川越style「第5回大学ビッグバンド・ジャズフェスティバル」ウェスタ川越大ホール | 「小江戸川越STYLE」

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待ちかねたように入口には開場時間を待つ人の列ができ、
12時30分に開場されると、受付でフリーペーパーを手にした人たちがホールの席を埋めていく。

始まるまでのゆったりとした時間、

あるいはロビーで食事をしながら寛ぐのもJazzの楽しみを演出してくれる。

初日は大ホールの一階部分が満席となり、

そして二日目はなんと三階席までの1700席が満席という盛況ぶりで、

当日券もソールアウト、それでも観たいという方が券を求めて殺到し、

断らなければならない状況にまでなっていた。

今年で5回目を迎えたのが・・・
「第5回大学ビッグバンド・ジャズフェスティバル」。

2015年9月19日(土)、 20日(日)ウェスタ川越 大ホール
開場時間:12時30分、開演時間:13時00分
主催:Amateur Music Festival実行委員会

 

・9月19日出演
南古谷ウインドオーケストラ、

 

県立川越高校

尚美学園大学、

東京国際大学、

東洋大学、

昭和音楽大学、

洗足学園音楽大学、

東邦音楽大学、

国立音楽大学

 

・9月20日出演

 

尚美ミュージックカレッジ、

芝浦工業大学、

立教大学、

上智大学、

日本大学、

青山学院大学、

法政大学、

明治大学、

早稲田大学、

慶応義塾大学、

中央大学

昨年まで川越市民会館大ホールで開催されていた大学ビッグバンド・ジャズフェスティバルですが、

今年からウェスタ川越大ホールを会場としていくことになった1回目。

駅からのアクセスしやすさから、遠方からも多くの方が駆け付け、

今年できたばかりの話題のホールの演奏を楽しみにしている方も多くいるようでした。

音楽好きの方だけでなく、大学OBなどの関係者も応援に来ていて雰囲気は賑やか。

錚々たる学校が一堂に会するジャスフェスティバルが、

ここ川越で年に一回開催されていることをご存知でしょうか。

今までこの大学ビッグバンド・ジャズフェスティバルは、音楽好きの方には既に知られていましたが、

今年ウェスタで開催することになって広く知られるようになり、

これからさらに広がっていくはずで、そのターニングポイントが今年だったと振り返ることになりそう。

冬が大学駅伝なら、秋の風物詩として大学ビッグバンド・ジャズフェスティバル、と

そのくらい可能性を秘めたイベントです。

 

川越の音楽イベントを見渡して見ても、実はこれが最大規模と言っていいくらいのイベント。

 

川越を音楽で盛り上げるという思いで活動している団体はいくつもありますが、

質の高さでいったらやはりAmateur Music Festival実行委員会(以下AMF)がその中心にいる。



 

川越の街にはJazzはぴったりで、Jazzやクラシックが好きな方はたくさんいる、

 

尚美学園大学や東邦音楽大学といった大学もあり、音楽自体が身近なものとしてある。

そういう街の中で、

「川越でジャズを」という思いでAMFが立ち上がった経緯がある。

現在100人以上のメンバーがいるAMF実行委員会、会長の陸さんは話す。

「小江戸でジャズを。江戸幕府の北の守りとして、

新河岸舟運の発展で近在の物産を江戸へと運ぶ物流の要衛として、

城下町川越は江戸期にたいへんな繁栄を見せました。

幸いにして、太平洋戦争の戦火も免れたため、

現在でも神社仏閣、歴史的建造物、往時の町並みがそのまま残り、「小江戸」とよばれて、

大勢の観光客が訪れています。

また、市民の文化的意識も高く、

古都に相応しい茶道、華道、邦楽なども盛んに行われて今日に至りました
その川越でジャズをという会が2010年秋に発足いたしました。

AMF アマチュア・ミュージック・フェスティバル実行委員会です。
各ロータリークラブ、大学OB会のメンバーを中心とした30代から70代までのボランティア会員が、

川越市、地元の2音大の強力な支援のもと、和気藹々と企画、運営にあたっています。

主な事業は2011年から毎年9月に開催している「大学ビッグバンド ジャズ フェスティバル」で、

回を重ねて川越の秋の風物詩となりつつあります。

また、年2回、会員あるいは外部の専門家による音楽と川越の歴史に関するエッセイを掲載した

フリーペーパー「AMF Journal」を発行しています。

その他、プロミュージシャンによるコンサートや、年数回街に出てジャズストリートを開催し、

音楽の流れる街川越を目指しています。」


2011年9月に第一回大学ビッグバンド ジャズ フェスティバルが開催されてから毎年続いていますが、

まさかここまでの規模になってくるとは・・・と実行委員会の皆さんの熱意を思う。

音楽好きの大人が集まって、川越の人に楽しんでもらいたい、自分たちがいい音楽を楽しみたい、と

楽しそうに運営しているその情熱は尽きることがない。

夢を失わず持ち続けて前に進んでいれば、

ウェスタ大ホールを満席にしてしまうくらいの所まで来れるんだ、とまぶしいくらいの輝きでした。

 

そもそも2010年にAMFが発足するきっかけとなったのが、「川越でジャズを」と

 

川越の仲町にある茶陶苑で実験的にジャズのコンサートを開いたことから始まりました。

(茶陶苑内の様子、参考写真)

2010年9月14日「アマチュアライブin大蔵 茶陶苑」

この時は室内開催の小さな規模でしたが、早稲田大学、慶応大学といった大学が演奏した。

 

ここから一年、翌年にはもう数多くの大学を招致し、二日間という日程で、

 

川越市民会館で大学ビッグバンド ジャズ フェスティバルを開催していた。

2011年9月24日、25日、「第1回 ビッグバンド・ジャズ・フェスティバル」川越市民会館

 

AMFは同時に、ビッグバンドだけでなく、いろんな音楽イベントを企画し、

 

2012年12月には、自主イベントとして
「ロン・カーター in 川越 ラ・ボア・ラクテ」開催。

川越の街から音楽運営の依頼も増え、

2013年10月31日~11月4日、
「川越 灯りと音と文化の祭典」音楽部門担当していた。
$川越style
(2013年「川越 灯りと音と文化の祭典」より)

 

今から二年前、

 

2013年の大学ビッグバンド ジャズ フェスティバルあたりからチケットが完売するようになり、

実行委員はこのイベントの手応えを感じ始める。

 

2014年11月1日には、「お寺でJAZZ AUTUMN musicians’project」というイベントを

 

蓮馨寺講堂前広場で開催。
(1st):15:00~15:30
(2nd):16:00~16:30
出演

Autumn musician’s project
vocal:横山 未希/guitar:峰岸 慶典/piano:辺見 優司/base:越阪部 智彦/drums:中村 吉伸

演奏
Tennessee Waltz/テネシーワルツ
Autumn leaves/枯葉

キサス キサス キサス

 

そして昨年から引き続き、今年も川越氷川神社「縁むすび風鈴」では、

 

舞殿で行われた奉納音楽ライブの音楽運営をAMFが担当していました。

 


「縁結び風鈴 奉納音楽ライブ」2015年7月12日/20日/26日、

 

8月2日/9日/15日/16日/23日/29日/30日
18時~19時 開演
内容
クラシック,ジャズ,ボサノバ,タンゴ,邦楽 等
出演:川越市内の大学, 高校, 都内大学
・7月12日(日) 18時~19時30分

立教大学ニュー・スインギン・ハードカルテット(sax,dm,pf,ba)

・7月20日(祝) 18時~19時30分

毛利哲也ジャズトリオ(sax,ba,dm)


・7月26日(日) 18時~19時30分

東邦音楽大学 3ピース(sax,pf,per)

 
・8月9日(日) 18時~19時30分

東邦音楽大学 打楽器アンサンブル

・8月15日(土) 18時~19時30分

オルケスタ・デ・タンゴ・ワセダ


・8月16日(日) 18時~19時30分

東邦音楽大学 Sax・アンサンブル


・8月23日(日) 18時~19時30分

杉本ゆみ・ジャズバンド

・8月29日(土) 18時~19時30分

東邦音楽大学 3ピース(sax,pf,per)


・8月30日(日) 18時~19時30分

東邦音楽大学 弦楽四重奏
 

そして2015年。

大学ビッグバンド ジャズ フェスティバル初のウェスタ川越大ホール開催となった今年は、

入念に準備を重ねてきた結果、二日間満席で大盛況というフェスになりました。

個人が集まった団体で企画しているイベントで、この大ホールを埋めたことは画期的なこと。

ビッグバンドといえば大学、というくらい大学のレベルは高い。

プロではなかなか成り立たないか継続が難しいビッグバンドが、

その真価を発揮しているのが大学という場でもある。

音楽大学を中心にして迫力ある演奏はプロと変わらず。

早稲田大学、慶応大学といった音大以外の大学のビッグバンドも昔から盛んで、

日本大学に至っては学部ごとにビッグバンドが存在したりする。

プロのビッグバンドは時代の流れで消えていってしまう所も多いですが、

大学は何十年経ってもなくならない。

今ビッグバンドを聴こうと思ったら、大学の演奏は魅力的です。

同じ楽曲でも大学ごとに考え方、演奏の仕方は異なり、違いを聞き比べるのも楽しい。

AMF、Amateurという言葉を入れている実行委員ですが、

会長の陸さんは、

「アマチュアとはいえ、プロに負けないテクニックは持っている」と自信を持って話す。

また、今年初めて出演する芝浦工業大学と上智大学は、

学校の方から出演したいと声が寄せられたのだという。

それだけ大学ビッグバンドジャズフェスティバルが各地に広まっていることでもあるし、

1700人の前で演奏できるのは絶好の機会。

例えばビッグバンドのコンテストだと、出演は「学生」という縛りがあったりしますが、

川越の大学ビッグバンドジャズフェスティバルは審査するコンテストではない。

ここでは、大学の中に先生が加わっていたりOBも参加している学校もある、

あくまでみんなで音楽を楽しもうという場なので、

コンテストではなく「フェスティバル」としているのが特長です。

 

面白いのは、学校ごとにビッグバンドのカラーがあり、

 

それは学年が変わっても下の代に受け継がれていくものだ、と

毎年大学の演奏を見ている陸さんは話す。

歴史と伝統がある学校は、音にもカラーと伝統があり、

その違いを楽しめるのも各校が揃うこのイベントならでは。

また、歴史がある大学は、音にも安定感があるように感じる。

目を引くのは、青山学院大学。

スタンダードは演奏せず、コンテンポラリーを代々演奏している学校で、

この形は時代を経ても変わらないそう。

 

そして、川越でジャズ、と願うAMFは、

 

地元川越の学校にも呼びかけ、

南古谷ウインドオーケストラ、

県立川越高校、

尚美学園大学、

東京国際大学、

東洋大学、

東邦音楽大学、

という顔触れが並びました。

南古谷ウインドオーケストラというのは、学校ではない団体ですが、

さすが東邦音大がある地域だけに、南古谷の音楽熱は高い。

そして唯一高校からの参加は、今月くすのき祭でも演奏が好評だった川越高校。

そして尚美学園大学の演奏は、

大学ビッグバンド・ジャズフェスティバル参加校の中でも抜きん出る上手さです。

こうして川越の学校の多彩さを見ると、川越の音楽のポテンシャルの高さを感じることができる。

 

そこに、川越に新たに加わったウェスタ川越大ホールという宝物。

 

この大ホールは、AMF実行委員会だけでなくビッグバンド関係者も口を揃えて

「音の響きが素晴らしい」と話し、このホールに感嘆していました。

音に温かみがあり、気持ちよく余韻を引き、全身が音に包まれる、

演奏が始まるとずっとこのホールの中で音に浸っていたくなるような気持ちよさがある。

お客さんの拍手からして、場内に充満して上から降ってくるような響きで恍惚となります。

特にJazzの演奏になったら、もうこの大ホール全体がブルーノートになったかのようで、

思わず一杯のお酒でも欲しくなるような雰囲気。

もちろん場内は飲食禁止ですが、ロビーには軽食、飲み物(ビールも)もあり、

演奏の合間に楽しむ光景があちこちで見られました。

ウェスタ川越の大ホールは、質の高い文化発信地になっていきそうで、

この素晴らしいホールは川越市民の宝物になっていくと思います。

 

13時になろうとする時、ベルが鳴り、ロビーで食事をしていた人たちが席を立ち、

 

ホールの中へと吸い込まれていく。

いよいよ始まる、期待感に胸躍らせているような表情で、開演の時間を迎えました。


 

 

 

南古谷ウインドオーケストラ

 

 

 

 



 



 

県立川越高校

 

 

 

 

 





 

 


 

尚美学園大学、

 

 

 

 

 

 





 






東京国際大学





 

 

 

 



 

 

 

東洋大学

 

 

 






 

昭和音楽大学


 

 

 






 

大学ビッグバンド・ジャズフェスティバル、
これから毎年9月、このウェスタ川越大ホールで二日間開催していきます。

 

来年も川越がJazzで満たされそうです。

それまでにも、AMFが企画するイベントや実行委員が関わる音楽イベントがあるので、

またお知らせしたいと思います。

川越でジャズを。

夢はこれからも広がっていく。

 

「第5回大学ビッグバンド・ジャズフェスティバル

 

2015年9月19日(土)、 20日(日)ウェスタ川越 大ホール
開場時間:12時30分、開演時間:13時00分
主催:Amateur Music Festival実行委員会


 

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