第93回:モロゴロでゴロゴロしてきた | タンザニアの夜に光っていた星のように

タンザニアの夜に光っていた星のように

青年海外協力隊(JOCV)としての2年間の記録です。タンザニアという異国で、海外経験・社会経験・語学力が乏しい新卒の、もがく日々の記録です。
2015年3月末に帰国。今後は帰国後+協力隊関係の記事を不定期更新します。

さて、前回の記事に引き続き、中間休みでの旅行の話になります。
この記事では、中間休みに行ってきたモロゴロについて書きたいと思います。


モロゴロ州はタンザニアの真ん中よりちょっと東にある州です。
このたびでは、その州都モロゴロと、後輩隊員が活動しているダカワ・トゥリアニという町に行ってきました。

モロゴロ州の場所



州都モロゴロはウルグル山のふもとにできた町です。
人口は10万人以上。かなり大きいので、タンザニアの「都市」と言っても過言ではないと思います。
この付近で観光として有名なのは、ミクミ国立公園あたりでしょうか。
州都モロゴロの町中はやはり人がかなり多く、にぎわっていました。

モロゴロ:街並みと山 モロゴロ:スーパーマーケットとか モロゴロ:市場の品ぞろえ

ちゃんとしたスーパーマーケットもあるし、市場も大きい。
ほとんどの道が舗装されてもいましたし、かなり発展している印象を受けました。
ダルに近いからかドドマに続く幹線道路が通っているからこんな発展しているのでしょうか?住むには十分すぎる都市だと思います。


国立公園に行く時間はなかったのですが、一応観光名所?のロックガーデンというところに行きました。
ここは昔の協力隊が整備した庭園です。

モロゴロ:ロックガーデンその1 モロゴロ:ロックガーデンその2 モロゴロ:ロックガーデンその3

おそらく協力隊の方がいた時はもっと立派だったのでしょうが、現在はタンザニアのクオリティでした笑
でも、日本っぽい「山奥の清流」って感じを味わうことができました・


早いですがこんなところでモロゴロの観光については終わりです笑
今回モロゴロに来た一番の目的はなんといっても隊員の活動先を見るため。
この町には2人の隊員が居たので、その配属先の2つの学校を見てきました。

1つ目はキラカラ中等学校
タンザニアにはINSETという制度があります。これはタンザニアの教育省(日本でいう文科省)による中等学校の理数科教員の研修制度のことです。
その研修が行われる拠点校がこのキラカラ中等学校なので、自分が見た公立学校の中では断トツで施設がきれいで、設備が充実していました。

モロゴロ:キラカラ中学の中庭 モロゴロ:キラカラ中学の2階建ての教室 モロゴロ:キラカラ中学のネットボールコート

中庭は整備されていて2階建ての建物もあり、ネットボールをする場所もきちんとコートになっていて、

モロゴロ:キラカラ中学のガス管つきの実験室机 モロゴロ:キラカラ中学の生物標本 モロゴロ:キラカラ中学のコンピュータールーム

実験室はガス管の付いた机があり、器具も充実していて、コンピュータールームもある。

凄いね。
ただ、使いこなせているかというと微妙らしいですね。

さて、INSETに選ばれているだけあってこの学校は生徒も優秀、そして先生もちゃんとそろっているそうです。
この学校には数学の先生がなんと7人のだとか。

タンザニアの学校は中学だけの場合一つの学校に2人いれば多いほうで、大体の隊員が入っているところは先生が少なく、隊員以外に数学の先生がいないという学校もあるぐらいです。
中学と高校の併設校であることを差し引いても、この7人という数字はあり得ないぐらい多い。

自分の学校も2人の数学の先生+KOICA1人なので多いほうだったりします。

タンザニアの教師隊員はマンパワーで活動するのが一般的ですが、7人も数学の先生がいると授業をする必要がない。
かといって、技術移転ができる職種ではない。タンザニアと日本じゃ教育方法が全然違いますしね。

となると、活動は難しくなります。自分も授業のコマが減って、授業以外のことの活動が増えている今、同じような悩みを抱えています。

JICAもタンザニア政府も、もう少し考えて配属先を選んでほしいものです。


続いてはモロゴロのもう一つの隊員がいる学校、ムグラシ学校
こっちは対照的にお金が無い学校です。
といっても、実験室は自分の学校と比べるとちゃんとした実験室を持っていましたが。

モロゴロ:ムグラシ中学 モロゴロ:ムグラシ中学の実験室

ここの隊員は先輩隊員で、日本でも教員経験がある方なのですが、当然というか、やっぱりうまかったです。

すごいな、と思ったのは生徒との距離
しっかり生徒の名前を覚えていたし、本当に楽しそうに授業やっていました。の割には、なめられているという感じではなく、生徒もある程度静かに遣っている、理想的なクラスだったと思います。
こんな関係になりたいんですが、こういうの俺できないんですよねぇ・・・・。あと半年程度ですが、やっていこう。



さて、続いてはダカワの話。
ダカワはドドマに続く幹線道路沿いにある町です。普通のタンザニアの住民が住んでいる町で、観光地ではありません。

このダカワには後輩隊員が2人いて、それぞれダカワVETA(日本でいう専門学校)と教員養成校で活動しているので、それを見るためにお邪魔しました。


バス(という名のNOAH)に乗ってモロゴロから1時間でダカワの町へ。
そこからさらにVETAまで移動したのですが、思っていた以上にダカワから遠かった!
ダカワVETAと教員養成校がある場所はダカワの町からかなり外れた何もない場所

これは今まで訪問させていただいた隊員の中でも厳しい場所に住んでいましたね。
野菜や肉は町まで出ないと売っていないし、水もあまりない。インターネットもなし。

それでも、2人はたくましく生活していました。住めば都という事でしょうか。
見習わないと。


さて、そんなダカワで二人の活動を見させてもらいました。

ダカワVETAの隊員は服飾という職種。

ダカワ:VETA服飾隊員の活動

一人一人回って、逐一必要な指示を出す。これを朝7時から夕方までやっているそうです。大変だ。
もちろん生徒は英語が使えないので、スワヒリ語でコミュニケーションをとります。自分は臨機応変にスワヒリ語で質問の回答や指示を言える自信がない笑
自分たち中学隊員の授業は、授業で話す内容や想定される質問をスワヒリ語で準備しておけばいいので楽な気がします。

生徒は縫い物が好きなようで、のんびり楽しそうにミシンに向かっていました。この隊員さんも生徒と距離が近く友達のように仲良くやっていたので、見習わないとですね。


続いて教員養成学校の隊員はPC隊員。
現在は教員養成学校の生徒対象の、放課後パソコンクラブと、近所の高校のコンピューターの授業をやらせてもらっているそう。中学の物理にも挑戦中だとか。
協力隊って活動内容が一応決まっていますが、別に何してもいいんですよね。相手側に需要があれば。
一番協力隊っぽいことをしている隊員だなと感じました。自分も挑戦しないと。

ダカワ:教員養成校PC隊員の活動 ダカワ:教員養成校

今回は高校の授業を見せてもらいました。その隊員さんが「こういうのがやりたかった」と言っていたように、楽しそうにやっているのが印象的でした。
途中停電になってしまたのですが、落ち着いて自分のパソコンを使って自己紹介や3.11の震災の映像を見せたりとしていました。

結構PC関係の隊員は協力隊に多いのですが、やはり電気やネットの問題はつきもののようです。
電気が不安定なのは仕方ないにしろ、ネットはつながる配属先の方がいいと思うんですけどね・・・。





そして、この旅行最後に訪れたのはトゥリアニ
ここはダカワからさらに北に行った場所にある町です。
最初どんな田舎にいくのやら、と思っていたのですが、トゥリアニについてみると普通に大きな町でした。
そんな町からちょっと離れた場所にあるルサンガ中学校で活動している隊員のところにお邪魔しました。

ダカワと同様、学校の様子と授業を見せてもらうだけ予定だったのですが、なぜか到着日の夜にパーティーが行われるということで参加しました。
なんでも、高校生の国家試験の成績が優秀だった事を祝うパーティーだとか。


教員のためのパーティーなのですが、当然のように生徒が準備に駆り出されます。
ヤギやニワトリを屠殺しているところを見学させてもらいました。

ヤギの屠殺
(そこまでショッキングな写真ではないと思いますが、念のためリンクだけにしておきます)

こういうのは見ていて気持ちがいいものではないですが、食事は大切に食べよう、と再確認できますね。
日本でももっと食の大切さを教える授業とかあってもいいと思うんですけどねー。
屠殺を子供に見せることは出来ないでしょうが。


そして19時からパーティーが開始だということだったのですが、予想通り始まらず20時まで延びました笑
内容は、爆音を流して踊る。踊る。踊る。

ルサンガ:パーティーで踊る

そして食事休憩が9時過ぎ。
そのころにはルサンガの学校隊員と自分二人ともおなかの虫が鳴り止まない状態でした笑。
その後も踊る。踊る。踊る。

結局11時までいました。
11時で終わったわけではなく、自分たちが家に帰ったというだけで、なんでも深夜3時まで残っていた人もいるそうです。
次の日仕事あるんだけどなぁ・・・。


で、次の日は隊員の授業を見させてもらいました。

ルサンガ:隊員の授業風景

モロゴロで見た隊員と同じ内容をやっていたのですが、教え方が違っていて興味深かったです。
偉そうですが個人的に修正した方がいいなと思った事もいくつかあったので、それを踏まえて授業が終わった後色々話をすることができました。

教員隊員は活動時期が被っているので、他の隊員の授業を見に行くことは難しいのがつらい。
情報交換ができるのでお互いに見せ合った方がいいのですが・・・。

すごいなと思ったのは生徒に「書いて」といったら一斉に書き始めていたこと。
生徒が真面目なのもあるのでしょうが、繰り返し指示していた積み重ねがあってこそですよね。



さて、こんなところで終了です。
ちょっとまとめ方が下手で、あんまり読みやすい記事にならなかったかな笑。
まあ色々な隊員の活動が見れて面白かったし、ためにもなりました。

残り半年、今回分けてもらったやる気を使って、走り切ろう!


ではまた~。

Bora tuoneshane harakati yetu!(お互いの活動を見せ合った方がいいと思う!)


(現在2014年11月01日の01時ですが、過去の事のため、投稿時間をずらしています)