確かに僕は、携帯電話を使ったビームせどりをやっていますが、今まで全頭検査はやって来なかったのですよ。全頭検査するなんて、相場を全く把握してないようでかっこわるい。ライバルのせどらーに安く見られそうだ。だからそう思われないように、めぼしいものに限ってスキャンすればいいと、そう思っていました。
ですが、そんなのは甘い、甘すぎるのですよ。砂糖の二百倍甘いといわれるサッカリンの更に二百倍は甘いですよ。
正社員としてそれなりの企業に雇用されていて、副業程度にやっているせどらーならそれを言ってもいいでしょうけれど、職業、せどらー。(職業、殺し屋。みたいだw)の人間が口にして許される言葉ではないのですよ。
たぶん副業せどらーの人はあまり専業せどらーの人を見たことが無いのかもしれないですが(見かけてはいるかもしれないですが、多分一度に数人程度でしょう。10人以上を一カ所で同時に見かけると壮観ですよ)、彼らはみんな必死ですよ。成果を挙げる為に、ビームせどりは必須ですよ。そして、買い物かご一つ未満で満足して帰る人なんていないですよ。
彼らの姿を目の当たりにして、僕は自らの甘さを思い知りましたよ。そしてすぐには彼らみたいな超小型バーコードリーダーや、それを駆使したシステムを導入できないにしても、今持てる全てを全て出し尽くさなきゃならないことを痛感しましたよ。
だから、人に後ろ指を指されようと、やりますよ。やっちゃいますよ、全頭検査を。もう、今までみたいに一冊一冊をスキャンしては検索結果に一喜一憂するのはやめますよ。5~10冊ぐらいを一気にスキャンしまくって、その上でまとめて検索しますよ。携帯電話だと一回スキャンすると次にスキャンするまで何秒かタイムラグがあるのでじれったいですけど、でもそれが自分にとっての最大船速ですから、不満だろうと不足だろうと、今はそれでやるしかないのです。
獣王クロコダインは
「武勲無き武人など張り子の虎も同然」
と言い放ちましたが、同じように言うならば、
「買い物かご一つ未満で満足するせどらーなど張り子の虎も同然」
なのですよ。
鬼になりますよ、僕は。
そんな訳で、
今日以後、ブックオフで僕を見かけても近寄らないでね。
これは僕の屍に取り憑いた、鬼なんだから。