「「繊細さん」の本」(武田友紀)
この本の存在を知ったとき、自分も「繊細さん」かもしれないな、となんとなく気になっていた。そして、最初の方のページの診断テストをやってみて「やはり・・・」となって、読んでみた。
なお、「繊細さん」は「HSP(Highly Sensitive Person)」と言うのが一般的なようで、非常に感受性の強い敏感な気質を持った人、という意味だそうだ。
本音を大切に、「キライ」は大切なセンサー、苦手な相手をきちんと遠ざけて好きな人との関係を密に、「こうしなきゃ」より「こうしたい」を優先、視覚や聴覚の刺激を抑える(※マインドフルネスに通じるのでは)、など参考になった。
「繊細」は、もって生まれた才能。良い面が多々あり、その資質を気にしたり変えようとしたりするのではなく、活かしつつ自然体で自信を持って生きていくことが重要だ。
以下、備忘
繊細さんは、相手の感情やその場の雰囲気はもちろん、光や音まで、まわりの人が気づかない小さな変化を感じ取っている。
生まれつき繊細な人は5人に1人存在。
神経システムが繊細にできていて、感じる力が強いので、刺激量が許容量を超えやすい。気を遣ったり、苦手な人といると緊張したり、刺激過多になってしまう。
ひとりでゆっくりと心を休める時間が必要。感じすぎた刺激を流し、穏やかさを取り戻すことで、また人と一緒に過ごしたいという気持ちが戻る。
また、痛みやストレスに耐えられるよう自分を作り変えるのではなく、自分の本音をどれだけ大切にできるかが勝負どころ。
「こんなにわがままでいいのかな」と思うくらい積極的に自分を優先する。
感じる力が強いがゆえに、まわりの人のニーズや、「こうすべき」という世間の声に影響を受けやすい。立ち止まって「自分はどうしたいのか?」と自分に問いかけ、自分で「選ぶ」ことが必要。
「こうすべき」「こうしなきゃ」ではなく「こうしたい」という本音をキャッチし、自分の本音を大切にすることで、どんどんラクになり、元気になれる。
五感でも刺激を抑えるとよい
◇視覚
・部屋を暗くする
・アイマスクをする
・照明ではなくロウソクを使う
・寝室はモノを減らす
・電化製品の電源ボタンの明かりも塞ぐ
◇聴覚
・静かな場所で休む
・耳栓をする
・ノイズキャンセリングイヤホン
・落ち着く音楽を流す
・寝室には電化製品を置かない
「キライ」は大切なセンサー。キライ=「この人は自分に不利益をもたらす予感」。
繊細さんの第一印象はなかなか正確。キライな相手は避けていい。その方がお互いに幸せ。
繊細さんは「人を嫌ってはいけない」「いい関係を築かなければ」とキライを禁じようとする。しかしそれは、かえって苦手な相手との距離を近づけてしまう。
あたたかい人間関係を作るには、苦手な相手をきちんと遠ざけることが必要。そして、好きな人との関係を密にする。自分の本音をそのまま肯定することで、自然体でいられる人間関係ができていく。
「相手の気持ちがわかる」は意外と外れている。相手が不機嫌なのは「自分のせい」と思いがちだが、実は違うということも多い。言葉に出して確認してみるとよい。
できないことは「できない」と言って断る。
「察してよ」と思っていないで言葉で伝える。
繊細さんは良心的でがんばり屋のため、限界を超えてがんばりすぎる傾向にある。仕事より心身の健康が大切。仕事より他人より、自分の心身を最優先に(人生には逃げるべきときがある)。
繊細さんの強み、良い面
◇感じる力
・人の話を深く受け止めながら聞ける
・相手のニーズを感じとる
・相手のいいところを見つける
・人が気づかない小さな改善点に気づく
・リスクを察知する
・小さな仕掛けやこだわりに気づいて楽しめる
・日常の小さな嬉しさをキャッチする
◇考える力
・深く考察する
・当たり前になっていることに疑問を抱き改善する
・興味を持つととことんはまる
◇味わう力
・「いいもの」を受けとり、深く味わう
・味わったものを出力する(絵、写真、音楽で表現する)
◇良心の力
・信じることに真摯に取り組む
・自分の納得と相手への誠実を両立させて大きな力を発揮する
◇直感の力
・自分に合うものを探し当てる
・仕事の疑問点を見抜く
・ものごとの本質にたどりつく
繊細さんは、自分のままで生きていくことでどんどん元気になっていく
我慢をやめて本音を大切にすることで、「私はこれが好き。こうしたい」と自分の軸が太くなっていく
人に優しく、心が深い。
いろんなことに気づき考える。
私は、そんな繊細さんがとても好きです。
追記:
読後に下記サイトで改めて診断テストをやってみたら、HSPではないという結果が出た。。。