「 なにか見えてませんか、誰かすわってるのが 」 | すずめがチュン

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アケノさんを取りまく風景をおとどけしてます。











2014/7/10 撮影

あれ、・・・・・だれも、だぁれも座ってない・・・


どうして、


もう一回、目を凝らす、アタマの中にある目を、


やっぱり、だぁれもいない・・・・・ベンチは見えるのだけど、


空のベンチだ、


「その人は、男性ですか?、女性ですか? 」


・・・・さぁ~・・・・居ないし・・・


「その人の、足元を見てください、 よ~く 」


・・・・・・・・・・・・・


「 今度は、手を見てください 」


・・・・あ、・・・手だ、手が見えた!、 女性?


小さくて華奢な女性の手が見えた、重ねている、・・・・・


消えた、


そのあとも、手、以外のものは現れず、ベンチは無人のまま、


終わりになった。



身体を起して、横のイモトを見ると、


う~んん、と何か考え込んで、


“どうだった?” という風に目くばせしても、何も言わない、


という事は・・・・見えたのかい?、なにか、


見えてなければ、


ひと言、「ハハハ、スカ!」 なんて言う子だから、


これは正に、見えたという事にちがいない。



セッションが始まる、


まるの日さんが、聞く前に、


「 会えませんでした、ガイド、 なんか手だけ見えたような気はしたんですけど・・・・


  だれの手でしょう・・・・残念 」 と言うと、


「 いや、大丈夫ですよ、ちゃんと居ますよ、後ろに 」 と、


「 ほお~~・・・・、うしろに?、ほんとに?」


「 ええ、今も、ほら 」


「そうなの!」 と、肩ごしに顔だけ後ろに向けてみる、チラっと、


 なんにも感じない、


「 どんな人ですか?」 と、


 今度は小声で、なぜ?、 ( うしろの方に聞こえないようにですよ)


「 男性です、 黒いふく着た 」


「 え、黒い服、ですか!」


 黒いふく、というのが妙に気になったんですが・・・・・



イモトは、予想通りでした、バッチリ知覚してました。


もう、拍手ものです、


「 着物きた女の人が見えた、30~40くらいかな~、すごい綺麗なひと、


 長い黒っぽい羽織着て、二つ折りにしたショールを膝においてて、


 手をこんなふうに重ねてましたよ、う~ん」


「 そうですね、ちゃんと見えてますね 」 と、まるの日さんも、


「 おお、すごいじゃないの!・・・・でさ、なんで、


 私の方は、見せてくれないんでしょうね?」


「 ・・・・・そうなんですよね、確かにおられますよ、 でも、どうして後ろから出てこないのかな」


「ねぇ~・・・・・」


「 こんな、フードみたいなのが付いた、長~い黒い服が見えるんですけどね~」


「 えっ、 ひょっとして、その方、濃い~顔してません?、髪も黒くて、 外国の方でしょ!」


「そうです、黒い髪、オールバックですよ、 どこかな・・・・、ローマ?だったかな」


「 あ、やっぱり!」


その時、はっきり思い出していたのは、


ワークが始まり、目をつむったらすぐに、アタマの中に浮かんできた、シーン、


この家に着いた時の、あの場面、


庭に入ったら、ウッドデッキが見えて、そこになぜか、


黒っぽい服の、髪を後ろに流した男性の姿が、あったこと、

あれっ、と、思ったのだけど


CDの音が聞こえてきて、そのままワークに集中していったはず、


「 その人ですね~! 」


「 そうですよ、見えてましたね、ちゃんと」 と、


嬉しかった~、合格のハンコ、もらったような気持ち、


ベンチに座ってなかったのは、


あの時私が、どっちに座るのかな、などと迷ったからでしょう、


で、遠慮深~い、心優しいその方は、着物の女性に席を譲り!


そのかわり、早めにちゃんと、姿を見せて下さってた!、と、


なんて、心配りの届いたガイドさんでいらっしゃることか、


まるで、わたしみたい!・・・・?



・・・・・じゃ、あの手は?


そうか、その女性の手を見てたんですね、私も、イモトといっしょに、


これも不思議!



「 じゃ、今度は、そのガイドさんと、更に交流を深める、というのをやりましょう 」


ここまできたら、もうワクワク、ウキウキですよ、


どんな、どんな、という感じで二人、また目をつむります。





    つづく、