私は医師ですが、うつ病になりました。医学の知識はあるので、薄々鬱状態だなとは思っていまいしたが、「医師なのに自分のメンタルや体調もコントロールできないなんて」とプライドから自分の状況を正確に把握して、正しい行動を行うことはできませんでした。それが鬱なんですけどね。

 当時の上司に「馬鹿か、死ね!主治医なんかやめろ」と言われた時に、病棟の床にへたり込み、そのまま、高層階の病棟の窓から飛び降りるイメージをしました。ただ、そこまでの行動するエネルギーはなく、実際には行っていません。当直中に発狂しそうになったり、それまでもやばい兆候はたくさんありました。私が本当にありがたかったのは、当時の部長が話を聞いてくれ、「しばらく休め」と言ってくれたことです。その時、「仕事を抜けたら他の医師の迷惑になる。でもこのまま自分がここで働いていても迷惑になる。どっちに転んでも迷惑になる」ということも部長に伝えました。そのまま部長が精神科の先生の診察を予約してくれ、適応障害の病名でひとまず2週間のドクターストップをいただき、全てが中途半端な状態で現場を後にしました。結局、2週間で精神状態が改善するはずがなく、その後、確か更に1ヶ月間のドクターストップを書いていただき、そのまま、遠方にある実家へ帰りました。

 毎日毎日、空を見ては泣き・雲を見ては泣き、ご飯を食べながら泣き、風呂に入りながら泣き、自分の無力感、情けなさで押しつぶされそうな日々でした。

この後の回復過程は今後記載したいと思います。

 

あの時は辛かったけど、今はそんなこともあったなという思い出になっています。

なので、自分がやばいと思うなら、どんな職業であれ、勇気を出して休むということを私はおすすめします。