2008/08/21 西日本新聞 パンッパンッと爆竹が鳴る。終戦の日に取材した「中国帰国者之墓」のお墓参りは、日本と比べると随分にぎやかだった。集まった参拝者は中国残留孤児とその家族たち。中国語でお墓に語りかけながら家族や先祖の霊を弔う人も多かった。 戦争で中国に残され、古里の日本に帰国を果たした後も厳しい状況に置かれた残留孤児たち。言葉の壁に加え、国民年金が満額で支給されないなど制度の面でも日本人とは大きな差があった。このお墓も、肉親が分からず、経済的な事情から自分で墓も用意できない帰国者のために建立された共同墓だ。 そんな苦難の歴史にも今年、やっと朗報が訪れた。改正帰国者支援法の成立で、四月から生活支援給付金と満額の国民年金がもらえるようになった。墓前である帰国者の女性が言った「これで苦しい生活をしないで済みます」という言葉が印象的だった。 (石田)