「つながり進化論」 | Jiro's memorandum

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泉治郎の備忘録 読書の感想や備忘録 ※ネタバレ注意
【経歴】 日本株アナリスト、投資銀行、ネットメディア経営企画、教育事業経営、人材アドバイザー、新聞社経営管理、トライアスリート


★★★★☆


ケータイやメール、SNSなどによって人々はいつでもつながっていることができるようになりました。本当、便利な世の中です。

逆に、常にメールが気になってしょうがない、ネットの書き込みにやたら気を遣う、というマイナス面もあります。こんなこと気にする必要なかった時代もよかったかもです。


技術の進化で変わった人々の心情を表現すると

「他者に気を遣わず、自分は安心できる」
「孤独でないことを確かめ、偶然のつながりに喜びを味わう」

の2点に集約できるという。つかず離れず、距離はあってもつながっていたい、という心情です。「つかず離れず」は90年代の若者の特徴で、数あるサービスの中で、このつながりに相性のいいサービスだけが普及している、と。


ちなみに、学生に「ネットのつながりはリアルよりも薄いか濃いか」と質問したら、「薄い」25%、「濃い」44%、「どちらでもない」31%、という結果だったそうです。「濃い」がこんなに多いんですね。※SFCの学生なのでバイアスかかっているかも



社会学者のレイ・オルデンバーグは、都市生活者には第三の場が必要だと言っています。家庭と職場の中間に位置し、家庭からも仕事からも離れてほっと安心できるくつろぎの場所です。フランスのカフェ、イギリスのパブ、日本の居酒屋、などです。

しかし、日本ではチェーン店化が進んで(アルバイト化、マニュアル化)、安心してくつろげるけれども、隣合わせた人が仲良くなるような雰囲気の店はなくなってきたので、そういう空間を提供するようなリアルの場が復活するかも、というようなことが書いてあります。宇都宮の「宮コン」とか。



そういえば、Color なんかも、そういう偶然のつながりを狙っていますね。






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