が強く小粒であまり人気が
ありません。しかし、小粒で酸味が強い方がジャムには美味しく加工できるのです。
ウッダードは甘味が強く、ブドウのような香りがするジューシーな品種。
この時期に生食するなら一番美味しいかもしれません。
ジャム用には、糖分が多いので、砂糖と加熱を抑え気味に作らないと固くなる傾向があります。
当家では、一応果実品種の特性に拘り、少しずつ調理法を変えて作ります。
さて、講釈を垂れている暇もなく出来上がってしまいました。
今週は2種類で5個完成。来週はもう少し生産量を増やさなくてはいけませんね。
今日最後の話題です。今日も長い記事がこれにて終了です。最後までよくぞお付き合い下さいました。
そう、最後は単なる「自慢話」なんです。
本日、高知のクライアントから、新鮮なカツオが届きました。
高知の漁師からわざわざ電話があり、引き取る時間を確認して航空便で送られてくるもので、抜群の鮮度の品物です。
私はそれほどでもないのですが、家族が毎年この日を楽しみにしている様子で、朝からそわそわして
いるのが笑えるものです。
そして夕食。
なぜだかわかりませんが、日頃バラバラな家族もこの夜は必ず決まった時間に食卓に着くのです。
おそろしや・・・高知のカツオの力。
結局、週末だというのに、いつもと変わらぬ慌ただしい一日がやっと終わりそうです。