★★★☆☆
佐々木氏はこの本でも相変わらずポジティブです。
電子書籍が音楽配信並みかそれ以上の衝撃をもたらすことについて疑うところはないです。ただ、セルフパブリッシングの時代がどこまで本格化するのか、個人的にはちょっと疑問に感じました。
個人がコンテンツを発信する世界は素晴らしいと思います。しかしながら、出版の分野でどこまで一般的になるのか、経済的・文化的にどこまでインパクトがあるのか。少なくとも、電子配信が先行している音楽の業界では、さほど変わったという印象はないです。
今、地殻変動が静かに進行していて、いつかどこかでマグマのように吹き出るのかもしれません。
健全な出版文化とは、マニアックな本、特定分野に特化した本、全員に読まれる必要はないけれどもある層の人たちにはちゃんと読まれたい本。そういう本がきちんと読者のもとに届けられるような構造をいいます。(以上、抜粋)
電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)/佐々木 俊尚
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