こたか。「あれは忘れもしない、1984年の、えーと確か6月頃のこと」

 

白「その割に記憶があいまいみたいなのです」

 

こたか。「仕方ないだろ!もう35年ほど前の話なんだからさ。それはともかく、その当時、アン・ルイスがFM東京でラジオ番組をやっててさ、その番組でこの曲がかかったんだよ。

 

 

 

もうね、たちまちノックアウトされたよ。何というか、今まで聴いたことのないような音楽だと思った。哀しみを歌う曲って、普通はもっと切々と歌い上げるようなものだと思っていたのに、こんなに激しく情念を迸らせるように歌うなんてことがあるのかと。そして、エレキギターってもっと黒子的な地味な楽器だと思っていたのにこんな最初から最後までガンガンに弾きまくるものなのかと」

 

白「歌詞が独特なのですね。暴力衝動を感じながらもそれは怒りからではなく孤独な哀しみから来るものだと歌ってるみたいな?」

 

こたか。「うん、ヴォーカルの西田昌史さんの作詞なんだけど、この人の歌詞と歌声あってこそのこのバンドだよなって思うよ」

 

白「この曲を入り口に、メタルの世界にどっぷりとハマっていったのですね?」

 

こたか。「そうなんだよ。それにこの年の夏にはとあるロックフェスが開催されてねー」

 

白「へえ、それはどんなフェスだったのです?」

 

こたか。「それはまた次回に」