昨日8月30日は、小泉八雲が松江に到着した日
来月9月29日に放送を開始する
NHK朝ドラの連続テレビ小説「ばけばけ」。
主人公のモデルは、
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツです。
昨日8月30日は、
その小泉八雲が松江に到着した日です。
1890年8月30日、
島根県尋常中学校に赴任するために、
米子から船に乗って松江にやって来ました。
セツの故郷・松江にたどり着いたハーン。
2人の物語の始まりです。
最初の宿「富田旅館」
松江に到着したハーンは、
最初の宿として、大橋川沿いの
「富田旅館」(現在の大橋館さんの隣)に
約3ヶ月間滞在しました。
「富田旅館」は現存しておりませんが、
「大橋館」さんの前には、
それを証明する石碑と案内板が設置されています。
卵が大好物だったハーン。
富田旅館では毎朝、
「目玉焼き」を食していたそうです。
富田旅館の女将である富田ツネ氏によると、
ハーンは日本人にも言葉が通じるように、
目玉焼きのことを「エッグスフーフー」と
呼んでいたそうです。
ハーンはセツと出会う前から、
日本人とコミュニケーションを取るために
苦労していたようですね。
大橋館さんは、「富田屋」の流れも汲んでおり、
ハーンをモチーフにしたお部屋
「コンセプトルームLafcadio(ラフカディオ)」も
用意されています。
第2の宿「京店の織原家」
松江に到着してから約3ヶ月。
ハーンは、京店にあった
「織原氏の離れ座敷」に移り住みます。
「織原家」の正確な場所は不明ですが、
宍道湖に面した場所だったそうです。
ここでハーンは、
松江の士族の娘・小泉セツと出会い、
新婚生活を送ります。
そして「現在の小泉八雲旧居」へ
「庭のある侍の屋敷」に
住むことを希望していたハーン。
簸川郡(現在の出雲市)に住んでいた
「根岸干夫」(ねぎし たてお)に
旧松江藩主の武家屋敷を譲ってもらい、
セツとともに移り住みます。
その屋敷が、現在の塩見縄手にある
「小泉八雲旧居」です。
熊本の第五高等中学校に転任するまでの約5ヶ月間、
ハーンはセツと共にこの家で暮らしました。
ハーンが熊本に移住した理由のひとつが
「松江の冬の寒さ」でした。
現在でも年に数回、10cm程度の雪が積もる松江。
寒さが苦手だったハーンは、
松江の冬の寒さに耐えきれなかったそうです。
それでもハーンは、暮らした日本の街の中で、
松江が最も好きだったらしく、
その後、来日後初めて著した
「知られぬ日本の面影」では、
松江や出雲地方でのエピソードを描いています。
なお、ハーンが英語教師を務めた
「島根県尋常中学校」の跡地である
島根県警察本部の前には、
尋常中学校のモニュメントと案内板が
設置されています。
秋のお出かけに、
朝ドラ「ばけばけ」の聖地巡礼を
楽しんでみてはいかがでしょうか。







