川越style「野々山養蜂園 はちみつといろいろNONOYAMA YOHOEN」蜂蜜、駄菓子雑貨 | 「小江戸川越STYLE」

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「小江戸川越STYLE」代表:石川真

 

それは、季節を表す色。
春から秋にかけて穫れた蜂蜜がずらりと並んでいます。

それに加えて、楽しみがいろいろある場所。

まさに、はちみつといろいろ。

 

2021年10月にオープンした川越の養蜂家、野々山養蜂園さんによる実店舗が「はちみつといろいろ NONOYAMA YOHOEN」さん。

お店があるのが川越市岸町。

国道16号から国道254号・川越街道の烏頭坂を下って、最初の信号「岸町二丁目」を左折して通り沿いすぐ左手。

東武東上線の陸橋手前にあります。

ファミリーマート川越岸町一丁目店からは陸橋越えてすぐ右手。

「はちみつといろいろNONOYAMA YOHOEN」野々山養蜂園
川越市岸町2-19-3
営業日:火曜・木曜・土曜日
10:00~17:00

※状況により臨時休業・臨時営業もあり
※駐車場なし
TEL:049-265-8431
FAX:049-265-8432
E-MAIL:n-honey663@outlook.jp
Instagram:
https://www.instagram.com/nonoyama_yohoen/
Facebook:
https://www.facebook.com/honey663


ここは、野々山養蜂園さんによる野々山養蜂園の実店舗。


野々山養蜂園さんが展開するお店は、蜂蜜屋さんであり、蜂蜜屋さんだけに留まらない展開のお店。
養蜂家が単独で店舗を構えるというのはほとんど例がありません。全国的にも珍しい試みです。

さらに、店舗で並べる蜂蜜は全て自家製で、自分たちの蜂蜜のみというのも凄いこと。

まず、その立ち位置が唯一無二。

 

お店には、遠方からやって来る人もいますが、一番多いのが岸町地域の人。

近所の人が常連になって、定期的に蜂蜜を買いに来る日常があります。

地域の人にとっても、お店が出来たことで興味を持つ人が多いそう。

地域に出来たお店を応援したいと通う人も多い。

そして、お店が出来たことで足を運び、初めて蜂蜜を口にしたという人もいて、地域の日々の暮らしを変えているようなお店。

日常使いする人に、人に贈るために買いに来る人など様々。


野々山養蜂園さんの蜂蜜と言えば、100%天然はちみつで、無添加かつ非加熱の蜂蜜は、自然の恵みそのものの味わいとして浸透しています。
野々山さんの蜂蜜には、川越市内の飲食店からの支持も高く、焼き菓子komugiさん、パティスリールアンジュさんなどでも販売され、他にもあぐれっしゅ川越、川越Farmer'sMarket販売でも知られます。

 

お店では四季折々の蜂蜜がずらり。

野々山養蜂園の全種類の蜂蜜が並んでいます。

主役としてあるのはもちろん自分たちで採取している蜂蜜ですが、それに加え、なんと駄菓子も展開し、店内各所で雑貨も販売しています。

蜂蜜をメインに来る人もいれば、駄菓子をメインに来る子どもたちもいて、子どもたちにとっては地域の駄菓子屋さんと認識しているかも。

色々な人がやって来て過ごす、地域のコミュニティのようになっている場所です。


お店では、すらりと10種類ほどの蜂蜜が並んでいます。
全て野々山養蜂園さんが穫ったもので、一人の養蜂園でこれだけの種類の蜂蜜を揃えられるのが稀有。

どれもその年に穫れたもので、フレッシュ感も野々山養蜂園さんの売り。
この時のラインナップは、

◆桜

◆海辺の森の百菓蜜

◆シナノキ

◆ときのき

◆蜜柑

◆ほんのり栗と六月の花

◆acacia and riverside flowers

◆春の花

◆あかしあ

◆特選あかしあ


それぞれの特徴としては、
「春の花は、菜の花やれんげ、桜などの花々から集められた香り豊かな蜜です。
桜は、桜の香りと風味が口いっぱいに広がります。
(2019年度埼玉県はちみつ品評会にて名誉賞受賞)
あかしあは、透明感とさっぱりとした風味が人気の蜜です。
ときのきは、栃木県奥日光で採蜜しています。
まろやかな甘みとトチノキ独自の香りがなんともクセになります。
山栗は、同じく栃木県奥日光で採蜜しました。
落ち着きのある香りとさらりとした質感、後味のビターさがなんとも大人な味わいで不思議な魅力があります。




自家製蜂蜜の他に、自分たちで加工したオリジナル商品もあるのが特徴。

ミツロウカヌレキャンドルや野々山養蜂園の蜂蜜を使った飴などがあります。
飴は、菓子屋横丁にある「玉力製菓」さんが製造しているもので、蜜柑とほんのり栗の味を用意。

穏やかで優しい風味の飴です。

 

さらには、店内には駄菓子コーナーがあり、実はこれがお店で人気コーナーになっています。
駄菓子コーナーは、なんとも楽しい時間が流れています。
大人は懐かしみ、
子供は珍しがって、
そしてみんなで笑って楽しむ。

駄菓子や可愛い雑貨もあり、それにワークショップ開催なども構想しています。

可愛らしい雑貨は、店内各所にちょこんと置かれ、宝探し的に見つけることができます。

店名の通り、はちみつといろいろな楽しみがある場所です。

 

 

野々山さんの作業場でのお話し。


蜂蜜を採ることが養蜂家ではなく、ミツバチを育てて販売する人のことを本来養蜂家と呼び、さらに野々山さんは道具まで販売しているという。
作業場では野々山さんは蜂蜜採りに向けて、ミツバチたちの巣枠作りを行っています。
作っているのはミツバチたちが巣を作る巣枠で、巣箱の中には巣枠が九枚入ります。


蜜が集まる一つの巣箱の中には、9枚の巣枠が入れられていて、1枚の巣枠の中の編み目となった巣礎と呼ばれる一つ一つの穴に、一匹の女王蜂はなんと一日に2000個の卵を生み続けるのだという。。。

一枚には多い時で2キロの蜂蜜が溜まり、それが九枚なので巣箱というのはなんと20キロの重さになるんです。

 

いや、驚くのは重さもそうですが、巣箱も巣枠も自分で手作りしているところ。。。
木をカットし、金具で留め、針金を張り、という全ての工程を手作りしていました。

さらに言うと金具も、大きな金属の板から自分で小さなサイズにカットしている。
こういう道具は購入することもできますが、それを手作りしているのが野々山さん。
作ったものは自身の採蜜だけでなく、同業者にも販売するほどで、ここまで深く養蜂に携わっている人は、
実は川越のみならず養蜂家の中でもなかなかいません。
そこが、専業でやっている人の深さなんです。


9枚入っているので、一つの巣箱に女王蜂は18000個ほどの卵を生むことになります。
巣箱が一杯になれば新たに2段、3段と箱を上に継ぎ足して積み上げていく。積んでいってもその一群では女王蜂はたった一匹です。
卵は孵化すると幼虫になって蛹になり、働き蜂になる。
働き蜂は全てメス、もちろん女王蜂もメスです。
(蜜蜂の世界は完全に女性社会ですね!)
一枚の巣枠にびっちり蜜が溜まると2キロの重さになるといい、9枚で18キロ。
 

蜜蜂たちが活発に飛び回る時期だと、3万匹の蜜蜂たちが1~2週間でそれだけの蜜を集めてしまうといいます。
蜜蜂は蜜を運ぶだけでなく、巣箱の中が熱くなれば羽をバタバタさせて風を送って冷やそうとし、それでも温度が下がらないなら水を含んで巣の中に吐きかける。

暑い時期だと寿命1ヶ月ほどの働き蜂は、そうしてずっと働き続けています。
蜜蜂の行動範囲は、巣箱を置いた場所から半径3キロ。
時期と場所によってある時は入間川沿いに飛んでいったり、新河岸川沿いに飛んでいったり、林の中など、蜜蜂たちは花を求めて川越中を飛んでいき、これ以上入らないくらいパンパンに蜜を含んでまた巣に帰ってくる。

植物も受粉をするために蜜蜂たちの力を借りようと蜜を出して、中でもアカシア、リョウブ、トチ、リンゴなど木の花に特に蜜が多いと言います。


一匹の蜜蜂が「あそこに花が咲いていたぞ」と発見すると、巣に戻ってきて周りの蜜蜂に尻振りダンスで花の場所を教えると、集団でその花の場所にみんなで飛んでいきます。
集中的に花が咲いている群生地があり、集中的に蜜蜂たちが飛んいくことで、アカシア、蜜柑など1種類の蜂蜜が採れるようになる。
巣箱の中の一つ一つの穴で蜜蜂は生まれ、蜂蜜が溜まっていくわけですが、ただ、卵を生んだ場所はどうしても蛹の皮などで色が黒くなってしまう。
一つの穴が産卵など生活の場と蜂蜜が溜まっていく場が同じということは、これを合わせて絞ってしまうと不純物が多くなり、蜂蜜の色も味も変わってしまうということ。
養蜂家の中にはそういうものを一緒に絞ってしまう人もいるそうですが、野々山さんはそうはしない、
手間をかけ、巣箱を産卵用と蜂蜜だけを採る用に分ける。
 

野々山さんは小さい頃から蜂蜜が大好きだったといいます。
親戚が川越で養蜂をやっていて、当時から本物の蜂蜜に触れられる環境だった。

昔から各地のこだわりの蜂蜜を買い求めていた。

自分で飼育して蜂蜜を採ってみようと始めた初期の悔しさが今も心に刻まれると話す。
 

「巣箱を買って蜂も8000匹ほどいたんですが、冬を越せなくて全滅させてしまったんです」

 

と沈痛な面持ちで振り返る。
その後深谷市の花園養蜂場の松本さんに弟子入りし、一年間通っていた。
 一年後、巣箱2つ、二万匹の蜜蜂を松本さんから受け取り、本格的な養蜂家として再スタートを切る、3年ほど前のことでした。


「最初は自分たちで消費する分しか採れなかった。そこからだんだん群を増やしていって、二年目になると量を採れるようになっていった」


「アカシア通り」、といえば、川越駅からクレアモールに並行する通りを思い浮かべる人はいるかと思いますが、アカシアの木が立ち並んでいる通りをそう呼ぶなら、まさに川越のアカシア通りはここでしょう。
通りに沿った両側にはアカシアがびっしりと立ち並び、今がちょうど満開の時を迎えた白い花は、
緑の林・・・ならぬ、花で真っ白の林になっていました。

川越はピンクの桜を楽しむことができましたが、黄色の菜の花に、そして今、白のアカシアの時を迎えています。
曇りの日でも甘い香りが辺りに立ち込め、これが晴れた時にはさらに濃厚な香りを発するという。。。
そして、アカシアといえば、なんといっても蜂蜜です。
川越の野々山養蜂園の野々山さんは、満開のアカシアを見上げながら、さあ、これから蜜を絞るぞと気合を入れる。
5月はもうずっとアカシア月間と言っていいくらい、この花の蜜が採れます。
蜂蜜の中でもやはり、親しみやすさでは一番であろうアカシアは、これから絞り立てを順次街の中で見かけることができるでしょう。
川越の中でもこれほどアカシアが密集して群生しているのはここだけ。だからこそ、純度の高いアカシアの蜂蜜になり、他では手に入らない一瓶になるのです。


野々山養蜂さんは、2019年には、埼玉県養蜂協会はちみつ品評会にて、野々山養蜂園さんの桜のはちみつが、見事に名誉賞(その年におけるはちみつの最高賞)を受。
この桜のはちみつというのは川越で採れたもので、つまり川越の桜の蜂蜜ということです。
川越には桜の名所が各地にありますが、それら桜のはちみつが、野々山養蜂園さんを介して埼玉県最高の賞を受賞したということになります。



野々山養蜂さんと言えば、川越Farmer’s Market出店でもお馴染み。
マーケットでは、販売のみならず、スペシャルな体験として「蜂蜜絞り体験」を実施することもありました。


遠心分離機の中に蜂蜜がたっぷり含まれた巣枠を入れ、ハンドルをぐるぐる回すと遠心力で蜂蜜が外側に飛ぶ、それが下に落ちて溜まる仕組みになっている。

そういう蜂蜜が出来るまでの一つ一つの工程の話しに、参加者から歓声が上がります。

絞ったばかりの蜂蜜をみんなで味見してみると・・・

「美味しいー!!」

とここでもまた大歓声。

自然な甘さに、濃厚さ、フレッシュ感、これが本当の蜂蜜の味、これこそ川越の自然体験です。

 

さらに、蜂蜜絞り体験は、西武新宿線南大塚駅からほど近くにある栗原造園さんでも開催していました。

子どもから大人まで集まり、みんな楽しそうに体験していました。

この時の蜂蜜は夏らしいリョウブなどが含まれたもの。

というか、巣箱があるところからここまでの距離を考えたら、栗原造園さんにもミツバチは飛んできているかもしれない。

ここで咲いた花の蜜も含め、この場所で、しかも蜂蜜の日に絞るというストーリー。

 

 

野々山養蜂さんの、はちみつといろいろ。

 

蜂蜜はもちろん、いろいろな楽しみが詰まった場として、地域のコミュニティとして、根差していきます。


「はちみつといろいろNONOYAMA YOHOEN」野々山養蜂園
川越市岸町2-19-3
営業日:火曜・木曜・土曜日
10:00~17:00

※状況により臨時休業・臨時営業もあり
※駐車場なし
TEL:049-265-8431
FAX:049-265-8432
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