川越style「大正浪漫的仮装デー」2017年9月マドモアゼル ルゥルゥの大正浪漫仮装イベント | 「小江戸川越STYLE」

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本川越駅からクレアモールを北へ、県道川越日高線を越えて進むと、通りの両端に大正レトロな建物が立ち並ぶ、大正浪漫夢通りへと足を踏み入れる。建物を臨みながら歩いて行く、いつしか心は大正時代へタイムスリップ。

古き良き大正時代を思わせる情緒あふれる大正浪漫夢通り。通りを歩けば、そこかしこに大正ロマンの風情が漂います。毎日の買い物から、こだわりの逸品、川越観光のお土産などを販売する、個性豊かなお店が軒を並べています。大正ロマンの雰囲気を求めて、テレビや映画の撮影によく使われる商店街です。大正ロマンの風を感じに川越の大正浪漫夢通りへ。

2017年9月23日(土)に開催されたのが、マドモアゼル ルゥルゥの大正浪漫仮装イベント「大正浪漫的仮装デー」。

 

参加者が大正浪漫をイメージしたファッションに身を包み、川越の大正浪漫的撮影スポットを巡ろうという内容のイベントでした。大正時代は和装と洋装が折り合っていた時代で和洋折衷が特徴。参加者はそれぞれが考える大正浪漫を表現していた。

主催したのが、大正浪漫夢通りにある帽子や刺繍の雑貨店「マドモアゼル ルゥルゥ」さん。

集まった参加者に今日の進行を説明するルゥルゥの松本さんとシマヅさん。二人がまずもって、大正浪漫の洋装をして参加者を迎えています。

大正浪漫夢通りを大正浪漫の格好をした人で席巻する、初の試みに、一体どんな展開になるのか、わくわくが高鳴っていく参加者の表情。

二人の説明に、熱心に聞き入る参加者の姿に、「ついに大正浪漫夢通りでも始まった」・・・という感慨を覚えるのだった。。。

・・・と、その企画の前に、お店の紹介から始めたいと思います。

「マドモアゼル ルゥルゥ」さんは、2016年12月にオープンしたお店。

戸に印象的なステンドグラスが嵌め込まれたお店が目にはいります。
道往く人が見つけると思わず声を上げるステングラス、
ガラガラと戸を引くと、中には想像もしていなかった空間が・・・!
大正レトロな雰囲気を醸しつつ、帽子や雑貨などがずらりと並んたお店。

 

(「マドモアゼル ルゥルゥ」帽子、雑貨、手刺繍雑貨、刺繍教室のお店 大正浪漫夢通り

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12243577622.html

「マドモアゼル ルゥルゥ」
川越市連雀町11−5 大正浪漫夢通り
11:00~17:00
定休日水曜日
049-298-5558

ルゥルゥは帽子作家・松本さんと刺繍作家・シマヅさんという二人の女性作家が切り盛りするお店。二人の人柄で温かい雰囲気に包まれたお店は、地域の人の憩いの場にもなっている。

このお店、ルゥルゥとしては新しいお店ですが、実は二人とも以前大正浪漫夢通りに別々のお店を構えていたことがあり、大正浪漫夢通り店同士の夢のコラボ店と言うことができます。この通りとはずっと縁が深い二人。

「大正浪漫夢通りが大好き」と語る生粋の大正浪漫夢通りっ子の二人は、ルゥルゥをオープンする前から、「いつかこの通りで大正浪漫の装いでみんなで散策をしたい」という夢を抱いていました。そう、確かに上記記事の取材の時にも、松本さんはその構想を熱心に口にしていたことを想い出す。

「いつかやりたいんです」と。

大正浪漫夢通りは魅力的なスポットがたくさんある、もっと多くの人に知ってもらいたい、どこまでも大正浪漫夢通り愛に溢れた二人は、参加者が楽しみながら、通りを行き交う人にも街並みと人が一体となったタイムスリップ感を楽しんでもらいたいという構想を温めていた。

その先に・・・大正浪漫夢通りに大正浪漫の格好をした人が日常的に増えてくれたら嬉しい。穏やかな雰囲気を発しながら、胸に抱いた想いはどこまでも熱い二人。

ちなみに、松本さんは単独で大正浪漫夢通りの魅力を伝えようと、大正浪漫の格好として散策ツアーを提案したこともありました。

 

(「ウキウキ大正浪漫夢通り散策♪」帽子と共にどこ行こう。マドモアゼル ルゥルゥの休日のある日

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12244485449.html

松本さんの大正浪漫への想いはどこから湧いてくるのか・・・

お店を構えているから、という以上に、遡れば自身の原体験に由来するものであり、松本さんは一冊の本を取り出して見せた。

それが・・・『はいからさんが通る』。

この作品は、大和和紀・作による漫画で、「週刊少女フレンド』(講談社)に1975年7号から1977年10号まで連載された名作。
大正時代を主舞台とし、大正デモクラシー〜シベリア出兵〜関東大震災を駆け抜けて結ばれる一組の男女とそれをとりまく人々の恋愛模様を描くラブコメ作品。この作品から多大な影響を受けた人も数多くいることと思います。
松本さんはこの漫画がどこまでも好きで、今でも肌身離さず大事にしている。この作品の影響も確実にあったでしょう、大正浪漫夢通りにお店を構えることになり、一時離れた時期もありましたが、やはり大正浪漫夢通りに戻って来てお店を構え行き着くのはいつも最後はここ。通りとは切っても切れない縁を感じている。

シマヅさんと始めたお店「マドモアゼル ルゥルゥ」はオープンからしばらくはバタバタと慌ただしい日々を送っていましたが、気が付けばもうすぐ一年になろうとし、落ち着いた状況が生まれるとむくむくとあの夢が頭をもたげてきた。「大正浪漫的仮装デー」。いざ、夢を形にするために行動を起こしたのでした。

川越を見渡せば、今は街並みというハードがあるだけでなく、そこで何をするのかというソフトが重要視される段階になり、市内の商店街では時代扮装してもてなす催しが隆盛を誇っています。

そうです、2017年3月一番街商店街の「小江戸川越 江戸の日」、2017年4月川越昭和の街の「昭和スタイルでおもてなし」。

どちらも地域の歴史を踏まえて、その時代をより身近に感じてもらおうという趣旨で、商店街の人たちが時代扮装してもてなす内容です。

(「小江戸川越 江戸の日」一番街商店街 2017年3月25日 一番街が江戸一色に

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12262200017.html

 

(第一回「昭和スタイルでおもてなし 川越昭和の街」2017年4月29日『昭和の日』

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12270591425.html

どちらの商店街の催しも、蔵造りの建物の街並みや昭和初期からの街並みという自分たちの街の強みを最大限に活かそうという発想であり、ハードとソフトの両面で相乗的な魅力を発信していました。

そして。

大正浪漫夢通りです。

「江戸の日」も「昭和スタイルでおもてなし」も、大正浪漫夢通りのお店の人たちはもちろん見ている。自分たちも通りの魅力である大正浪漫夢を発信していきたいと少なからず胸に秘めていたところで、ルゥルゥの二人が率先して企画。これによって、一番街の「江戸時代」、川越昭和の街の「昭和時代」、大正浪漫夢通りの「大正時代」の3つの時代の企画が同時に川越に誕生しました。このソフト面の大きな開花は、今年の川越を語る上で外せない話しであり、街としてのターニングポイントになるもの。

しかも、この3つの時代領域が隣接しているという川越の奇跡。

3ヵ所同時に楽しむことができ、それが駅から近くという市街地にある。

今後、3ヵ所の個性が発揮されればされるほど、隣接している、という奇跡がより際立ってくると思います。こんな恵まれた街、他には見当たらない。

 

ルゥルゥの「大正浪漫的仮装デー」の参加者募集に対して、面白そう!とすぐに反応を示した川越の人たち。あの人に、あの人に、あの人もきっと参加するだろうと思い浮かべた人たちがオールスター的に参加していて、まるで川越交流会のよう。

中でも、積極的に真っ先に応えたのが・・・大正浪漫夢の格好で川越を散策したあのイベントを憶えているでしょうか。

確かにあれも、大正浪漫をテーマにしたイベントでした。

2017年5月27日に開催された、「袴deご朱印集め!&ゆりりんの吉貯金講座!in 川越♪」。浴衣・着物姿の人は日常的に見られる川越ですが、袴という切り口が斬新だった。

主催したのは、出張着付け&レッスンの「アズール・スタイル」の鈴木明美さんと一番街にあるレンタル着物店「れんたるきものや 寛kan」の大島寛子さん。両者とも着物の仕事に関わっている人で、着付けという共通項がある。

袴を着て川越を歩こう、特にこの時は御朱印集めがテーマとしてあり、神社仏閣を巡りました。大正浪漫夢通りも大事な場所として歩き、写真に収まっていた。

 

 

(「袴deご朱印集め!&ゆりりんの吉貯金講座!in 川越♪」2017年5月27日きものdeサルコ♪

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12280114445.html

大島さんと鈴木さんはタッグを組んで、着物を楽しんでもらうため、もっと身近なものに感じてもらうために「きものdeサルコ♪」という会を2014年に立ち上げ、これまで様々な着物イベントを主催してきました。着物を着るのはもちろん、着物を着て何をするのか、どこにいくのか、という着物のからの広がりを提案している。

ルゥルゥの企画に大島さんたちも敏感に反応、大正浪漫と言えば袴でツアーがまさにそう、この前のメンバーの多くが賛同し、再び袴姿でルゥルゥに集結したのでした。

この日は、袴着付けは寛kanで行い、みんなで川越ランチ&散策を楽しんだ後にルゥルゥに合流。

他にも、川越Farmer'sMarketでハーブのワークショップを開催してくれた大河内さんが、普段は見られないレアな大正浪漫スタイルで登場。

 

(前編「川越Farmer'sMarket」2017年7月2日メイン会場蓮馨寺 市内各地で開催

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12290466838.html

また、ルゥルゥからほど近く、末広町の古民家にて整体院「無苦庵」を営みながら、役者活動をしている榊原真美さんなどバラエティに富んだ顔触れがずらり。榊原さんは仮装デーの様子を見学に来たら、たまたま大正時代後期のような洋装をしていたころから、「参加しなよ!」とその場の勢いに押されて急きょ参加。そんな参加の仕方もありなのです。確かに大正感漂う洋装は、他の参加者と並んでも全く違和感なく溶け込んでいるようでした。
大正浪漫の格好で大正浪漫夢通りを散策することをメインに、さらにそれに留まらず、川越各地にある大正浪漫薫るスポットを巡ろうという今回の内容。一体どんな光景を魅せてくれるのでしょう。


散策の前に、ルゥルゥの前で集合写真に収まる一行。ルゥルゥ自体が古い建物なので、大正浪漫の人が揃うとまるで大正時代に撮られて?!と思わず信じたくなる。
大正浪漫の一行はまず、大正浪漫そのものである大正浪漫夢通りを歩いて行った。

 

ガイド役を務めるのは、ルゥルゥの松本さん。帽子作家だけあって、帽子から全体の大正浪漫コーディネートを考えている念の入れよう。この通りにずっとお店を構えている人で、「大正浪漫夢通りのことなら任せて!」と頼もしいかぎり。
通りに突如出現した大正浪漫の一行に、通りを行き交うく人が目を丸くして驚く。「あれ、思わず大正時代にタイムスリップしちゃったかしら」。それだけ街並みと人の一体感のリアリティがあった。

あるいは、何か映画やドラマの撮影??と思わせるくらい、通りから感嘆の声が漏れ聞こえてくる。実際に現在放映中のNHK土曜ドラマ「植木等とのぼせもん」では、大正浪漫夢通りも撮影に使われており、川越がロケ地になるケースが多いことに慣れているため、その一つかなと思うのも無理はないかも。
「植木等とのぼせもん」
http://www.nhk.or.jp/dodra/nobosemon/
なにより、参加者の大正浪漫の作り込みが微に入り細に入ったものだったことが、真実味を帯びさせていた。
通りを南端まで来たら、大正浪漫夢通りを代表するレトロ建物、大野屋洋品店さんの前で記念写真を。通りでは外せないスポットで、背景との相性も抜群です。

 


ここからまた、ゆっくりと通りを北に向かって歩いていく。
同じ街並みなのに大正浪漫の格好をして歩くと景色が違って見える、という参加者の声。
大正浪漫の格好をしているという意識をもつと、それだけで自分の立ち居振る舞いが変わるようで、目の前の世界が違って見えてくる。それが仮装の楽しみでもあり、ルゥルゥが大正浪漫夢通りをアピールするために、自分たちだけでなく参加者に仮装してもらおうとする意味もそこにあった。
それは着物・浴衣でも同じ効果があり、身にまとうもので世界の見え方ががらりと変わる、一番街の蔵造りの建物を前に、着物・浴衣姿の人が多いのも頷けます。
大正浪漫夢通りには、見れば見るほど魅力的なレトロ建物があちこちあり、ここでも写真を!と声を弾ませて近寄っていく参加者。
通りの道幅が広く、車もそれほど通らず、30kmの速度制限があるため実はこうして撮影会にも向いている通り。

ウッドベイカーズさんの蔵造りの建物も定番の撮影スポットの一つ。

 

 


通りの北端、川越商工会議所で撮影すると、ここからはホームタウンである大正浪漫夢通りを離れて、各地の大正薫るスポットを探して行く。

川越の大正は、大正浪漫夢通りにだけでなく、いろんな所から薫っている。それを巡って行くのも大正的川越散策の楽しみでした。
一番街にある鍛冶町広場に入って行った一行。一番街側から見た景色はなんの変哲もない広場ですが、中へ進んで行って振り返った時に・・・この広場の真価が発揮される。思いがけない景色に息を吞むでしょう。広場の中から一番街を臨むと、目の前にあるのがレトロ建物の山吉ビル、かつて丸木百貨店(丸広百貨店の前身)が入っていたビルです。現在は保刈歯科醫院。この建物を背景にすると、広場がただの広場ではなく特別な場に変身する。

 

 

 

鍛冶町広場の中から続いているのが、仲町観光案内所。正面から扉を開いて入っていくのもいいですが、裏から入って行くのも川越的通のルート。ここでは室内で撮影でき、大正感がさらに深まっていきました。

 


 

観光案内所から仲町交差点へ出ると、いざ、一番街へ。この日も一番街は人で埋まって賑やかさが充満。その中に、大正浪漫の一行はやはり目を引くようで、あちこちでカメラを向けられる。袴姿と蔵造りの建物の街並みという組み合わせがなんとも溶け合っていました。

時の鐘を目指して行きつつ、途中、埼玉りそな銀行を横切って行く一同。曲がるところを間違っているんじゃ・・・という周囲の心配をよそに、時の鐘を背景にしたスポットに到着。ここは、よく見るど定番の時の鐘スポットではなく、埼玉りそな銀行駐車場から覗き見える時の鐘を背景にする、というレアスポット。時の鐘が上部だけ見え、それがなんともレアです。

 

 

 

レア時の鐘を撮影した後に、通常バージョンの時の鐘の写真も。時の鐘を背景にするとさすがに絵になります。やはりここでも周囲の注目の的の大正浪漫の一行。

 

 

ここまで来て、またルゥルゥに戻って行く一行。一番街を過ぎ、川越昭和の街を通り抜け、大正浪漫夢通りにあるお店へ。

お店では既に松本さんとシマヅさんがメイドの格好で帰って来た一行を出迎えます。

ここからは店内で喫茶タイム。ルゥルゥと言えばあのお菓子、「金の成る木焼き」とドリンクのセットを味わいながら、参加者は大正浪漫的川越散策の話しがいつまでも尽きないのでした。

 

 

 

 

会の最後には、エンディングとして松本さんによる大正時代の歌、「宵待草」、「ゴンドラの唄」を披露。

 

ルゥルゥの松本さんと言えば、帽子作家とは別にもう一つの顔があることは広く知られているところ。そうです、舞台役者としても活躍していて、川越のミュージカルカンパニーすてっぷ1の公演には毎年のように出演している。2017年8月26日、27日に開催された『「恋の道行~雪路のはてに~」、和物ショー「夢陽炎」』にも登場し、和物ミュージカルという新境地を拓きました。

 

 

(ミュージカル「恋の道行~雪路のはてに~」、和物ショー「夢陽炎」2017年8月26日、27日

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12306330933.html

 

 

大成功に終わったマドモアゼル ルゥルゥ企画の「大正浪漫的仮装デー」。参加者は大正浪漫をたっぷりと楽しんだのでした。

これはあくまで第一弾。大正時代をテーマにした催しは、二人は今後も開催していくことでしょう。今回の様子に、次回はぜひ参加したいという人もいるかもしれません。

大正浪漫夢通りをもっと身近に。もっと楽しく。

自分たちが楽しみながら、たくさんの人たちと一緒に楽しんでいき、大正浪漫の輪を広げていきます。

 

「マドモアゼル ルゥルゥ」
川越市連雀町11−5 大正浪漫夢通り
11:00~17:00
定休日水曜日
049-298-5558

 

「大正浪漫夢通り」

http://www.koedo.com/