田中芳樹原作の架空歴史小説『アルスラーン戦記』にはアンドラゴラス王と言う第一印象を裏切るキャラクターが登場します。
初登場時には戦場で消極策を提案した将軍に激怒してヒラ騎士に降格し、取りなそうとした王子にも冷たく厳しい叱責をぶつけます。でも結局は消極策の方が正しく、敗走中に奇襲を受けてこの王様はあっさり捕虜になってしまいます。だからこの王様は性格が悪いだけでてんで弱いんじゃないかと思ってました。
が、その後この王様は鎖をブッちぎって牢屋を訪れた王弟(敵国の実質的な指導者)を人質にし、王弟を奪還しようとした名だたる騎士の数々を返り討ちにして王妃とともに敵陣からの脱出を成功させるんだわ。
リアルタイムで原作を読んだとき僕は思わず
「う、嘘やろ?」と呟いてしまったよ。
作者にとってこういう読者の反応は計算通りで、してやったりって感じであったらしい。公式読本にそう書かれていましたよ。
くっ、よくもだましたアアアア!