ようやく発売、第13巻!

 

今回の表紙は、主人公と琉球王朝風の船が映ってますね。

帯には「世界へと漕ぎ出せ!!」とか書いてあるけど、まだ全然漕ぎ出さない。

琉球王朝から外交使節がやってきて、それでようやく国外の情勢が今後に影響し始めていくって程度。

 

口絵のポスターは白州からどっかのおっさんがつまみ出される場面。誰かと思ったら、畠山高政らしい。畿内のパッとしない守護大名だね。作中では一度降伏するものの謀反を起こして敗北し、九州に落ち延びたのを発見されて最後は切腹すら許されず斬首になった。彼のせいで細川藤孝とかいろんな人が死んでるから当然の報いではあるな。作中では彼の死は足利の天下での権威や格式など今となっては無意味と世間に知らしめる効果があったらしいけど、こんなおっさんの醜態をカラー口絵で描かれてもなあ…。美少女と名高い毛利の重臣の娘が天真爛漫に微笑んでる姿とかを描いてほしかった。

 

今回、作中ではようやく徳川家康が切腹となる辺りなので、今回のSSの老雄シリーズは家康の話かと思ったけど、残念ながらそうではなくて三好家の重臣篠原長房の話だった。まあ、この作品での家康の没年は45歳だし、老雄って年齢でもないか。でも、老雄シリーズではないけど、今回のSSの一つに家康の話はちゃんとあった。史実では天下人となり神君とまで呼ばれながらも、作中では信長を見捨て、今川と北条を裏切って小田原城を手に入れながらも、主人公にはまるで歯が立たず、主人公の息子の踏み台にされるという情けなさだった。だからザマアな感じの最期にになるかと思ったんだけど、何故か本人的にはやり切った感のある満足いく最期を迎えていた。この作中での(でも?)家康はかなり非道いヤツだったのに、こんな満足げな死に方でいいのかって気も少ししたんだけど…。

 

『老雄篠原長房(メロンブックスSS小冊子)』と『義父(出版社オンラインストア&協力書店SS小冊子)』は「みんな月島さんのお陰じゃないか」の逆で三好阿波守が父親の三好実休に全く似ないで馬鹿なのが全部悪いって話。三好実休がバカ息子を廃嫡して細川掃部頭真之を養嗣子にしてたら阿波三好家の結末は全然違ったんだろうね。いや、それでも自分の生きた証を残そうと主人公に戦いを挑んで衆寡敵せずになっただろうか。

 

次の新刊は本編の14巻で来年春ごろになる予定だそうだ。意外にも外伝やコミック版はその後らしい。そろそろ原作のストックも残り少なくなってきたのでは?いい加減、なろうで本編の続きを書いてくれても

のですよ?