今日「1.17」、阪神淡路大震災が発生した日。
あの時から23年が過ぎてしまったのですね。
お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますと共に、被災され未だ心・身体に傷を負う方々が少しでも癒されることをご祈念申し上げます。
今日の朝日新聞に岡田哲也さんの記事が掲載されていました。
岡田さんは当社の氏子であり、大学生時代は神社で正月のお手伝いをいただいていた方です。私も震災当日に全壊した岡田さんのお家に駆け付けたことを覚えています。
身近な人を亡くした時の悲しみほどつらく苦しいものはありません。それが突然に訪れたのならなおのこと、ポッカリとあいてしまった心の穴は容易に埋めることなどできないくらい深くそして大きなものでしょう。
被災された多くの方が物体以上に心を傷つけられ、何かを思い、背負い生きておられるのではないでしょうか。
いつになったらこの苦しみが心から消えるのでしょうか。岡田さんもそうですが、友や周りの人たちに支えられることによって、そして時とともにやがて亡き人への感謝や追慕の念に包まれていくことで、その心は少しだけでも癒されるのでしょうが、まだまだ忘れられない方が多いと思います。
神道では、亡くなられた方は御霊となり、遺徳を偲び慰めることで、年をかけて祖神となっていくとされています。そして愛しい人や子孫とともに生き、その幸せを見守ってくれると信じられています。
生きている私たちは、生の意味を問い直し、祖先から享けた生を少しでも発展させて子孫に受け継いでいくために、一人一人が自分の生を全うすることに大切な務めを見出すのです。
「1.17」、亡き人への慰霊とともに、生きる、生かされていることの意味を考える日としなければなりません。