見直し 聞き直し | 越木岩神社ブログ

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兵庫県西宮市にある「越木岩神社」の日々をブログでお伝えします。

先週は、新型コロナウィルス感染症による緊急事態宣言が出されました。ほとんどの人がマスクを着用する姿や、阪急西宮ガーデンズやららぽーと甲子園は休業となり、スーパーや薬局の棚にマスクやトイレペーパー・除菌関連商品が無いことから非常事態であることを感じますが、夙川公園の桜を観に来られる人の多さや車の通行量からは、人との接触を8割減らすような、街中に劇的な変化がないような気がしたのは私だけでしょうか。


その中で今日は一日中雨でしたね。
今日の雨は、神様が自粛の戒めとして降らせた雨なのかもしれません。当社も雨のお陰で少し落ち着いて、感染症への対応で出来ることはないか、今一度見直しています。


さて、神事で奏上する祝詞の中で良く使われる言葉に「見直し聞き直し」という言葉があります。


大祓の祝詞の一節に「過(あやまち)犯すことの在らむをば、見直し聞き直し給ひて」という一文があります。知らず知らずの内に犯している罪、咎(とが)、穢れを「祓へ給へ清め給へ」と祓戸神に祈念しているのですが、「見直し聞き直し」という言葉を私は大切にしています。


これは、単純に見直し、聞き直して改善することですが、曲がったものを真っ直ぐにして、邪悪なものを正すこと。悪を成敗させるのではなく、善に転じる余地を与える考えが込められています。


今のコロナウィルスに対する行動や考え方を振り返ると、単純ではありますが、とても大切な言葉ではないと思い出して、記事にしてみました。
当たり前、分かってる、という方は、流し読みして下さい。


話が飛んだようになりますが、、、
日本の神様には二面性があります。
「良い面」と「悪い面」、「強い所」と「弱い所」、「偉大な力」と「荒ぶる力」・・・
日本人は、同じ神様の内にも二面性があり、そして良い神様もいれば悪い神様もいると考えました。何とも人間的です。

この度の感染症でいう疫病神もそうでしょう。
また、伊勢の神宮では、正宮に天照大御神をお祀りしていますが、その荒御魂を正宮のすぐ後ろの荒祭宮でお祀りしています。
正宮を和御魂(にぎみたま)として、イメージですが神様の明るく輝いた穏やかな側面、荒祭宮には神様のパワーや荒々しい側面をお祀りしています。
イザナギ・イザナミ、スサノオ・・・、神話の中では、偉大な神様の二面性が多く描かれています。


神様に二面性があるように、私たち人間に二面性があるのは仕方がないことです。


感染症への恐怖と同時に、自分だけは大丈夫と思って外出してしまう。自分は完全な対策を取れている訳ではないのに、SNSで誰かを攻撃している。マスクやトイレペーパーは、未だに品切れ状態。
自分だけは、ちょっとだけなら、まだ大丈夫、、、そんな考えは、誰もが思うこと。


でも、そんな時に「見直し聞き直し」の精神で、反省改善をしていく。この「見直し聞き直し」は今最も大切なことではないでしょうか。
誰かを責める・攻めるのではなく、一人一人が「見直し聞き直し」をして行動することで、少しでも早い終息へと繋がるのではないでしょいか。


今の時代も、昔も、人間はそんなに変わらないんです。同じような事に悩み、苦しみ、笑い、願い、祈り、夢見て、暮らしているから、昔には多くのヒントが残されています。


時間に余裕が出来た方は、家で本を読み返してみてはいかがでしょうか^ ^
見直し聞き直しすることで、何か良い事があるかもしれませんよ!