俺はすごく急いでいた。
何故?急いでいるのかと
いうと
あれは五分前の出来事だった…。
暇だったから.また
いつものようにユウの
バイト先で立ち読みしようと思い
コンビニに行ったら…。
『また.立ち読みにきたのか』
店に入り友達は嫌な顔で
俺を迎えてくれたよ。
『別にいいじゃん
俺が何しようかと』
俺はスタスタっと
雑誌売り場へと向かおとしたら
『そういえば.今日
ミラノの家に誰か
来るんだってな』
『うん.まぁ俺には
関係ないけど』
『言うと思った.まぁ
それは置いといて
なんか.前にザックスって奴の
噂が俺達の周りで流れて
なかったか?』
『噂…?そういえば
あったね』
なんだっけ?あの男の噂って
なんか.クラスメイトを
病院送りしたかしないかって
ような噂だった気が…。
『よく.覚えてないんだよな
確か.この噂を聞いて
ヒロ.すごく怒って
なかったか?』
『怒っていたっけ…?
なんで怒っていたんだろう俺…』
俺はその時の出来事を
思い出した…。
『ザックスって確か
作る料理がすごく
破壊的で有名じゃなかったか?』
その時.夏季が俺達の話に入ってきた。
『っ!!そうだ.じゃあ
真子達が…ってヒロ!!』
俺は夏季の話を聞き
いてもたてもいられなく
コンビニを飛び出し
今に至る。
なんで忘れてたんだ
あのバカ女が来るなら
絶対.あの男も来るに
決まってる。
ってかなんで!!噂の事
忘れていたんだよ!!俺
そして.ミラの家のに
着いた俺は
前に彼女にもらった
合鍵で家に入り
その足でリビングに向かった。
「おじゃまするよ」
「ヒロ!!」
ミラはいきなり入ってきた俺に驚いている。
「もしかして…博武君?」
水色の巻き髪の女が
驚いた目で俺を見ている。
確か.コイツはアビスだっけ?
「まぁね.久しぶり」
「なによ!!いきなり
入ってきて」
ギャーギャー騒いでいる
銀髪の女はネオンだったっけ?
「ちょっとね.ところで
これ何?」
俺はテーブルに置いてある歪な物を指差した。
「俺が作ったサンドイッチだよ」
「ふーん…」
俺はサンドイッチらしき物を
一口.口に入れ
何回か噛んだ後
それを飲み込まず
ゴミ箱に吐き捨てた。
「な!?なんだよいきなり
来て.人が作った
料理を食べたっと思ったら
飲まずに吐き捨てるなんて相変わらず.腹立つ奴だな」
ザックスはすごい顔で
俺を睨んでいる。
「…何これ.不味い
不味すぎる.本当に
これ.料理?」
「なんだと!?」
「アンタってさ
サンドイッチぐらい
作れないの?」
「ちょっと.ヒロ…」
するとその光景を
見ていたミラが俺を
引き止めようとしたら
「まぁまぁ.ミラノちゃん
ここはひーくんに
任せましょ」
「で.でも葉月ちゃん」
「そうだね.葉月ちゃんの
言う通り博武君に
任せようよ」
「せやな.なんか面白そうやし」
「真子ちゃん.ハジまで」
俺は三人の気遣いに
感謝しつつ
話を続けた。
「だったら.テメェが
作ってみろよ!!
そこまで言うなら」
「いいよ.アンタに
本当の料理を作ってあげるよ
ミラ.台所借りるよ」
「うん…」
そして.俺はミラの家の
台所を借りて
サンドイッチを作った。
「…………」
俺は作ったサンドイッチをテーブルに並べた。
「一種類じゃ寂しいから
何種類か作ってみたよ」
「……これ.博武君が
作ったのですの?」
「まぁね」
「すっごい!!なんか
悔しいけど.美味しそう」
「フランスパンを
使ったサンドイッチ
美味しいわ」
ハジは俺の作った
サンドイッチを食べている。
「さすがひーくんですね
サンドイッチすごく
美味しいです」
「美味しい…やっぱり
ヒロ.料理上手だね」
ミラも美味しそうに
サンドイッチを食べているよかった.食べてくれて
「…ウマイ」
ザックスはサンドイッチを食べて
ポツリっと呟いた。
「当たり前でしょ
ちゃんと食材を
いかしているんだから」
「食材をいかす…?」
「そう.食材を一つ一つ
見極めないと料理なんて
上手くならないんだよ」
俺はミラの隣に座り
サンドイッチを一口食べた。
「まぁ.別に何作ってもいいけど
でも.俺の大切な彼女に
変な物を食べさせたら
俺.アンタの事許さないから…」
「彼女って…もしかして」
ネオンの問いに俺は
ミラの肩を抱き寄せ
「そうだよ.俺とミラは
前から付き合っているんだよ」
その一言で周りは
キャーキャーっと騒いでいるけど
別に気にならなかった
理由はわからないけど