2024/07/30 信濃毎日新聞朝刊 
 
 中高生の参加募集
 北信地方の有志らでつくる「自分史を綴(つづ)り語り継ぐ会」は終戦の日の8月15日、恒例の「玉音放送と戦争体験を聞く集い」を長野市で開く。戦争体験者の高齢化が進み、集いで体験談を発表してもらうことが年々難しくなる中、今回は戦争を知らない若い世代による体験記の朗読を初めて企画した。平和への願いを受け継いでほしい―と、小中高生らの参加者を募っている。

 同会事務局の細川順子さん(72)=長野市=は「体験者自らの言葉で書かれた生々しい記録を朗読することで、当事者の気持ちに入り込める。若い世代が平和や命について考える機会にしたい」と話している。同2日に参加希望者向けの朗読の講習会を開く。

 これまでに中高生3人から参加の申し込みがあった。勤労奉仕先の都内で風船爆弾の製造に携わり、東京空襲に遭った女性の手記などを朗読する。戦争体験者の証言では須坂市の碓井智以子(ちいこ)さん(85)が、1945(昭和20)年8月13日の長野空襲で家族と逃げた経験を伝える自作の紙芝居を披露する。

 午後1時半、新田町のもんぜんぷら座。参加費300円(大学生以下無料)。問い合わせは同会(?090・8774・2102)へ。