自閉症スペクトラムの特性を持つ人々は、
人との関りが苦手であると言われます。
この特徴は、自閉症スペクトラムの特性を持たない人々からの視点で
語られたものです。
自閉症スペクトラムの特性を持つ人々からの視点で、
この人との関わりが苦手であるという特徴を捉えると、
どういう表現になるでしょうか。
このヒントは、
東田直樹さんの著書『自閉症の僕が跳びはねる理由』にあります。
《以下、『自閉症の僕が跳びはねる理由』より引用》
僕たちは気にしているのです。
自分のせいで他人に迷惑をかけていないか、
いやな気持にさせていないか。
そのために人といるのが辛くなって、
ついひとりになろうとするのです。
僕たちだって、みんなと一緒がいいのです。
だけど、いつもいつもうまく行かなくて、
気がついた時には、
ひとりで過ごすことに慣れてしまいました。
伝えきれない気持ちを抱え、
いつも僕らはぎりぎりのところで
生きているのです。
《引用ここまで》
また、同じ『自閉症の僕が跳びはねる理由』の中に、
短編の小説が収録されています。
この小説は、
突然の交通事故で亡くなってしまった男の子が主人公で、
悲しみに暮れる両親のもとに
幽霊として戻る物語です。
主人公は両親に自分の気持ちを伝えられず、
何もしてあげられない、
と悩み悲しみます。
この物語について、著者である東田さんは、
“自分の愛する人に気持ちを伝えられないことが、
どんなに辛く悲しいことか
ということを、分かってもらいたくて書いた作品です”
(『僕が跳びはねる理由』より引用)
と書いておられます。
自閉症スペクトラムの特性を持つ人々も、
誰かと一緒に過ごしたい
分かり合いたい
自分の気持を伝えたい
という、人として当然の思いを持っています。
そして、みんなと同じようにできないことに対して申し訳なく思ったり、
人に迷惑をかけていないか気にしていたり、
自分のためにまわりの人が困っている様子を見て
胸を痛めているのです。
そのような思いを抱えている自閉症スペクトラムの人々と
コミュニケーションを取ろうとする時、
気持ちを伝えられないことの悲しさ・辛さ
を理解して寄り添うことが、
何よりも大切だと考えています。
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