久しぶりに新しく熱い物語に出逢った気がする。

そのまんがのタイトルは


ってのです。


一言で言ってしまえば、

天才漫画家と無名の新人との入れ替わりから始まるバッチバチの漫画家バトル

であるらしい。


たとえるなら『ワンピース』のアラバスタ編の佳境部分を描いてる頃の尾田栄一郎。おそらく生涯最高傑作となるであろう作品をもっともっと面白くしてやろうと過剰なまでに全エネルギーを、いや多分生命力や何かすらも、まとめて全部ぶち込んでる最中の天才漫画家がいた。


その一方で、他の漫画家の模倣だけは完璧と自他共に認めながらも、ブレイクを果たせずにいる無名の新人漫画家がいた。


その二人が不慮の事故で入れ替わってしまう。天才は勿論元に戻ろうとするが、億載一遇の好機を手にした新人は勿論それを手放す気など無く断固拒否。

ならば新人として振り出しに戻ってでも偽りの自分を倒そうとする天才と、天才のノウハウを完コピした上で模倣からも脱却し本物すらをも超えようとする新人のガチンコバトルが展開される。だが敵は偽りの自分だけではない。次の連載を勝ち取ろうとする次代のエース候補たちとの争いあり、一癖も二癖もある編集者とのせめぎ合いありと、なかなか一騎打ちとはいかないのがもどかしくも楽しい。


天才漫画家はまさに王道主人公。情熱と活力と自信に満ち溢れ、困難すらも楽しいと目を輝かせて突き進んでいく。

新人は映画『アマデウス』のサリエリもかくやと言うような暗い情念を抱きながらも、それすらも推進力に変えてさらなる高みを目指していく。

多分この戦いに無様な敗北者など生まれない、といいのだけど。ちょっと先行きが不安でもある。


と言うのも、このまんがの作者はかつて少年ジャンプで連載をしながらも打ち切りをくらったことのある人なのだ。ツギハギ漂流作家とかロケットで突き抜けろ的な悪い印象はないものの、タイトルしか思い出せないくらいに印象が薄い。そんな作家に果たしてこの作品は描き切れるんだろうか?広げ過ぎた風呂敷をちゃんとたたみ切れるのか?想像や期待を超えてくれるんだろうかって不安もある。まあ、この作品こそがこの人の初ヒットになるのかもしれないし、作品の中身自体には不安のカケラも見当たらないけどさ。長い目で温かく見守っていこう。


こたか。「おっと、これって出版社がKADOKAWAじゃなくてスクエニなのかあ。残念だなあ!」

黒「それの何が残念なんです?」

こたか。「いや、KADOKAWAだと電子書籍サイトでセールをよくやってて安く買える頻度がかなり多いんだけど、スクエニだとそうでもないからね…」

黒「むしろ貴方のケチさ加減の方が残念ですわね…」