《孔雀圣使请动心》と《 偷得将军半日闲》 | 越若のひとりごと

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古典芸能「義太夫節」の太夫です。愛犬と日々思ったことの記録です。芸もあれば、ぼんやりノホホンゆるい内容です。

《惜花芷》収官で、あまりにも気分のいい作品だったので、他のドラマの感想が言えなくなった。

このドラマを基準にしたら、それ以下の作品ですと、ついつい辛口になる。

脚本・美術・音楽・演出・演技全て満足。

ネットでは、皇上がよく解らんとおっしゃる方々がおいでですね。私は、我が子に命を狙われるような父皇の悲しみが響きましたね。海一天の演技が良くて!!

皇上という立ち位置、孤独で誰かに頼ったり甘えられない。

我が子の母の親族やら、自分の兄弟やらがいつ敵になるのか疑心暗鬼で暮らし、愛妾や寵臣を置いてはいけないのが皇上。

まして、我が子に命を狙われるなんてねぇ。

 

 

そんな非人間的生活を何年も続けて、たった一人信頼が出来る甥っ子。その子が惚れた女に持って行かれて孤独の極致に、何とか引き離そうにも、心はどうにもならない、辛いよね。

巨大な権力は魅力だけど、いざなってみたら、人間らしさのない場所。

 

花芷も顾晏惜も、自由な宮中に縛られない世界へ行くという最終回も解る。

ドラマは、嵐の海から始まって、穏やかな海で終わる。お見事!

 

好きなのは胡一天の力強いアクション、一騎当千の勇者です!

そんな馬鹿なぁ~、とおっしゃる方もいましょう、でも昔から伝説の勇者、上陽賦の蕭綦将軍、弁慶やら白起将軍、1人でバッタバッタとなぎ倒す、これこそ私の好きな時代劇の極致です。

ドラマの虚実皮膜、良いんです、目の覚めるようなアクション!

あと、胡一天の偏見が消えました。2020年の武侠剧《绝代双骄》、このドラマでね、なんて表情の無い役者なんだとちと嫌いだと思ってました。

感情を表せない役だからと言っても、眼や顔をもっと何とかならんのかと見ながらダメ出ししたもんです。

今回は、真っ直ぐな性格と聡明さ・優しさ・勇敢と鉄板の主役を見事に演じられました。

1999年の林志颖・苏有朋が良かっただけに、表情のない人とずっと思ってました。ごめんなさい。

 

その後の見た小品、《孔雀圣使请动心》《 偷得将军半日闲》。残念過ぎて、感想を言う気がしない、とっても楽しみにしていたんですけどねぇ。

《孔雀圣使请动心》は周峻纬主男、《宁安如梦》世子燕临でいい芝居してたんだけどね。このドラマ、まず鬘が合って無い。彼の芝居は一生懸命に頑張ってる。でもね、脚本がね、何だかありきたりな話、こんなもんかという演出。

あと、古琴弾いてるのに音は古筝、こういうの絶対いや!

《宁安如梦》は、古琴の老師の日常らしく、古琴あるあるや日常こういうことあるよねって、物凄くリアリティーが有って良かったのに…。

《 偷得将军半日闲》は、勝手にラブコメと思った私がいけなかった、5集からは泣かせるぜぇという展開で、最終回はめでたしめでたしになっても、緊張と緩和のバランスが残念。主役の2人とも好きなんですけど、魅力が出てこない。

 

あー、きっと《惜花芷》が良かったからですね。

 

ポスター、公式微博から拝借いたしました。