2011/11/12 毎日新聞/栃木
東日本大震災発生から8カ月を迎えた11日、県内在住の中国残留孤児の集い「中国帰国者交流会」が県庁で開かれ、防災についての県庁担当者の講義があった。県と宇都宮市、中国帰国者支援・交流センター(東京)が開催。残留孤児とその家族19人が参加した。
残留孤児の多くは帰国事業が本格化した80、90年代に帰国。県高齢対策課によると、県内には宇都宮市などに58人が暮らす。平均年齢は74歳という。日本語があまり話せない人もおり、言葉の壁による情報不足で災害弱者になる可能性がある。
会では県の危機管理・災害対策室の担当者が中国語の資料を示しながら▽車を運転中に地震に遭った場合はすみやかに車を止めて逃げる▽非常用袋を準備する――などの心得を講義した。
参加者から「大きな地震が起きると聞いたが」と問われると、担当者は「世界で起きる地震のうち20%が日本近くで起きている。いつ起きてもおかしくない。東南海地震や首都直下地震などが恐れられている」と答えていた。
宇都宮市内の病院にいて震災に遭ったという同市の和久井節子さん(75)は「怖かった。何も分からない状態だった。(講座は)とても助かる」と話していた。【中村藍】
写真説明 中国語に通訳された講義に耳を傾ける残留孤児たち=県庁で
東日本大震災発生から8カ月を迎えた11日、県内在住の中国残留孤児の集い「中国帰国者交流会」が県庁で開かれ、防災についての県庁担当者の講義があった。県と宇都宮市、中国帰国者支援・交流センター(東京)が開催。残留孤児とその家族19人が参加した。
残留孤児の多くは帰国事業が本格化した80、90年代に帰国。県高齢対策課によると、県内には宇都宮市などに58人が暮らす。平均年齢は74歳という。日本語があまり話せない人もおり、言葉の壁による情報不足で災害弱者になる可能性がある。
会では県の危機管理・災害対策室の担当者が中国語の資料を示しながら▽車を運転中に地震に遭った場合はすみやかに車を止めて逃げる▽非常用袋を準備する――などの心得を講義した。
参加者から「大きな地震が起きると聞いたが」と問われると、担当者は「世界で起きる地震のうち20%が日本近くで起きている。いつ起きてもおかしくない。東南海地震や首都直下地震などが恐れられている」と答えていた。
宇都宮市内の病院にいて震災に遭ったという同市の和久井節子さん(75)は「怖かった。何も分からない状態だった。(講座は)とても助かる」と話していた。【中村藍】
写真説明 中国語に通訳された講義に耳を傾ける残留孤児たち=県庁で