「勝間式「利益の方程式」」 | Jiro's memorandum

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泉治郎の備忘録 読書の感想や備忘録 ※ネタバレ注意
【経歴】 日本株アナリスト、投資銀行、ネットメディア経営企画、教育事業経営、人材アドバイザー、新聞社経営管理、トライアスリート

★★★☆☆


勝間式「万能利益の方程式」
利益=

(顧客当たり単価-顧客当たり獲得コスト-顧客当たり原価)×顧客数


ということだが、特に新規性はなくむしろ基本的。"勝間式"と頭につけるのはどうか。方程式の解説も至極当然のことが書いてある。が、事例などそれなりに参考になった。


今まで読んだ勝間氏の本の中ではちょっと劣るが、帯の勝間氏の写真写りは一番良いだろう。できれば、テレビにはあまり出ないほうがいい。




■顧客単価
・顧客が感じる価値の視点 高い価格=顧客がいいものを買ったと満足
・「コンプレックス市場」 薄毛、美容、恋人探し、子供の教育、等
・プライシングとは、顧客が気持ちよくお金を払ってしまう仕組みのこと
・「松竹梅」のプライシング
・「双曲割引」近い将来の価値は強く割り引くが遠い将来の価値は割り引かない
・顧客が感じる支払いの痛みを和らげる 分割、後払い、利用した分だけ等
・クロスセル


■顧客獲得コスト
・最善の策は商品力の向上
・有料顧客の選別、渋い顧客は追わない、ロイヤル顧客の維持
・定番化、シリーズ化
・クチコミ


■顧客原価
・3つの過剰(品質、設備投資、人員投資)を見直し
・KBF(Key Buying Factor)への投資・KBF以外への過大投資抑制
・KBF 機能、デザイン、価格、etc
・「粉もの屋は儲かる」小麦粉はカロリー単価が最も安い(脳や胃を満足させる根本はカロリー)


プレステ3・・・マニアを満足させるスペック、高価格
Wii・・・過剰スペックの抑制、普及価格
DS・・・長い品切れ状態=需要のピークに生産能力を合わせない=過剰投資の回避


■顧客数
・潜在顧客数を事前に把握
・Sカーブの局面にあった戦略を
・買いたくない顧客・説得が必要な顧客に無理に訴求しても利益が出ない
・客寄せビジネス(高級フレンチの2000円ランチ)と受け皿ビジネス(ディナー)
※かつてのユニクロに当てはめると、フリースとその他衣料か


プレステ3・・・グラフィックス、容量などマニアの要望に応える
Wii、DS・・・既存顧客の声を吸い上げても出なかったような新しい遊び方の提案




勝間式「利益の方程式」 ─商売は粉もの屋に学べ!─/勝間 和代

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