川越style「2018 Jazz Night@古民家惠比壽屋」2018年2月12日 | 「小江戸川越STYLE」

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Jazzを聴くなら、どんな場がいいだろう。

もちろん真っ先にライブハウスやコンサートホールを思い浮かべると思いますが、では、川越で、と川越でJazzを聴くならどんな場があるかと問われたら、少し考え方が変わるかもしれません。

川越でJazz。川越なら川越らしい場でJazzを聴きたい。

川越ではお店という空間でJazzライブが行われたり、そうそう、仲町にある「茶陶苑」の雰囲気も最高。それに室内だけでなく、屋外でも川越らしい場で演奏されることも多くあり、毎年11月の川越REMIXで蓮馨寺のステージで演奏されるJazzも多くの人を虜にしています。

(「食と音と灯りの融合Kawagoe REMIX 2017」2017年11月)
それに忘れてはならない、川越は膨大な時間が堆積した街であり、古い建物が数多く残されている街であること。古民家でJazz。それはなんとも魅惑的な響きで、そしてなんと川越的なんでしょう。古民家の可能性は計り知れない。古民家でJazz。古民家でこそjazz。その人だけの演奏ではない、古い建物の雰囲気とのフリーセッション含めての、古民家でJazzなのでした。

きっとこうした試みも、川越の古民家再生のヒントとしても街の人は受け取っていくはず。
2018年2月12日(月・祝)に開催されたのが、「2018 Jazz Night@古民家惠比壽屋」。


開催日:2月12日(月)建国記念の日振り替え休日 18:00 - 20:00
場所:埼玉県川越市石原町1-6-7 
開場:18:00 開演:18:30
料金:1,000円(ワンドリンク付き)
アルコール類各500円、乾きものなどの簡単なおつまみも用意します。

「古民家惠比壽屋」

https://www.facebook.com/kominkaebisuya/
電話:049-270-0922
FAX:049-270-0922
Email:kominkaebisuya@outlook.jp

『「2018 Jazz Night@古民家恵比壽屋」のお知らせです。
築約130年、町屋造りの元お米屋さんの広い土間で、生音のサックス、クラリネットでムーディーなJazz Nightを楽しみませんか?
年間50程度のライブを行っている、私の義理の兄(姉の旦那)藤川 守に今年も大阪から来てもらいます。アマチュアですが、Jazz歴60年の実力をお楽しみ下さい。』

この日はイベント用の特別営業で、1000円でライブとワンドリンク+おつまみという内容。

元米穀店の場所だけあって、武田薬品のプラッシーのケースが今も残っている惠比壽屋、それを使っての手作り感満載のオーディオセットがなんともいい。

 

会場の古民家恵比壽屋は、川越を語る上で外せないスポット、川越の発信拠点として重要度は日々増していくばかりです。

古民家恵比壽屋があるのが、川越の石原町、菓子屋横丁から車が通行する高澤通りを真っ直ぐ西へ、赤間川を越えさらに進んで右手に見える大きな建物が恵比寿屋。

かつての恵比寿屋米穀店で、現在は溝井さん一家が様々な機能を果たす場として展開しています。

(「恵比壽屋」築130年の古民家が川越の新スポットになっていく

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12173192354.html

古民家恵比壽屋のことは、オープン以来様々な角度で取り上げてきましたが、貸しスペースであり、織り工房「英(ひで)」があり、いろんな顔があって一言では言い表せない場所。しかも留まることを知らず姿が変わっていっている。川越では二つとない面白い場です。

(恵比壽屋内にある織り工房「英(ひで)」)

最近では以前台所だった場所を改装してカウンター席を新たに造り、お洒落なBARのような居酒屋が恵比壽屋内に誕生しています。ここでは卵かけ御飯を提供する日もあり、恵比壽屋のFacebookページで事前に発信しています。

(恵比壽屋で提供している卵かけ御飯)

秘密の居酒屋の顔もあり、また、予約をすれば宴会プランも。掘りごたつでのんびり寛ぐことができます。さらに恵比壽屋を借りて台所を自分たちで使い宴会を開くということだってできる。

他にも恵比壽屋の雰囲気に惹き込まれ、コスプレ撮影会や結婚式の撮影、映画のロケなどにも使われる機会が増えて注目度はさらに増しています。

恵比壽屋と言えば、「川越藩奉行所 見廻り組」の拠点であり、また、イベント会場として使われることも実に多く、2017年11月には「蔵と現代美術展」の会場の一つに。


(「第5回 蔵と現代美術展ー響き合う空間ー」2017年11月3日(金)~23日(木)
https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12219553772.html

2017年4月には「ジョシカツフェスタ2017」、2017年2月には「古民家deどんどこにゃん」、2016年11月は「Laure'a@古民家」などが開催されてきました。
2017年4月の大江友海さんのライブ「WISH 大江友海live@古民家」も大盛況でした。

そう、音楽という視点はずっと以前からあり、色んなミュージシャンが恵比壽屋の空間を気に入っている。

(「WISH 大江友海live@古民家」2017年4月16日古民家恵比寿屋

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12268619709.html

既存のライブハウスとは違う雰囲気の空間を求めているミュージシャンにとっても、恵比壽屋で演奏するのは心地良いらしく、音の響きも良く、観客も古民家でのライブに惹き込まれていきます。こうした音楽ライブの利用は可なので、場の候補としてみてください。

さらに川越的斬新な企画もこれまで何度も実現してきた恵比寿屋。

(「古民家 恵比壽屋 溝井家から留学生リーちゃんへ舞子風体験プレゼント」2017年6月3日

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12283877554.html

一言で言い表せられないのは、つまり、それぞれが恵比壽屋で見るイメージが異なり、「自分たちならこう使いたい」、とそれぞれの使い方があるから。想像力が刺激される、古民家の利用って無限大。それらの利用申請を受け入れるのも恵比壽屋の懐の深さで、結果的に古民家再生のモデルを日々提案しているようなものと言えます。

という川越的いろんな魅力、切り口、可能性を秘めている場。

さらに恵比壽屋の本領発揮、「民泊」も2018年6月から本格展開していきます。

観光庁は、一般住宅に宿泊客を有料で泊める「民泊」の営業ルールを定めた住宅宿泊事業法(民泊新法)を、2018年6月15日に施行する。
民泊新法は全国的に民泊を解禁するもので、今までホテルなどができなかった住宅街でも民泊営業を可能とするもの。都道府県や政令指定都市などに届け出た家主は、年180日以内の民泊営業を実施できる。営業日数は、各自治体が条例で短縮できる。

 

恵比壽屋から歩いてすぐ、赤間川沿いにあるもっこ館にあった「Maple Leaf」は溝井さんが切り盛りしていたお店でした。今はお店を閉め、恵比壽屋に活動を集約していますが、Maple Leafがあった場所はその後、「けやきベーカリー」さんが入り、既に人気のパン屋として口コミが広がっています。けやきベーカリーさんは、2018年1月のウェスタ川越ファーマーズマーケット出店でも大きな話題となりました。夏には所沢パンフェス出店の話しも進んでいます。Maple Leaf時代の什器や棚などがけやきベーカリーに受け継がれ、Maple Leafの魂が息づいていることは伝えました。

(「けやきベーカリー」川越の新しいパン屋 石原町もっこ館の物語

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12341542455.html

それに、恵比壽屋の溝井さんと言えば忘れてはならない、恵比壽屋を離れて自身でイベントを主催もしていて、2017年4月2日にはウニクス川越で「2017年世界自閉症啓発デー Light it up blue 川越」を開催しました。あの画期的イベントは、2017年川越の10大出来事の一つに入るでしょう。

(「2017年世界自閉症啓発デー Light it up blue 川越」2017年4月2日

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12262975510.html

そして、「世界自閉症啓発デー Light it up blue 川越」は、2018年の開催が決定しています。個人的に私も実行委員になっています。

Light it up blue Japan2018実行委員会の2018年度のポスターが完成し、裏面の一番左上に2017年の川越開催の写真(上掲の集合写真)が掲載されています。

今年のLight it up blue 川越はウィークリー仕立てで開催。

4月2日(月)にウニクス川越のエスカレーター他の既存の点灯をし、4月2日から7日までの間、「Light it up blue川越」の横断幕をウニクス川越に設置。4月7日(土)、8日(日)にウニクス川越のにぎわいマルシェとタイアップしたイベントで盛大に盛り上げ、その夜に前回同様の点灯式を行います。

 

恵比壽屋としては、場として貸すだけでなく、自ら主催してイベントを行うこともある。藤川守さんの「Jazz Night@古民家惠比壽屋」は、恵比壽屋主催による恒例の音楽イベントで、2017年5月以来の開催。Maple Leaf時代から数えると今回で4回目となります。

昨年参加した人がリピートで今回も聴きに来ていたり、普段から恵比壽屋繋がり、溝井さん繋がりの人が多数駆けつけていました。ここに来ると川越の知り合いに会うことが多く、ここで知り合って関係が深まっていくのも恵比壽屋らしい。地元の人が集まる場として既に定着しています。この日は20人近くの参加者で土間部分はいっぱいに。

演奏するのは、溝井さんの義理の兄で大阪府寝屋川市在住の藤川 守さん。御年77になる人で、今でも現役で各地で演奏活動を続けています。大阪中心に福祉施設などを回り、多い時に年間50本のライブを行っている。筋金入りのジャズプレイヤー。

今回は親戚の結婚式があり、大阪からこちらに来る機会があってそのタイミングで恵比寿屋でライブを企画。

藤川さんは高校生の頃に楽器を手にし、同志社大学の軽音楽部で本格的にJazzにのめり込んでいった。その時からもう60年になる演奏活動。そしてずっと傍らにはアルトサックスがあった。

この日のライブのセットリストは・・・

・いそしぎ

・Tea for Two
・All of Me
・My Blue Heaven
・It's A Sin To Tell A Lie 
・Fly Me To The Moon
・ある恋の物語
・キサス・キサス・キサス
・La Macarena
などの曲を演奏しました。

藤川さんのアルトサックスから奏でられる音色は、枯れた美学とでも言おうか。

60年という演奏歴だけでなく、全ての人生経験が音に滲み出ていて、なんとも言えない奥深さがありました。これこそjazz、いや、これはジャンルではなく藤川守という人の音で、この人にしか出せない音だった。

演奏の合間には軽快のトークでも観衆を魅了。

特に、世界のナベサダ、渡辺貞夫さんとのエピソード披露には一同驚嘆していました。

大学の軽音楽部にナベサダさんが訪れたこともあったと言い、藤川さんは東京のナベサダさんの自宅に弟子入りに押し掛けたことがあった。ナベサダさんは弟子はとっておらず断念しましたが、その時、ナベサダ宅で昼御飯をご馳走になり、たまたまその時居た穐吉敏子さんの夫、チャーリー・マリアーノさんも交えて食卓を囲んだのだという。なんとも贅沢な焼き飯だった。。。

古民家でjazzに酔いしれたこの夜。

この空間とこの演奏、なんとも贅沢なJazz Nightなのでした。

藤川守さんのJazz Night@古民家惠比壽屋は大阪から上京した際に今後も開催していく予定です。

さらに、6月以降、居酒屋のある古民家宿として本格展開していく惠比壽屋。これからの展開こそ、本領発揮でしょう。

 

「古民家惠比壽屋」

https://www.facebook.com/kominkaebisuya/