新潟でフラッグフットボール、アメリカンフットボールの普及を目指す -22ページ目

新潟でフラッグフットボール、アメリカンフットボールの普及を目指す

新潟でフラッグフットボールとアメリカンフットボールの普及を目指しています。
フラッグフットボールの力でいじめや不登校の無い社会と豊かなスポーツ文化を。
スポーツとビジネス関係の話題を中心に更新したいと思います。

本日早稲田大学大学院スポーツ科学研究科博士課程に合格しました。

よく、今何やってんの?、と聞かれることが多いのでついでに近況報告しときます。

①新潟の私立大学職員

カッコ良く言えば、新規事業に関する調査・企画・推進をやってます。
最近大学スポーツ関係の仕事もやることになりました。


②アメフト選手&監督&チーム代表

JPFF中日本地区の新潟ファイティングシャークスの主将とHCと代表やってます。
ポジションはこれまでTE、RB、OL全部、QB、DL、LBを経験しました笑。


③新潟県アメリカンフットボール協会の理事

フラッグフットボールの普及活動メインにやってます。
協会再結成してまだ2年目なのでみんな手探りですが、他にも色々やっていきたいですね。


④博士課程の大学院生 ← New!

あくまで予定ですが、マイナースポーツの普及とコミュニティの醸成について実践的な研究をしようと思ってます。
スポーツマネジメントにアクションサイエンスという手法を導入したいと思ってます。



て感じです。

立場によって
・サラリーマン
・スポーツ選手&指導者
・スポーツマネジメントの現場&研究者
を使い分けてやってく感じになりそうです。

たぶん死にます笑。
先日たまたまタダでチケットをもらえる機会があったので、とある有名な人気講師の成功哲学のセミナーに行ってきました。



非常に多くの信者を抱えている人でした。

ただ聴いてみた感想としては、言っていることはごもっともなんですが、感動するくらいかと聞かれると、正直私自身そんなに響くものはありませんでした。

このセミナー自体、さらに高度な研修へ結びつけるために設定されているようで、そちらへの誘導が随所にあったのですが、あまり参加したいというような気持ちにはなりませんでした。






そこで思ったのですが、たぶん私自身が想定されているターゲットから外れているんじゃないだろうか、ということ。

おそらくこのセミナーのターゲットとしては人生行き詰まってどうしたら良いかわからない、って人だったのではないかと。





それで、セミナー聞いているときから思ったのですが「ああこれって宗教の勧誘手法と似ているなあ。」ということです。


つまり困っている人、心に弱い所がある人に対して解決策を提案していく、というスタイルです。






誤解されないように書いておきますが、私は宗教自体は悪い物だと思っていません。

むしろ迷った時の心の拠り所となってくれる非常に素晴らしい物だと思っています。

そしてスポーツも宗教の一つだと思っています。

(宗教を悪用している人がたくさんいるのは事実だと思います。スポーツも同様ですが。)





そういう事を考えてる中でふと思ったのが「スポーツはターゲット戦略と勧誘手法を間違えてないか」ということです。




スポーツは根性や理不尽のイメージがついてしまっているので、現状、心に弱い所がある人から避けられる傾向にありますが、本当はそういう人ほどスポーツが必要だったりするのではないでしょうか?



スポーツにのめり込む人って精神的に弱い人なんだと思います。





なぜならスポーツをすると悩みなんて吹き飛んで爽快な気分になるし、友達も沢山できて最高に楽しいので、心の弱い部分を埋めてくれるからです。

私がアメフト信者なのは、たぶん心の弱い所をアメフトが埋めてくれているのかもしれない、と思います。




だから、心の弱い人ほどスポーツで救われる、というスタンスでスポーツを考えてもらえるような動きをしてもいいのではないでしょうか?



P.S.

真面目に一通り書いてみたけど、読み返すとちょっと怪しい感じになっちゃったなあ・・・
ブログのざっくりとした要約です。

①カナダのテニス普及に取り組んだ研究を見つけた。以下、②~④はその内容。

②スポーツを普及させるには「地域コミュニティ」という視点で取り組むことが必要。

③スポーツで「コミュニティを活性化させる」ことが、コミュニティ内で「スポーツが活性化する」ことにつながる。

④そのためには地域のニーズを把握することが必要で、地域でスポーツ以外の他分野のリーダーとの交流を通じてニーズを拾い、そのスポーツで課題を解決するような施策を考えていく必要がある。

⑤上記の研究をアメリカンフットボールに応用して考えるとフラッグフットボールが既に近い思想により広がっている。

⑥ただ、各地域に目をむけるともっとできることがあるのでは?

⑦各地で普及活動に取り組んでいる皆様、これからもそれぞれの場所で頑張りましょう!




1.カナダのテニス普及に関する研究


スポーツマネジメントに関する研究において、スポーツの普及に関する実践的な研究はあまり行われていないのですが、アメリカンフットボールの普及に取り組んでいる身としては非常に興味深い論文を見つけました。



Susan E. Vail氏が2007年にJournal of Sport Managementに発表された「Community Development and Sport Participation」という論文です。



この研究でVail氏はTENNIS CANADA(カナダのテニス協会)と共にカナダにおけるテニスの競技人口増加に取り組んでいます。



この研究の大きな特徴は、テニスの普及を

「それぞれの地域コミュニティでテニスをする人を増やす」

という視点でとらえ、「コミュニティ・ディベロップメント(Community Development、「コミュニティ開発」という訳がされることが多いですが、ここでの意味としては「コミュニティの醸成」に近い。)」というスポーツとはちょっと離れた研究分野の理論を組み込んで普及施策を策定・実行しています。


カナダ全体のテニスのアクティブ参加率は

1998年 7.6%くらい

2005年 5.5%くらい

2010年 3.7%

と減少していますが、スポーツ全体の参加率も

1998年 34%

2005年 28%

2010年 26%

と減少しているので、Vail氏の研究がどのくらい効果があったのかはわかりません。
(本研究は2001~2002年に取り組まれたものです。)

2012~2014にテニスをする人が32%増えたというTENNIS CANADAのリリースもあります。


【データ参照】
テニスのアクティブ参加率: 1998年と2005年 、 2010年(リンク先のP.34)
スポーツ全体の参加率: 上記2010年のP.14


ただ、個人的にはコミュニティ・ディベロップメントの視点は特にアメリカンフットボールのようなマイナースポーツにとって非常に重要だと思っています。

メジャースポーツでも忘れてはいけない視点ではないでしょうか。




2.地域コミュニティに着目する必要性


過去に子どもがスポーツを始めやすい要因というのが研究されているのですが、メディアによる影響の他に、

「両親や学校などの周辺の価値体系の中で、スポーツの価値が高いこと」

が重要だという結果が出ています。


また、日本のマイナースポーツにおける子どもの競技者に対して競技を始めたきっかけを調査した研究があるのですが、本人による意欲以外の周囲の環境的な要因としては

「その競技を体験する機会があった」
「学校にチームがあった」
「高レベル大会の出場の可能性があった」

という結果がでています。


つまり、その競技が地域で普及するためには

①そのスポーツが地域に良い価値を与えていると認識されていること。
②そのスポーツを体験する機会があること。できれば高レベルであること。

の二つが重要だと考えられます。


もちろん、メディアでバンバン取り上げられれば勝手に競技者やファンは増えていきますが、マイナースポーツではそんなこと期待できないので、そういった大きな力に頼らずに独力でできることは何か、を考えた時にそれは各地域コミュニティの中で取り組むことだと思います。



3.地域コミュニティに着目したカナダのテニス普及施策

Vail氏はTENNIS CANADAと共にコミュニティ・ディベロップメントでの理論を応用したThe Building Tennis Communities Model(以下BTCモデル)というフレームワークを作り、各地域コミュニティで実行しました。


BTCモデルは1つの理念と3つの構成要素から成り立っています。

理念は「Haelthy tennis community」です。

ヘルシーというのは身体的に健康的という意味と、コミュニティとして永続性があるという意味の2つがあります。


3つの構成要素は

コミュニティのリーダー(原文ではCommunity Champion)

コミュニティパートナー(原文ではCommunity Partner)

テニスの指導体制(原文ではTennis Pathway)

です。


では具体的なプロセスですが、

①各地域コミュニティでテニスを愛しており、地域の他分野のリーダーとの繋がりを多く持つ人をコミュニティのリーダーとして選出する。

②リーダーは地域のテニスコミュニティとの繋がりはもちろん、教育関係者、スポーツ施設管理者などとの交流に努め、さらに地元企業、メディア、政治家、医師、警察などとの交流も図っていき、パートナーといえる存在を作っていく。

③交流を図るための一つの方法として、例えば地域でテニス大会を開き、上記の他分野のリーダーたちを招待し、テニスが地域コミュニティにもたらす効果をアピールしたり、その際に地域コミュニティが抱える課題をリーダー達から話し合い、テニスによって解決できそうな課題について賛同してもらったりすることが考えられる。

④実施するテニスのプログラムを初心者向けから上級者向けまでに4段階に分け、特に初級者向けの2つをリーダーが中心となり、しっかりと地域のニーズに合うようなプログラムとして設計する。

というプロセスになります。


なぜパートナーを作って行くことが必要なのか、ということについてはVail氏には次の考えがあるからです。

・スポーツで「コミュニティを活性化させる」ことが、コミュニティの中で「スポーツが活性化する」ことに繋がる。

・そのためにはコミュニティのニーズを把握する必要があるが、ニーズはスポーツではない分野のリーダーが把握している。


個人的にはBTCモデルの理念の「Haelthy tennis community」というのは主に健康面でのシーズ(単純にテニスをすると健康になる、という意味)を前面に打ち出していますが、地域の他分野のリーダーと交流する中で多くのニーズを発見し、テニスが持つ他のシーズに気付くこともあるのではないか、と思います。

むしろ他競技と差別化する上では他のシーズに気付いていかなければならないと考えられます。
(例えばテニスの場合は、多世代にわたってプレーできるので異世代間交流など)

運動すれば健康になるのは当たり前なので。


これは日本でも当てはまっていると思うのですが、Vail氏は次のように述べています。
(英語がそれほどな私が訳したのでわかりづらいと思います。すみません。)

これまでのスポーツプログラムは地域のニーズに気付かずに典型的なトップダウンで他分野の地域のグループとは離れ単独で供給されてきた。

今回のモデルを既存とは異なる手法で開発したのは伝統的なクラブによる直接供給システムが機能しているように見えず、地域のスポーツ参加者が減少していることが一つの理由である。

スポーツリーダーはコミュニティにプログラムを投下する前にどのくらい参加者や潜在参加者に対してニーズを聞いているだろうか?

スポーツリーダーはいつまで手当たり次第の参加者増加策を続けるのだろうか?

スポーツリーダーは健康的なコミュニティを作ることと健全なスポーツシステムを作ることは排他的ではなく前者が後者に良い影響を与えることを理解する必要がある。



これまでの多くのスポーツ参加者増加施策は短期間の変化だけに影響を与えており、継続性に課題が残る。

(中略)

本研究はコミュニティ開発の手法を用いたグラスルーツのスポーツプログラムの必要性を明確に支持しており、地域のリーダーがニーズを発見しコミュニティとスポーツ参加者の増加の両方に良い効果のある解決策を実行することを可能にしている。

これを行うために私たちはこれまでとは違う、スポーツシステムの中には見受けられないが地域のニーズを理解しているパートナーや地域のリーダーと関わっていく必要がある。

本研究は同様にコミュニティ開発手法の成功には不可欠であるパートナー提携のスキルの教育と訓練を提供することの重要性も認識している。




ただ、この研究期間の取り組みとしては、リーダーが各パートナーとの交流の重要性に対する理解が不足しており、具体的にどうやったらいいかがわからない場合が多い、という結果になっています。

そのため、Vail氏は上記の最後に述べられているように今後各リーダーに対するコミュニティパートナーとの交流手法について教育をしていく必要があるとしています。


4.アメリカンフットボールへの応用

この研究をアメリカンフットボールに当てはめて考えるとすれば、アメリカンフットボールが地域のニーズに応えられる候補として「フラッグフットボール」が大きな武器になると考えられます。

実際、現状そういった視点でフラッグフットボールの普及活動が行われていると思いますし、急速に進んでいる要因としては教育的意義を中心としてパートナーとうまく提携できているから、というのも一つあげられるのではないでしょうか?

でも、まだまだ地域レベルでできることはあるのではないか、と思っています。

上記のBTCモデルにおけるコミュニティのリーダーがちゃんといて、コミュニティで良いパートナーシップを築けているところは全国的に数ヶ所しかないのではないでしょうか?


私のいる新潟でも、昨年は総合型地域スポーツクラブや地域のスポーツ協会と共同でフラッグフットボール体験会を十回ほど開いただけであり、ちゃんとまだパートナーと呼べる関係は築けていません。

メディアや地元企業、教育、医療、政治家などはまだまだの状態です。

これから交流の機会を多く持てるように、そして交流を通じてフラッグフットボール、アメリカンフットボールのシーズとしての価値を知ってもらうと共に、地域のニーズに合ったプログラムの提供をしていかなければならない、と思っています。




5.さいごに

フットボールの普及にはこういったアカデミックな視点も必要ではないか、と思い本記事を書かせていただきました。

各地で普及活動に取り組んでいる皆様、これからもそれぞれの場所で頑張りましょう!

本記事を読んで頂いた他のマイナースポーツの普及に携わっている方も、何かの参考になれば幸いです。