今日は、朝から恒例の刀剣勉強会に友人たちにお集まり頂きました。

10時から、刀剣のこと、刀装具のこと、鉄の歴史のこと・・・などなど、ファミレスで語り合い1時から横浜刀剣会へ参加しました。



結果は?というと、100点満点はなかなか取れず、詰めの甘さと不勉強さが露見しました。
ここで刀剣の入札鑑定について、簡単に紹介します。
入札鑑定は、五振りの在銘の日本刀の茎を隠して、刀身の出来をみて誰が作った物か?を当てるゲームです。
典型的な作品が出題されるので、誰でも楽しく日本刀を学ぶことができます。
今回の五振りは、童子斬りなどで有名な安綱、来派の名工国光、堀川国広、応永備前の家助、関の孫六の異名を持つ兼元でした。

鑑定会終了後も、夢想神伝流をたしなまれている友人と、カフェで刀談議で盛り上がり、あっという間の一日でした。
今年初の合同稽古で、取手の陽武館道場へお伺いしました。



私が練習している神奈川支部では、居合のみを稽古しています。
(陽武館市村道場及び神奈川支部のご紹介はこちら !)



そのため、剣道形の練習をみると、とても新鮮な気持ちになります。



同様に、竹刀の触れ合う音を聞くと、なんだか懐かしい気持ちになります。

久しぶりに、大森流・英信流・奥伝を立て続けに抜いたので汗ビッショリになりましたが、そのあとさらに剣道形・剣道もやってらっしゃるツワモノもいて、さすがに脱帽でした。

明日は、横浜刀剣会の鑑定会に合わせて独自の勉強会を開催します。
体配の美しいお刀です。



長年白鞘にて放置されていたためか、かなり痛んでいます。
茎には、刀銘にて島田鍛治の落ち着いた二字銘があります。
若干痩せて一部疲れ肌も見せていますが、戦国時代の用途に即した美しい一振りで、室町時代の鋭い輝きを今日まで宿し続けています。派手過ぎず、まとまり過ぎず、それでいて用の美を内に秘めた神々しさを感じます。私は、この姿形の日本刀が好きです。工作開始前に、しばしお刀に想いを馳せます。

これから刀身の修復と外装を新たにお作りしていきます。



刀身の修復は、研磨意外には方法がありません。
研磨は、刀身を削る行為ですので、研げば研ぐほど刀はドンドン痩せてしまいます。
修復イコール破壊行為にも繋がるため、ギリギリの駆け引きで砥石を当てていきます。

全体に水錆状の腐食が出ており、一部朽ち込みが見られます。ハバキ下と峰の錆は特にひどい状態ですが、極力肉を落とさないように修復を施していきます。

時々、室町と思われる刀身の中に、鎌倉期の太刀のような美しい体配のお刀を拝見します。
当初の設計によるものなのか、後世の整形研磨によるものなのか、その両方なのか・・・、歴史ロマンを感じずにはいられません。
都筑区にある、神奈川県最大級のショッピングモール『ららぽーと横浜』へ出かけました。



今日の仕事場はこちらです!紀伊国屋書店特設展示コーナーへの刀装具の展示です。



先日発売された写真集『職人男子』のPRと伝統工芸品の紹介が目的です。
この度の展示が、少しでもマイノリティーな伝統工芸を知っていただく機会になれば、とてもうれしく思います。
展示スペースをご提供くださった紀伊国屋書店様と、展示の機会を与えてくださった辰巳出版様に、厚くお礼申し上げます。



展示場所は、3階の紀伊国屋書店。展示期間は、2月下旬までです!
1月8日より皆様にご支援をお願いしております、インドでの正しい刀剣文化の発信プロジェクトに関しまして、ご支援を表明してくださった皆様へのお礼と、引き続きのご支援のお願いです。

クラウドファンディング開始より4日間が経過しましたが、現在7名の方々から目標金額の60%に達するご支援を頂いており、皆様のお力添えに深くお礼申し上げる次第です。



詳細は、こちらのクラウドファンディングのページ をご覧下さい!

ここで、改めましてプロジェクトについて、ご紹介いたします。

この度、インド大使館より『日本の伝統文化』を紹介する旨のご相談を頂いており、ハリヤナ州(デリーから23kmの地点)で開催される同国最大規模の伝統工芸の祭典『メラ』の時期(2016年2月1日~15日)に合わせて、現地で刀剣に関するイベントを実施したいと考えています。
しかしながら、渡航費の一部や機材の搬入費用が当初の計画より予算オーバーしており、このままでは実現が難しい状況です。

インドは、先の東日本大震災の折、毛布や飲料水などの緊急物資の提供、救助隊の派遣を真っ先に決めてくれた国の一つです。この度のインド政府からのご依頼をお受けすることは、先の震災での同国の善意へのお礼ばかりか、両国の民間レベルでの文化交流を促進する大変貴重な機会であると考えています。

また、近年サブカルチャーなどで人気の高い『日本の伝統文化』を、正しく海外へ伝える手助けになれば・・・という気持ちで、刀剣関連の紹介活動を継続的に続けています。

そこで、皆様のお力をお借りして、ぜひともこの度のプロジェクトを実現いたしたく、引き続きのご支援・ご協力をお願いいたします。
なお、サポートを表明してくださった方々には、特別なリターンもご用意しておりますので、よろしくお願いいたします!
外装の作り変えをご依頼頂いている脇差しの刀装具選びです!



刀装具の選択を含め、全てをお任せ頂いているため、元々の外装を極力生かす方向で刀装具を探しました。



銀製の丸みをおびたコジリ金具が使われているため、同系の銀の縁頭で全体のバランスを取ります。



この縁頭は、銅地に銀着せという珍しい加工が施されています。
もちろん時代の上がる作品で、江戸時代の高い技術力を垣間見ることができます。
現代の作家に復古してもらうとなると、とても高額になってしまうため、古美術品を用いた方が割安です。

ご依頼者様の嗜好に合わせ、かつ実用の美を心がけて、製作します。
新年明けましておめでとうございます。

昨年は、刀剣の修復以外にも、鉄の研究や一般の方向けの武家文化紹介活動など、独自の活動を積極的におこないました。特に鉄の研究では、考古学的な調査から現地(相州)の鉄の化学分析まで、さまざまな先生方や友人たちに支えていただき、大変充実した一年を過ごさせていただきました。

本年は、昨年以上に一般の方々との対話の場を大切にし、特に次世代を担う子どもたちへものつくりの面白さを伝える活動を積極的におこなっていきたいと考えています。

さて、毎年恒例の年越し刀剣工作です(笑)。



今年は、寸延び短刀の研磨をおこないました!

切っ先へ向かうほど眠くなる難しいお刀ですが、内曇砥を入念にかけることで何とか地刃の違いを強調してみました。特殊な刀身ですので研究しながらの工作ですが、ある程度成果が出てきたと感じます。

さあ、初詣!今年も良い一年になりますように。
今年の活動を締め括る、最後の刀剣勉強会です!
12月20日(日)、横浜刀剣会様ご支援のもと、初級者向けの刀剣イベントとして「刀剣勉強会&特別鑑賞会」を開催いたしました。



当日は、講義にて「五ヶ伝の特徴」と、山城伝を中心に名刀の数々をお手にとってご鑑賞いただきました。



スペース上の都合もあり、駆け足での鑑賞となりましたが、日頃手にとって見ることのできない名だたる名工の作品を、入れ替わり立ち代り十数振り、ご紹介頂きました。



比較対象として、沸出来匂出来のお刀の比較や、時代毎の体配の違い、鉄の色の違いなどを見比べて学びました。



これだけの名刀(ほぼ重要刀剣指定)を、一度に鑑賞できるチャンスは滅多にありません。



今回は、特別鑑賞会として、日本を代表する名刀の数々をお楽しみ頂きました!
ご参加くださいました皆様、ご協力下さった皆様、誠にありがとうございました。



本年の刀剣イベントはこれにて終了とさせて頂きます。

この場をお借り致しまして、当方の武家文化普及活動を応援してくださっている皆々様、本年も誠にありがとうございました。なお、来年は「相州伝の源泉に迫るトレッキングツアー」も、継続して開催したいと思いますので、引き続きよろしくお願い致します。
用途変更を伴う外装の修復が完了しました!



明日の当方主催の刀剣勉強会までにお渡ししたいと思っていたお刀です。何とか間に合いました!

今回は、3年ほど前に当工房で製作した柄前の修復です。
3年で正絹の柄糸がボロボロになって修復というのは今回が初めてですが、ご依頼者様から十分なヒアリングが出来ることも、大変貴重な体験です。
当工房が以前に手掛けているからこそ、ヒアリングを重ねることで「あぁ、この方にはこういう加工を施した方がいいのだなあ~」とか、「ここを改良すれば、より刀剣との一体感が増すのだな~」といった、以前は見えなかった部分が見えてきます。
そして、なにより故障箇所のデータの蓄積により、修復時にフィードバックが働きます。

今回は、私が長年研究して、特に得意としている居合用途のテラーメイドですので、修復の手に熱がこもります!(笑)



簡単に解説しますと、柄下地の形状を、使用者の身体的特徴(握力、手の大きさ、腕の長さ、身長、体重など)と刀身の個性(長さ、反り、バランス、体配など)に合わせて三次元的に調整します。

というわけで、明日ご依頼者様が手に取った瞬間、目をキラキラさせるのが楽しみでなりません!
おっともうこんな時間、明日起きられないと一大事です。ではでは、おやすみなさいませ。
やっと落ち着いた錆がのってきました!



良い鉄が用いられている鍔は、比較的良い錆が育ちます。
今回は特に何もしていませんが、深みのある黒錆がのってきてくれています。

下錆付けの初歩段階は、良い滑り出しです!