2008/07/10 読売新聞夕刊

 今年4月に導入された中国残留孤児・婦人への新たな支援策のうち「国民年金の満額支給」について、対象者の2割近い約1000人が、厚生労働省の手続きが遅れ、4月分からの満額支給を受けられなくなっていることがわかった。

 9日、集団訴訟原告団らと面談した舛添厚労相は、該当者には、4月にさかのぼって満額支給する意向を表明した。

 新支援策に基づく満額支給の手続きは、過去に特例措置の申請をしている場合は簡単に済むが、それ以外の人は、永住帰国までの期間の戸籍の確認など煩雑な審査手続きが必要になる。このため、厚労省では今年3月までに5400人余りの申請を受けながら、同月末に手続きが完了したのは約4400人。全対象者約5800人のうち17%を超える約1000人の支給開始が、5月分または6月分からにずれこんだ。

 厚労省中国孤児等対策室は「年金の特例措置を受けていない人が予想外に多く、十分な対応ができなかった」と説明している。