こたか。「この間、中古車販売サイトで妙に安い中古車を見つけてさ。週末ずっと悩んだ末に結局週明けに店舗に来店予約を入れることにしたんだわ」

 

ジオ「ん?週明けって今日だよな。行かなくていいのか?」

 

こたか。「それがさぁ、土壇場で落とし穴に気付いてキャンセルしたんだよ。ほら、この車なんだけどさ…(ホームページを見せている)」

 

ジオ「どれどれ?おお、確かに相場より安いな。某メーカー認定中古車だし、お前が欲しいとか言ってた装備も一通りあるし、外観は5つ星で、内装は4つ星、修復歴もない。ただ走行距離は約4万キロで車検切れか。となると、落とし穴ってのはその辺か?」

 

こたか。「いや、昨今は10万キロも走れば交換が必要になるタイミングベルトじゃなく、それ程劣化しないタイミングチェーンが使われるようになったし、そんなに走行距離は気にしてないよ。車検の有無の影響はよく判らないし」

 

ジオ「んん?じゃあ一体何が問題だってんだ?…(車両状態評価書を熟読し始め)、そうかこれか!」

 

こたか。「うん、ご名答だよ。ホームページ上では修復歴なしと書かれてるんだけど、車両状態評価書自体には「修復歴に該当しないダメージがあります」との但し書きがあるんだ。で、よく読むと「骨格の状態:リヤフロア軽損、特記事項:リヤバンパーステー曲がり」等と書かれていたんだ」

 

ジオ「なるほどな。それで割安になっている訳か!しかしなあ、これってそれ程気にするような事か?」

 

こたか。「え?どゆ事?」

 

ジオ「リヤフロアが破損するってのは大抵縁石に乗り上げたことが原因なんだ。別に事故でなってる訳じゃねえし、そんなにナーバスになる必要も無いんじゃないのか?」

 

こたか。「うーん、そう言う考え方も判らなくもないけど、軽度とは言え骨格に損傷を負った車がその後全く何の問題も起きないと言えるか?損傷が全くない車よりも問題が起こる可能性はきっと高いはずだよ?」

 

ジオ「まあ、確かにそうだな」

 

こたか。「例え10万円程安くてもそんな不安が残るようなものに100万円以上の出費をしたくないし、何年もローンを払いたくもないよ。って言うか、本来もっと貯金を続けて頭金を増やしたいと思ってたし、まだ時期尚早なんだよね」

 

ジオ「でも、見に行くくらいいいんじゃねぇか?何も来店予約まで取り消さなくてもよ?」

 

こたか。「ダメだって!相手は手八丁口八丁のプロの営業だよ?そんな車でも口先ひとつで丸め込まれて買わされちまうってば!」

 

ジオ「欲に駆られると真っ当な判断が出来なくなるとも言うしな」

 

こたか。「そうそう。大人しくポイ活と倹約に励んで頭金を増やすとするよ」

 

ジオ「そもそも中古車販売サイトなんて、今の段階から見なければ良かったんじゃねえのか?」

 

こたか。「暇だったんでつい…」