今年も高校柔道選手権が日本武道館で行われ、団体、個人戦ともに次世代の息吹を感じられる素晴らしい戦いが繰り広げられました。
団体戦においては男子は崇徳高校が初優勝に輝き新たな伝統の始まりを予感させ、女子は比叡山が粘り強い柔道で2度目の栄冠を獲得しました。準優勝の男子の大牟田、女子の富士学苑も素晴らしい柔道を見せてくれましたし、全体として今年も今後に期待が膨らむ盛り上がりを見せた大会になったのではないかと思います。
私もかつて高校選手権に出場した経験がありますが、春休みの学年が変わる直前に行われるこの大会は、多くのことを教えてくれる大会です。私自身多くを学ばせてもらい、夏に向けても、そしてその後の成長の糧にさせてもらった大会でした。
一方、新3年生にとっては今年が最後の高校選手権だったと思います。中には今季限りで柔道から離れるという人もいるかもしれません。そうした皆さんは、どうか高校選手権に向けて培ったものを次のステージで生かしてもらえるよう頑張ってもらいたいと思います。
さて、今年は大会日程と実施方法について少し書き添えておきたいと思います。
今年は26日(金)と27日(土)に高校選手権が開催され、大会終了翌日の29日(日)に、高校選手権で実施されていない個人2階級を行うかたちで全日本強化選手選考会が行われました。
まず、強化選手選考会という形で、男子90kg、100kg級と女子70、78kg級の試合機会を作ってくださった事に対し、高体連の皆さま、全柔連職員や関係者の皆さま方に感謝の気持ちと敬意を表したいと思います。
選手の皆さんにとって、どんな形であれ全国の仲間と顔をあわせ、日頃の練習の成果を確認できた機会は何ものにも代えがたい経験になったと思います。
一方、3日間を観戦してみて感じたことは、個人戦の男女7階級はやはり高校選手権本大会で、実施する方向にしてあげたい、高校選手権が日本一の称号を勝ち取る場であってほしいという事でした。
理由はいくつかありますが、階級によっては高校選手権と強化選手選考会両方に出場が可能だった選手もいたことからダブルチャンスとなったケースがあったり、団体戦の出場選手が強化選考会に合わせて減量する必要が出てくるなど公平性や試合環境整備という観点で課題が残ったと感じたためです。
もちろん、高校選手権だけで男女の個人7階級と団体戦を行うためには、数多くの課題があることを承知しています。大会役員や審判員の確保だけでなく、スケジュールや費用面など超えなければならない壁はいくつもあります。こうした現実を踏まえた上で、高体連の皆さんと全柔連がしっかりと連携して取り組んでいくことで解決策を見出し、どうにか実施に漕ぎ着けることはできないだろうかと思います。
1、2年生が主役となる大会春の高校選手権には、高校生柔道家子の希望と未来を育むフレッシュな魅力があり、その大会価値については、高校柔道に関わる皆さんが共有している思いだと思います。
参加する選手、監督、コーチの皆さんにとってさらに魅力ある大会となり、保護者の皆さんも巻き込みながら柔道そのもの魅力がより感じられる機会となるよう私にもできることに取り組んでいきたいですし、期待したいと思います。
その上で大会が盛り上がり、その先に、選手強化や普及に繋がる事が大会の理想的な姿なのではないかと思います。