先週末から6月30日の夏越の大祓まではやっと梅雨らしく雨が続くようですので、今日がチャンスとばかりに神職総出で準備に!!
下の写真は、ジャングルで彷徨う不審者ではなく、茅萱(ちがや)という川に生えている葦(よし・あし)を刈りに行っている様子です。
茅を使うのはスサノオと蘇民将来の備後の国風土記の神話からきています。
日本神話の中で、ヤマタノオロチを倒したスサノオが、南海の神の娘と結婚するために、南海で旅をしている途中、蘇民将来(そみんしょうらい)、巨旦将来 (こたんしょうらい)という兄弟のところで宿を求めたところ、弟の巨旦将来は裕福であったにもかかわらず宿泊を拒んだのに対し、兄の蘇民将来は貧しいながらも喜んで厚くもてなしました。
その数年後、再び蘇民将来のもとを訪ねたスサノオは「もし悪い病気が流行ることがあった時には、茅で輪を作り腰につければ病気にかからない」と教えられました。
そして疫病が流行したときに巨旦将来の家族は病に倒れましたが、蘇民将来とその家族は茅の輪で助かったというのです。
この言い伝えから「蘇民将来」と書いた紙を門にはっておくと災いを免れるという信仰が生まれました。
茅の輪も当初は伝説のとおり小さなものを腰に付けるというものでしたが、しだいに大きくなって江戸時代初期になり、大きな茅の輪をくぐって罪や災いと取り除くという神事になったようです。
茅・葦というのは生命力が強いために、その生命力から清浄・魔除けに効果があるとして使われるのですね。