春分の候、駅の一番線は花形列車の特等席だった! <万歳三唱の深い優しさ> | 「農業は 人生を賭ける 価値がある」

春分の候、駅の一番線は花形列車の特等席だった! <万歳三唱の深い優しさ>

 

「農業は 人生を賭ける 価値がある」

 

 

お彼岸

ぼた餅

道産小豆

 

渡道してちょうど20年

 

毎年、お彼岸になると

人生の節目を思い出し

気持ちを新たにして

気を引き締めなおす

小柴家であります。

お元気でしたか?

北海道 小柴ふあーむ が

春分 のご挨拶を申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

渡道にまつわる節目は

春秋のお彼岸とともに

思い出が散らばります。

 

2002年 秋のお彼岸

敦賀発のフェリーに乗って

浜松から一人バイクで来て

この地と出会ったことが

まず一つ。

 

2004年 春のお彼岸

名古屋発のフェリーに乗って

浜松から車に身の回り品を詰め込んで

家族全員でこの地にやってきたことが

もう一つ。

 

お彼岸になると

その時の風景、光、匂い 等々

五感を刺激する季節の息遣いが

あの頃の心境を蘇らせます。

 

 

 

 

 

 

 

一人で訪ねてきて

五人で移り住み

家族で暮らして

いまは二人で生きている。

 

人生の第3四半期は

変化に富んだ道程だったと

我ながら感じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

そもそもが

流浪っぽい道程の

私と代表。

 

茨城、岩手、静岡

イギリス国内2ヶ所

再び静岡から北海道

 

この町に来てからも

別荘地の山荘と

いまの駅前タワーマンション?と。

 

私の引越し遍歴は

12回

 

私と一緒になってからの代表も

8回

 

その度ごとに

彼女には苦労をかけてしまいました。

もはや感謝の念しかございません。

 

 

 

 

 

 

 

卒業〜出立〜入学

 

多くの方にとって

人生の節目があることでしょう。

 

今はもう廃れてしまいましたが

ここ北海道では

異動で離任する先生や仲間を

住宅や駅のホームで

見送る風習がありました。

 

過酷な環境で

共に耐え忍んだ仲間同士

今では考えられぬほど

結束感が強い時代

 

別れの見送りは

特に大切なセレモニーでした。

 

そういえば

東北に居た時も

離れる人をホームで見送るのは

当たり前でしたね。

 

人の涙をよく見たし

もらい泣きもさせられました。

 

 

 

 

 

 

 

たとえば

長距離列車の始発駅など

その見送りは感動のセレモニーであり

 

花形優等列車の特定席である

改札出て目の前の「一番線」

ズドーンと横たわるのは

函館行き特急列車だったり

急行列車だったり

 

10両以上の長大編成で

轟々とアイドリング中の

20基以上のディーゼルエンジン

 

薄紫の煙とともに

気動車特有の匂いが

薄暗いホームに満ちていました。

 

数十人が入場券で入り

ホーム1ヶ所に集まって

出立者ご家族を取り囲む

 

そんな光景が

始発駅にはよくありました。

 

 

 

 

 

 

送辞、答辞

胴上げ

 

車上の人となって

万歳三唱と共に

厳かに滑るように動き出す

長大編成の気動車

 

紫雲の霞漂うホームの先は

構内を抜けて線路が集合して

一本にまとまって

列車がカーブの先に消えていく

 

気動車のエンジンは

慕情を演出する最高の立役者

でありました。

 

 

 

 

 

 

 

70年代に国鉄が打ったキャンペーン

「ディスカバーJAPAN」

 

山口百恵さんの「いい日旅立ち」と相まって

駅のホームは感受性を刺激する

最高のステージでしたね。

 

発車時に「いい日旅立ち」を流す

粋なサービスもありまして

事前に頼めば壮行式に合わせて

ホームで放送してくれました。

 

凝った駅員さんですと

発車時刻の秒針まで考慮して

テープスタートを操作して

サビの部分と

発車タイフォンと

滑り出しとを

見事に合致させる芸当まで発揮してくれて。

 

まさに生きたドラマですよ!

 

当事者でなくても

感動の号泣ものでしたっけ。

 

 

 

 

 

 

谷村新司のメロディーとか

あの編曲がまた最高ですよね。

 

ヂリリリリ!

函館行き特別急行〇〇

間もなく発車です!

ドアが閉まります

お見送りの方は

白線までお下がりください!

 

ビーーーっ!

というホイッスルと共に

プシューーッ!ゴロゴロゴロ

と閉まるドア

 

プワーーーン!

優しいタイフォンが特徴のキハ82が

コロコロコロと独特なアイドリングのまま

クリープだけで気配を殺して動き出す

始発駅特有の発車動作

 

あぁあぁ〜 日本のどこかでぇ〜

 

バンザーイ!バンザーイ!バンザーイ!

 

グオーン、グロロロローー!

と本格加速するキハ82

 

一両通過するごとに

グロロロローー!

グロロロローー!

グロロロローー!

とエンジン音の反復があり

 

最後尾車両が過ぎた途端に

テールランプと共に

急激な静寂が広がり始める。

 

ホームの安全確認をする

白手袋で旗を持った

駅助役さんの後ろ姿が

セレモニーの終わりを告げる。

 

北海道各所で見られた

春の風景でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バンザーイ!

 

奥の深い言葉

訣別に相応しい喚声

挙動だな

最近特に思います。

 

戦後数十年

あまりいい意味では使われませんが

実際にその場に立ち会って

見送る者、旅立つ者の間にいると

万歳!ほど妥当な言葉は

ないような気が致します。

 

定めを受け入れる悲しさを

めでたい言葉で包み直して

互いに前を向き直そう!

 

そんな深い意味が

感じられるようになりました。

 

 

 

 

 

 

私たちの道程において

万歳三唱を受けたことはありませんでした。

 

いつも

全ての感慨を

己の身一つで

受け止め切ってきました。

 

旅立ちはいつも

一人でした。

 

それはそれで

一つの有様だったっと思うし

自分に合っているとも思います。

 

見送ってもらうのは

性に合わないです。

 

ただし

自分が見送る側になったら

勇気を出して 大きな声で

万歳!を叫んであげたい。

 

それがお互いにとっての

最高の訣別、優しい別れになるのだろう

と思えるからね。

 

 

 

 

 

 

 

バンザーイ!

 

と共に

いざ行かむ!

 

春の農作業

本格化してきております。

 

除雪、設営、播種、育苗

 

これからいよいよ

畑作りに入ります。

 

畑のこども達が仕上がり

出立を迎える その時

代表と共に万歳をつぶやいて

優しく見送る静かなセレモニー

 

そんな農業の瞬間を

忘れぬよう 大切にして

今年の営農も鋭意専心で参ります。

 

 

 

 

 

 

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

お客様へのお手紙

間もなく発送となります。

 

お手元に届きましたら

今年の決意をどうぞお確かめください。

新たな気持ちで認めておりますので。

 

 

 

 

 

 

 

それではまた

清明の頃にお会いしましょう!

 

どうぞお元気で

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

北海道 小柴ふあーむ

 

代表 和美
その夫 孝志

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フェイスブック 「小柴 孝志」

フェイスブックページ 「~勇気ある生き様~ 北海道 小柴ふあーむ」

 

 

<北海道 小柴ふあーむ 公式ホームページ>

~勇気ある生き様~ 北海道 小柴ふあーむ 

「農業は 人生を賭ける 価値がある」

 Nisekoから世界へ! 季節を耕す物語