「happy money」 | Jiro's memorandum

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泉治郎の備忘録 読書の感想や備忘録 ※ネタバレ注意
【経歴】 日本株アナリスト、投資銀行、ネットメディア経営企画、教育事業経営、人材アドバイザー、新聞社経営管理、トライアスリート

 

 

「happy Money」(本田健)

 
 
本田健さんの本は何冊も読んだ。結局のところ、どの本も底流にあるエッセンスは同じなのだが、それでも毎回気づきがあったり、どこかで一度読んだような内容だけれども忘れていて再度共感したり、たまに読みたくなる作家さんだ。
 
この本は、まずアメリカなどで出版され、日本語に翻訳された本で、前から気になっていた。英語のサブタイトルは"The Japanese Art of Making Peace with Your Money"
 
 
お金がたくさんあれば幸せになれわけではないとよく言うが、まさに、お金に対してどのような価値観(本書で言えば「感情」)を持って生きるのか、ということは人生の幸福感や充実感を左右する重要なポイント。
 
気前のいいひと、太っ腹な人、無駄遣いする人、計算高い人、ケチな人、せこい人、汚い人、ずるい人、等々、お金に対する価値観/感情は本当に人それぞれだ。
 
 
お金に対してどんな感情を持っているか。それは、育ってきた環境、親の価値観、に大きく影響を受けている。この本を読みながら、自分のお金に対する向き合い方を客観視し、なぜ自分はそういう価値観/感情を持っているのか、小さいころから振り返って冷静に分析してみたりした。
 
すると、自分のお金に対する考え方を再確認することができ、なぜそういう考え方なのかを受け入れることで、今まで以上にハッピーな使い方をしようと思えるようになった。
 
自分自身は、お金について「信念のある人」「愛情のある人」になれれば、と思った。そして、自分の子どもに対しても、ハッピーなお金の使い方・向き合い方ができるよう導いていければ、と思う。
 
 
 
 
以下、備忘
 
 
 
「Happy Money」か「Unhappy Money」か。それは、お金を与えたり受け取ったりしたときに、そのお金がどんなエネルギーを持っているかで決まる。「Happy Money」の流れに入りたいと思うなら、「感謝することを選ぶ」だけでいい。



私は東京の大学に進学し、ビジネスやお金のことを教えてくれそうな先生を探しました。いろんなお金持ちを探しては、会いに行きました。
そういう出会いの中で、お金持ちと言われる人の中にも2つのタイプがあることに気づきました。お金持ちの中に、幸せな人々と不幸せな人々がいたのです。幸せなお金持ちは、家族とすばらしい関係を築いているように見えました。そしてどの人も、自分が大好きな分野で働いていました。また、従業員からも顧客からも大きな尊敬を集めていましたし、困っている人たちには最大限の援助をしていました。
一方、不幸せなお金持ちは、さらにどれだけ多くを稼げるかとか、どうしたらもっと資産を増やせるかといったことを、いつも考えて行動しているように見えました。彼らは新しいビジネスを生み出すことや、法に触れずに人を食い物にすることで頭がいっぱいでした。そして彼らは、典型的な「表裏のある人間」でした。



私たちはみんな、過去の影響を受けている

「あなたのお金の歴史」を調べていくと、あなた自身が、「お金についてどう考えるか」「これまでにお金とどんな関係を築いてきたか」がわかります。



お金との間に、心配もなければストレスもない関係を築く。それがどんな感じなのか、ほとんどの人は想像もつかないと思います。
「お金とともに心穏やかに暮らすことは可能だ」と想像してみてください。
お金に「愛情を持って」暮らしている人たちは、自分が愛着を持てる仕事を「しながら」、十分なお金を稼いでいます。事実、彼らはよく口にするのです、「もう十分だ」とか「必要なものは全部あります」と。お金持ちではないかもしれませんが、本当に必要なものは、すべて揃っているのです。彼らは、自分が愛情を持っているものを人生の真ん中に置いています。経済的に満足しているので、日々の生活の中で、お金に対してストレスを感じることがないのです。
彼らは、レストランやお店に行っても、値段ではなく、自分の好みで選びます。だからといって、いつも高いものばかり買っているわけではありません。ただ、自分が好きなものを選んでいるだけです。自分が本当に欲しいものを知っているので、やたらといろんなものを買い込むことも、高価なものやブランド品を買うこともありません。その品物が妥当かどうかを決めるのに、他の人のことなど気にも留めていないからです。彼らはもう、自分に満足しています。これがありのままの自分、なりたい自分なのですから。
そんな彼らですから、他者との間にも信頼できる関係を築いています。付き合うのは、自分の好きな人たちです。
わざわざ自分を曲げたり、相手の関心を引いてまで付き合うことはしません。自分たちの関心を引こうとする相手にも特に合わせません。



世界有数の大富豪ウォーレン・バフェットは、1958年に妻と3万1000ドル強で購入した家に今も住んでいます。
もっと豪華な邸宅に引っ越さず、いまだに慎ましい家に暮らしているのはなぜなのか?
BBCニュースで聞かれた彼は言いました。
「今の家で幸せだからだよ」



経済的にうまくいっている人の多くは、楽しいお金の流れの中で生きています。なぜなら、彼らは何をしてもお金を引きつけやすく、自分が本当にうれしくなるようなお金の使い方をするからです。




ゆっくり儲ける
※どんな職業でも長期間続けることができればお金持ちになれる

お金が流れる場所に行く
※お金は誰もいなくて何もない場所には流れない、人が多く集まる場所に流れる

自分にぴったりの仲間を見つける
※自分に共感してくれる人・評価してくれる人は、応援してくれる人

必要のないものを手放し、大好きなことだけをやる
※もっと手に入れ続けるのは無理

信頼できる人をつくる
※財産を失っても、家に泊めてくれる友人が多くいれば安心




お金の「幸せな流れ」をつくるためにできる10のこと
①お金を寄付する
②友人にお金をあげる
③友人に贈り物をする
④プラスαを提供する
⑤請求された額より多く支払う
⑥クライアントや上司に、贈り物やカードを送る
⑦お金を受け取ったら、素直に喜ぶ
⑧お金を使うときには、相手の幸せを祈る
⑨好きな人、お店から買う
⑩すべてに感謝する!




お金は交換手段、流れ(current)。だから、「通貨(currency)」。