若い方は聞いたことがあるという程度になってしまっていますが、お正月といけばこの歌ではないでしょうか。
さて、お正月は何故めでたいのか?、ご存知でしょうか
『日本書紀』に、「辛酉年春正月庚辰朔、天皇即帝位於橿原宮、是歳為天皇元年」とあります。
これは神武天皇即位の記事であり、これが皇紀2676年を迎える皇統の歴史の「はじめ」になります。
現在では新暦導入や祝祭日の固定によって、神武天皇即位の日は紀元節として2月11日と定められていますが、神武天皇即位は「辛酉年春正月庚辰朔」、つまり朔日とは一日のことですので、「1月1日」となります。本来は神武天皇即位・日本の始まりの日であるのです。
元旦が国民の祝日となったのは昭和23年であり、「美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために・・・国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日」として「年のはじめを祝う」と定められました。
そもそも年の節目として、各家庭では年末の大掃除に始まり、新たな御神札をお祀りし、門松や注連縄、鏡餅等を設えて大晦日を迎え、元日には氏神や年神、祖先をお迎えし、新たな年のご加護を祈り、元日を祝ってきた風習がありました。
先の敗戦により門松の自粛や初詣という参拝も控えられた時期もあったようですが、歴史・年の節目として今日の元旦という国民の祝日となり、風習は守られているのです。
また、「初詣」という言葉が使われ始めたのは明治期で、今のような色々な神社に初詣にお参りにいくのは、交通網の発達と戦後の経済回復以降のようです。本来の「年籠り」や「元日詣」「恵方詣」などのお参りの要素が合いまったようで、元日だけでなく「正月」という期間に祝い・お祭りをしていたようです。
今日は、奉納「尺八吹き始め」が行われました。
書初めや○○初め、これらも一つの年の節目の風習です。節目をしっかりと持つことが、正月・初詣の意味であり、人生で大切なことなのでしょう。