勇者パーティーが魔王アリカに敗北した。
最早人類の希望はたった1つ。タイムリープの魔道具で魔王が無力な子供の時点で抹殺すること。白羽の矢が立ったのは勇者パーティーの唯一の生き残り。雑魚過ぎて魔王からも見逃された荷物係。彼が主人公。
主人公が二十年前にタイムリープすると、幼女の魔王が、その特異な外見と奇妙な出生から忌み子と呼ばれ、いずれ魔王となって災いをもたらすと予言され迫害を受けていた。
「まだ犯してもいない罪でどうして責められなきゃならないの!」
彼女の悲痛な叫びに胸をえぐられた主人公はついうっかり彼女を助けてしまい、妙に懐かれてしまう。
父親の故郷ならば安全に生活できるかもしれないとの情報を入手しそこへ向かおうとする主人公と魔王。執念深く追ってくる謎の組織。道中主人公は葛藤する。本当はこの子を殺しに来たはずなのに自分は何をやっているのか?
何やかんや闘いがありつつ何とか目的地にたどり着く二人。親族はもう居なかったものの、温かく迎え入れられ、安住の地を得て、平穏に暮らし始める。
が、主人公は思い出してしまう。一説によると、魔王が闇堕ち覚醒したのは最愛の保護者を失ったからだったような?彼の苦難は終わらない。
映画『ターミネーター』第一作のターミネーターが血の通った人間で抹殺対象に愛情を持ってしまったら?ってところから考えついた話。それに『野生のラスボスが現れた!』の野生のラスボスが特異な外見だった事や、『強くてニューサーガ』を観たことでも影響を受けてますかね。