2010/07/08 毎日新聞 神奈川
「早見親人(早く肉親に会いたい)」。七夕の7日、神奈川中国帰国者福祉援護協会(横浜市中区)で中国残留孤児たちがササ飾りの短冊に願いを込めた。
孤児たちに日本の童謡の合唱を指導する日中友好黎明女性合唱団の団長、日置宏江さん(65)が「中国にはササ飾りに願いを込める習慣がないから、日本人の気持ちを味わってほしい」と竹を持ってきた。協会で合唱したり、日本語を勉強する孤児たちが、折り紙の短冊に願いを書き込んで結んだ。
「全家幸福」「生活愉快」と中国語で書かれたものが多い。「早見親人」は帰国したものの、まだ両親や兄弟が判明しない孤児が書いたものだ。
7日に協会で日本語を勉強した30人余に「肉親がまだ判明していない人は」と質問すると、20人が手を挙げた。大森誠子さん(72)は「私は32年前帰国し、北海道の母親と姉妹に会えた。でも肉親が分からない孤児は多い。『早見親人』の短冊を見て、亡き母親を思い出した」とササ飾りを眺めた。【網谷利一郎、写真も】
写真説明 「早見親人」の願いがこもった残留孤児のササ飾り
「早見親人(早く肉親に会いたい)」。七夕の7日、神奈川中国帰国者福祉援護協会(横浜市中区)で中国残留孤児たちがササ飾りの短冊に願いを込めた。
孤児たちに日本の童謡の合唱を指導する日中友好黎明女性合唱団の団長、日置宏江さん(65)が「中国にはササ飾りに願いを込める習慣がないから、日本人の気持ちを味わってほしい」と竹を持ってきた。協会で合唱したり、日本語を勉強する孤児たちが、折り紙の短冊に願いを書き込んで結んだ。
「全家幸福」「生活愉快」と中国語で書かれたものが多い。「早見親人」は帰国したものの、まだ両親や兄弟が判明しない孤児が書いたものだ。
7日に協会で日本語を勉強した30人余に「肉親がまだ判明していない人は」と質問すると、20人が手を挙げた。大森誠子さん(72)は「私は32年前帰国し、北海道の母親と姉妹に会えた。でも肉親が分からない孤児は多い。『早見親人』の短冊を見て、亡き母親を思い出した」とササ飾りを眺めた。【網谷利一郎、写真も】
写真説明 「早見親人」の願いがこもった残留孤児のササ飾り