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きまぐれに
書きなぐります。

   
 シェレメチボ第2空港は2階が出国、1階が入国の空間になっている。パスポートコントロールや税関の外だから、エレベーターで行き来はできる。2階に直接タクシーで乗り付けることができるのである。1階も出入り口の側を車で通過できるが、駐車して待つことはできない。はるかに離れた所までトランクを引きずって歩くことになる。

 出国者の車が2階入り口まで直接行けるから、1階出口付近は、その通路に覆われて薄暗い。
 そして排気ガスの混じったほこりっぽい臭いがする。なつかしい臭いである。
 ピックアップは現地時間6時35分の予定が、8時を過ぎている。

 飛行機が遅れたのではない。パスポートコントロールの前に溜まっていた連中のお蔭である。もしイントゥーリストの女性が通してくれなかったら、残っていた集団の人数から考えて、さらに1時間以上遅れただろう。

 空港の建物を出ると、まだ太陽は煌々と輝いていて、暑い。

 車が混んでいる。
 空港の外は、巨大な駐車場のようになっていて、料金ゲートの遮断機に向かって車が無秩序に殺到している。
 並んでいるとは書けない。前の車が動いた隙にボンネットをねじ込むようにして前に進む。
 流石はプロのドライバーである。ぐいぐいとねじ込むように車を進ませる。
 それでも空港から脱出するのに30分はかかっただろうか。

 モスクワ北西部から中心に向かうレニングラーヅコエ・シャッセという道がある。
 10年前、私たちはこの道からモスクワに入り、この道から出国した。
 メリニコフさんの手紙に「センターは渋滞がひどい」と書いてあったから、運転手に尋ねた。
 「どの道から行きますか?」「レニングラーツコエ・シャッセ」ですか。
 運転手は「とんでもない」というジェスチャー。
 変な方へ曲がる。

 レニングラーツコエ・シャッセから分かれたメジドナロードナエ・シャッセという道が直接シェレメチボ空港に走っている。別名追剥街道。
 入国してロビーに出ると運転手がたむろしていて「タクシー ナーダ(必要)?」と声をかけてくる。
 皆が皆そうだとは言わないが、「途中で変なところへ行かれて、有り金を巻き上げられた」と書いてある書物がある。1冊ではない。
 だから、トランスポーターには神経を使った。
 イントゥーリストは昔からの旅行会社だから、そんな面では信用できる。
 その運転手だから信用できるが、そうでなければ不安になりそうな風景である。
 車はモスクワ市の外側を回っている。
 ドゥミートロフスコエ・シャッセ、ヤロスラフスコエ・シャッセという懐かしい名前が見える。

 シェレメチボはモスクワ郊外北西。イズマイロヴァはモスクワ市内東端。中心を通る方が遥かに近いと思っていた。後から地図を見ると、私でも「外環状を使うかな」と思う。それほどイズマイロヴァは中心から離れているのである。
 「途中で市内の何箇所か撮影して‥‥」等と考えていたのだが、これはどうしようもない。
 逆に、モスクワ郊外の風景を撮影できた。