処暑の候、水泡ひとつ沸いて消えて ただそれだけのこと <小柴ふあーむ 1日だけの夏休み> | 「農業は 人生を賭ける 価値がある」

処暑の候、水泡ひとつ沸いて消えて ただそれだけのこと <小柴ふあーむ 1日だけの夏休み>

 

「農業は 人生を賭ける 価値がある」

 

処暑の候

如何お過ごしでしょうか?

北海道 小柴ふあーむ より

季節のご挨拶を申し上げます。

 

年間の暦時計は

16時を回りました。

 

お元気でしたか?

Mrs.&Mr. 小柴は

今日も元気に働いております。

 

 

 

 

 

 

 

16時といえば

時すでに陽が翳り始める頃

気温もピークを過ぎて

夕刻の涼やかさが漂ってくる

そんな時期と思うのですが

 

今年はただでさえ

例年より強い太平洋高気圧が

南洋の台風でエネルギー補強されて

さらにアップグレードして

勢い余って北海道まで襲いかかり

ただいま今季最高気温を

叩き出しております。

 

 

 

 

 

 

 

8月23日

蘭越の観測史上で

最高気温が叩き出されたようです。

 

35℃

 

ただし

この町の公式観測は

’76年からなので

意外とデータ蓄積は薄いんですよね。

 

おそらく

町役場では独自の計測データを

蓄積してると思われますが

それでも

’76年以降で最高気温と

確認されております。

 

 

 

 

 

 

 

地域でしっかりとした測候所を持つ

倶知安町では’44から観測していて

そのデータとの相関を照合してみて

おそらく数日前の35℃は

’44以降では最高値

と推測されます。

 

34℃なら

幾度かあるのですけどね

今年はその34℃が頻発していて

 

その上をいく35℃が

ついに出現したという

やはり歴史に立ち会った一日

だったのでしょうね。

 

あの日の感覚

よく覚えておきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

よく言うじゃないですか

”観測史上〇〇”って

 

あれは殊更

インパクトが大きく伝わりますが

観測史上って

”歴史上の最〇〇”ではないことを

よく覚えておきましょうね。

 

メディアは

とにかくインパクト勝負で

表現してきます。

 

その餌食になっては

いけませんよ。

 

 

 

 

 

 

 

この暑い最中

北海道 小柴ふあーむ も

1日お休みを作ることができまして

 

代表の希望に応えて

北海道の近代遺構巡りに

行ってまいりました。

 

色々調べた結果

炭鉱と鉄道

この二つに的を絞りましたよ。

 

 

 

 

 

 

 

北海道の炭鉱

 

まさに

北海道を蝦夷地から

北海道へ変化させた原動力であり

 

一次産業

軍隊

そして産炭

 

この3つを柱に

原生の大地は

近代基盤を整えてまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

3つの柱

 

それらを機能させるために

まず鉄道が敷設され

各産地、各中核都市を繋ぎ

人、物、金 の流れを可能にしました。

 

幌内から小樽までの線路など

国内鉄道史の三番目に開通したほど

重点開発拠点だったわけで

 

その幌内

空知炭田を舞台に

三菱、三井、住友など

財閥が開発を争い

その利権の間で

北海道経済も発展してきた。

 

そう言えるわけです。

 

 

 

 

 

 

 

高経済成長にには

動力近代化の盟主として

数多くのDC特急が

一挙に投入されて

 

函館を起点に

道内各都市へのアクセスが

容易になりました。

 

通信手段がまだ発展途上の頃に

人の移動が容易になることは

経済の発展を即座に意味して

新たなビジネスや企画が

急加速したわけです。

 

 

 

 

 

 

とは言っても

 

 ゆく河の流れは絶えずして

 しかももとの水にあらず

 

の言葉どおり

 

燃料の主導権を

木材から奪った石炭ですら

安全で低コストな採掘による

海外炭に主導権を獲られ

 

しかもエネルギー革命で

より安全かつ低価で

しかも高熱量で輸送容易な

石油に主役の座を譲るわけで

 

またあるいは

人の流れも

遅れて整備されてきた道路と

進化を遂げた自動車によって

利便性で負け始めて

 

時は金なり

時間をコストで推し量る時代に入ると

整備された空港と

進化した航空機によって

まさにエアボーン作戦そのもので

中間を結ぶ鉄道の役割は

一気に影が薄まりました。

 

 

 

 

 

 

 

いまや

通信技術の進化により

移動そのもが無用なビジネススタイルが

確立されており

 

飛行機の役割も

早晩、変わる可能性が出ております。

 

 淀みに浮かぶうたかたは

 かつ消えかつ結びて

 久しくとどまりたるためしなし

 

まさにそれを

遺構巡りによって

再認識してまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

同級生に幾人もいた

炭鉱関係者の子弟

彼らを通して聞く

炭鉱マンの世界や

炭住街の地域社会

 

長大な石炭列車

その石炭で動く機関車

いまは再開発されて

見る影もない元機関区や操車場

 

多くのワイシャツ姿の男たちを

満載して走っていた

これまた長大編成の特急

 

明け方の函館駅など

壮観な数のDC群がずらりと並び

全て合わせたら80基になろうかという

大型ディーゼルエンジンが

轟轟と唸っていた湾曲ホーム

 

背後に山のように並び聳える

青函連絡船から吐き出される

ビジネスマン、行政マン

そして萬の事情を抱えた移動者たち

 

炭鉱遺構

鉄道遺構

を眺めると

過ぎし日の光景が

まざまざと

浮かび上がってまいりました。

 

 

 

 

 

 

代表も

農業者という立場から

近代北海道の様子を想像し

 

その困難さや忍耐

人々の逞しさやエネルギーなど

自分の育った環境との違いを

照合していたようです。

 

後追いの農業者を始めて

19年が経ち

数々の困難について

現代なりの咀嚼をもって

自ら経験して知ってきましたが

 

それらの背景となる

技術や経済、基盤の数々が

もし備わっていなければ

果たしてどんな感慨を持つであったろうか

 

自分たちのような

主導権を持つ農業経営など

思いもよらぬことだ

と痛感してまいりました。

 

 

 

 

 

 

 

 世の中にある人とすみかと

 またかくの如し

 

今をもって

昔日の人たちに

同情したり哀れんだり

そんなこと

全く意味がないと思います。

 

私たちの歴史は

私たちの一人一人も

また

水辺に浮かぶ一つの泡

 

大きな流れの中の

一つにすぎません。

 

 

 

 

 

 

 

 

泡一つ

沸き立ち

はぜて

消えていく

 

周りの泡と見比べて

大きいだ、小さいだ

言ってみたところで詮無いこと

 

無常を争ったところで

所詮は朝顔の露

 

その朝顔とて

夕方には萎れていく

 

ことさらに

誇張は要らんし

卑下も要らん

 

あるようにあれば

それでよろしい

 

農業者をやってると

そんなことが実感として

伝わってまいります。

 

 

 

 

 

 

 

処暑の候

 

間もなく過ぎぬ

夏の横顔

 

根の無い樹に

花は咲かず

実もならず

 

ただそれだけのこと

 

遺る存在になりたくて

虚勢 虚構を張ったところで

むしろ惨めさを

自ら演出してるに過ぎないではないか

 

戦中から戦後

復興動乱期から高度成長へ

 

先人たちが流された

大きな川の流れを意識して

明日からの自分たちもまた

水泡の一つと思い

実直に堅実に

やれることを一つずつやっていこうか

 

そう確かめ合った

一日限りの夏休みでした。

 

 

 

 

 

 

 

それではまた

次回ご挨拶まで

ごきげんよう

 

 

 

 

 

 

 

 

北海道 小柴ふあーむ

 

代表 和美
その夫 孝志

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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