2009/12/24 神戸新聞地
中国「残留日本人孤児」を支援する兵庫の会が23日、アスピア明石(東仲ノ町)でクリスマス会を開いた。市内や近くに住む残留日本人と子どもや孫ら約50人が参加し、支援者らと交流を深めながら中国東北部の伝統的な歌や踊りを楽しんだ。(中務庸子)
同会は2007年3月に設立され、200人を超すとみられる市内の残留日本人と家族向けに、以前から支援のあり方を検討。今年9月から朝霧駅前の施設内で市民との交流会、10月にはアスピア明石で「3世」「4世」向けの中国語教室をスタートさせた。
一方、「1世」は高齢化に加え、日本語によるコミュニケーションが取りにくい言葉の壁、さらに交通事情の悪さなどから「孤立化」が進んでいると指摘。日本社会になじむ「3世」「4世」ら若い世代との交流を促すためクリスマスに合わせて集まることにした。
会場では、中国語教室に通う子どもたち20人が中国の童謡を歌ったり、広く知られる詩を元気いっぱいに朗読したり。赤や黄の布を腰に巻いて扇子を動かす祝いの歌をみんなで踊った後、クリスマスプレゼントを交換した。市内の小学校に通う「3世」の女子児童(12)は「中国語は小さいころからなじみがあったけど、実際に話すと発音が難しい。もっと勉強したい」。1984年に帰国したという小久保3の田中弘子さん(72)は「日本に来てから悔しい思いもたくさんしたが、若い世代が伝統を受け継いでくれるのは本当にうれしい」と笑顔を見せた。
同会の水野浩重さん(62)は「交流会などをきっかけに1世が楽しい生活を送るとともに、文化を学んだ若い世代が日中友好の架け橋になってくれれば」と話した。
【写真説明】伝統的な歌や踊りを楽しむ残留日本人ら=アスピア明石