「さっきは悪かったな」
俺はハジの隣に座り
声をかけた。
「あ.葉月はんの事?
ええよ気にしとんてな
それに今回はおもろい
体験出来て楽しかったで」
ハジの呑気さに俺は
呆れてしまう。
「呑気だなぁ…」
「別ええやん何もなかったし」
本当に不思議な男だなぁ
でも.なんか憎めない。
「そや.さっき.フッと
思ったんやけど
あんさん達双子なんやで」
「うん.まぁ…」
「なんか.上手く言えへんけど
お互い上手く組み合っていると
わいは思うで」
「そうか?」
ハジの発言に俺は首を
傾げた。
「ボケとツッコミって
感じがしなへん?」
「お笑いかよ」
俺はハジの話にクスリっと
笑ってしまった。
「そうやで.あ!!姫乃はんと一緒にいる時も
ボケとツッコミやな
姫乃はんのボケを
あんさんがツッコむ」
「まぁ.アイツのマイペースは
いつもだからな」
俺は夕陽達と一緒に
ゲームをしている
姫乃を見た。
どうやら.彼女が勝っているらしい
ってか.姫乃ゲームに
関しては容赦ないな…。
「ほんま.見てて飽きないわ」
「あぁ.そうだな」
「しかし.真子はんっと言いミラノはんの女友達は
本当ゲーム強いやね
あんさんも強いの?」
「まぁ…あまり負けた事ないな」
「それは怖いわぁ次
わいとあんさんが
対決するから」
そう言いながらも
ハジは笑っている。
なんだろうなぁ.ハジと
話していると
懐かしい気持ちになるな。
「そういえば.あんさんって恋人おらへんの?
いきなり聞くのも
失礼やけど」
「恋人はいるぞ.だが
今日は用事があって
一緒にいれなかったんだ」
「ふぅん.寂しくあらへんの?」
「別に.どこにいても
アイツと繋がっているから」
「へぇ.なんかええわ.それ」
「そうか?」
「あぁ.恋人はん大切にしないと
あかんで」
「そうだな.アイツには
色々と助けてもらっているから」
~♪~♪~♪~
その時.俺の携帯が鳴った着信相手を見たら
なんと.朝日だった。
「もしかして噂の
恋人はん?」
「あぁ.ちょっと
外で電話してくるわ」
「なんや.恥ずかしいん?」
「まぁ.まだ何人かに
恋人がいるって事
話してないからな」
俺はハジの問いかけに
苦笑した。
言わなきゃいけないって
わかっているんだが
なんか恥ずかしいんだよな…。
「ごめん.ちょっと
外に出てるから」
「了解.あたしは
楽しんでるから」
……アイツ前に
人付き合いが苦手って
言ってたけど
すんなりと場に馴染んでいるよな。
俺はゲームに夢中の
姫乃を見てそう思った。
そして.俺は一旦
ミラノの家に出てて
携帯に出た.すると…。
『なんで!!すぐに電話に
出ねぇんだよ!!』
いきなり朝日は
耳がキーンっとする
くらいの声で怒鳴ってきた。
「いきなり.怒鳴って
どうした?」
俺は状況がつかめず
すごく頭が混乱した。
『そりゃ怒鳴るに決まってるだろ!!
今日.女友達と遊ぶって
言っていたよな?
なのになんでミラノの家にいるんだよ!!』
「いや.ちょっとあってな
今.姫乃と一緒に
ミラノの家に来てるんだが何か駄目だったか?」
『駄目じゃねぇけど…』
俺の問いかけに朝日は
ブツブツっと文句を言ってる。
「じゃあ.なんで…?」
『だって.ハジって奴
聞いたところによると
雰囲気が夏季の初恋の人に似てるんじゃねぇか!!』
「え?あぁー…」
『あぁーって
気づいてなかったのかよ!?』
「いや.なんとなく
懐かしい感じはしたが
そういえば少しナギに
雰囲気似てるな…って
もしかして.朝日
俺がハジの事好きになると思ったのか?」
『うん…』
「馬鹿だなぁ…」
『馬鹿って!!だって
お前.あんなに初恋の人が好きだったんじゃねぇか』
「それは.昔だ
今.俺が好きなのは朝日だ」
『夏季…』
「まぁ.心配かけて悪かった」
『いや.別にいいぜってか俺が勝手に不安になっていただけだし
なぁ.俺.今.ミラノの家の近くなんだけど
少し会えねぇかな?』
「お前.友達遊んでいたんじゃ
なかったのか?」
『まぁ.遊んでいたんだけど
なんか話を聞いたら
いてもたってもいれなくって
来ちまった.だから
少しだけ会わね?』
「まぁ.ちょうど外にいるしそれに朝日に会いたいからいいぞ」
『よし!!決まりじゃあ
ミラノの家の近くで
待ってるから』
「了解」
そして.俺は電話を切り
姫乃の携帯にちょっとだけ出かけてくるってメールを送り
朝日に会いに歩いた。
しばらく歩くと朝日の姿が見えた
朝日も俺に気づいたらしく優しい笑みを溢しながら
こっちへと歩いてきた。
「なんか.悪りぃな
こんな時間に呼び出し」
「ううん.俺も会いたかったから
大丈夫だ」
「少し歩くかねぇ?」
「そうだな」
俺と朝日は二人仲良く
肩を並べて歩いた。
「そういえば.なんで
ミラノの家に行く事に
なったんだよ」
「それはな…」
さっきまでの出来事を話しながら…。