こどもがつくるまち。
ここは川越、の中にある子どもたちのかわごえ。
子どもしか入れない川越、ミニかわごえです。
この「かわごえ」には、川越と同じように市役所や税務署といった行政機関から銀行の金融機関、新聞社、放送局をはじめ、飲食店やサービス業などのさまざまな機関・会社・お店などが立ち並んでいます。
子どもたちは、やりたい仕事を選んで働き、働いた時間で給料を貰い、決められた税率で納税し、残ったお金を自分の判断で何に使うか決めることができる。
まさに社会そのもの。
川越そのもの。
遊びだけではない、勉強だけでもない、どちらの要素もある街がミニかわごえの特徴。
大勢の子どもたちが街の中で、「一社会人」として駆け回り、奮闘し、体験します。
2019年3月9日(土)・10日(日)蓮馨寺境内で開催されたのが、かわごえこどもまつり「ミニかわごえ」。
こどもによるこどものためのこどものおまつりです。
「ミニかわごえ」
2019年3月9日(土)・10日(日)
各日10:00~16:00
場所:蓮馨寺境内 埼玉県川越市連雀町7−1 蓮馨寺境内
交通アクセス
JR川越線・東武東上線 川越駅 東口より 東武バス「蓮馨寺前」下車すぐ
東武東上線 川越市駅より 徒歩10分
西武新宿線 本川越駅より 徒歩5分
・開催内容
子どもたちが考え作り出したミニかわごえのまちで、子どもたちが働き、遊ぶ。
・受付対象
事前申込をした川越市内在住の小学2年~6年生
・入場料
各日1,000円
・注意事項
イベント当日の会場周辺は混雑が予想されます。来場手段については公共交通機関をご利用ください。
集合、解散時間は特にありません。小雨決行。荒天時は中止する場合があります。
災害等の影響により、予告無く内容の変更や中止をする場合があります。
「ミニかわごえ」
https://www.minikawa.net/
主催:ミニかわごえ実行員会
代表者:実行委員会委員長 飯野知之
名著会長:浄土宗蓮馨寺住職 粂原恒久
後援:川越市、川越市教育委員会、川越商工会議所、(公社)川越青年会議所
「ミニかわごえ」は、子どもたちが遊びながら職業体験をするイベントです。
今や川越の3月の蓮馨寺で開催される恒例行事となっている、ミニかわごえ。
小学2年生~小学6年生までの子どもたちが参加することができ、毎年のように楽しみに参加している子どもたちも多い。
「まちの仕組み」
ミニかわごえは川越市のミニチュア版。
「ミニかわごえ」のまちのなかには、飛行機製作所、看板工房、かざぐるま製作所などのものづくりのセクター、市役所、職業紹介所、銀行、新聞社、各種学校などの公共機関、食べ物屋やゲームセンターなどの遊興・娯楽の地区があります。子どもたちはものづくりの仕事場で働いてお金を稼ぎ、税金を納め、残ったお金で食べ物を買ったりゲームをしたりします。このように労働と消費の職業体験をさせることが「ミニかわごえ」の特長です。この点で一般の子ども祭りや学園祭とは性格を異にします。また、東京にある職業体験商業施設「キッザニア」とも違って、子どもたちが自分たちで“まちづくり”を行い、自ら店長として働く子どもたちを指導したりします。
「ミニかわごえ」は感動と感激のまち
「ミニかわごえ」は職業体験を目的としますが、あくまでも“遊び”がべースです。親の管理のもとを離れて、子どもたちは思う存分羽を伸ばします。自分で働いたお金で物を買ったり遊んだりする体験が本当に楽しいということを子どもたちは全身で表現します。それを見た保護者がわが子にこんな活発な一面や能力があったのかと感激します。
理念
「ミニかわごえ」では子どもたちは遊びを通じて様々なことを学習します。新しい知識やものごとに触れて知性が触発され、本人が考えていなかった何か新しいものを自然に創出します。パンケーキを作っていた子どもがお客が来てくれないので、自分でプラカードを作って売りに出かけるなどの行動は、だれの指示でもなく、また自分が前もって考えていたことでもありません。「ミニかわごえ」のなかでは子どもたちは創発性を発揮して、変化と進化を創出します。この子どもの創発性に基づく進化が「ミニ・ミュンヘン」や「ミニかわごえ」に埋め込まれたDNAです。「ミニかわごえ」は日本各地で開催されている子ども祭りや学校祭と同じ催しのように見えますが、以上のように根本的な理念で大きな違いがあります。
子ども市民は次のようなルールに従って行動することになります。
①市民登録所で招待券を渡し、1,000円を払うと、「ミニかわごえ」市民として仕事カードを受け取ります。
次に職業紹介所へいって自分の好きな仕事(例えば飛行機製作)を選んで働きます。
働き終わったら工場長に仕事カードを渡して何時間働いたと証明してもらいます。
②証明してもらった仕事カード を銀行へ持っていって見せると、地域通貨コエドをくれます。
例えば、1時間の労働に対して10コエド、30分の労働に対して5コエドもらいます。
③隣の税務署で20%の所得税を払います。10コエドの所得に対し2コエド、5コエドに対し1コエドを払います。
④税金を払った後のおカネは食べものやゲームに自由に使います。
⑤おカネがなくなったらそのまま帰ってもよいのですが、大抵の子どもは何度も職業紹介所へいって労働と消費の活動を繰り返します。
これらの様子を図で表現すると上の図のようになります。
ミニかわごえ お仕事例
~つくる~
「看板屋」
看板屋ではまちの色々なお店からの注文で、看板や広告を作成し売上アップに貢献します。
「ネイルショップ」
お客様の爪を美しくかざり、心まできれいにします。
「かざぐるま製作所」
いろんな形の風車、デザインを工夫して世界に一つの風車を作ります。
~まなぶ~
「英語学校」
優しく明るい先生から英語の楽しさを学ぼう。
「ネパール語学校」
ネパールの文化や言葉をたくさん質問して覚えよう。
~ささえる~
「銀行」
銀行ではお店で売上たお金を預かったり、仕事をした人たちへ給料を支払います。
「税務署」
税務署では給料から税金をもらいます。
~食べる~
「うどん屋」
毎年、大変ご好評をいただいているミニかわうどんです。
「チョコバナナ」
甘くて、おいしいチョコバナナ。たくさん食べてね。
~たのしむ~
「ボーリング」
ストライク目指して頑張るぞ!!
「射的」
狙いを定めて、撃ち落とせ!!
~ぎょうじ~
「開会式」
こどもがつくるまち「ミニかわごえ」開催します。
「市長選挙」
「ミニかわごえ」の市長を決めます。
主なイベント
~ミニかわごえ市長選挙~
たくさんの子どもたちで作る「ミニかわごえ」、まち作りが成功するように頑張るぞ。
ミニかわごえをみんなで盛り上げよう!
~川越市長来訪~
ミニかわごえの行政を川越市長が視察に来られました。
活気あふれるミニかわごえまちをご覧になってください。
~高階中鳴子よさこいおどり~
高階中生徒のみなさんが、日頃の練習の成果を発揮して、「ミニかわごえ」を盛り上げます。
みんなも一緒に踊ろうよ
~城西川越中 和太鼓『欅』~
城西川越中の有志のみなさんの迫力のある演奏に、観客も圧倒されます。
私達の太鼓を楽しんでください。
ミニかわごえ 沿革
2010年3月
子ども大学かわごえの学園祭としてスタート
2011年3月
実行委員会と準備を重ねるも、震災により中止
2012年3月
初めて市長選挙を実施
2013年3月
参加者数1200人超でイベント実施
2014年3月
かわごえこどもまつりとして1200人超でイベント実施
2015年3月
出展店舗数も増やし、1400人超でイベント実施
2016年3月
参加者数1200人超でイベント実施
2017年3月
参加者数1200人超でイベント実施
2018年3月
参加者数1200人超でイベント実施
2019年3月
よくある質問 イベント関連
Q.こどもがつくるまち「ミニかわごえ」ってどんなイベントですか?
A.子どもたちが、子どもだけのまちをつくり、参加者の子どもたちが仕事をして働いたり、まちのお店で買い物や食事を楽しむことができるイベントです。
働くことの楽しさや大切さ、世の中の仕組みなどを学ぶことを目的として実施しています。
仕事でもらったお金をどう使うかも、まちの中で何をするかを決めるのも子どもたちの自由です。
Q.駐車場はありますか?
A.ございません。会場へは、徒歩または、公共交通機関をご利用ください。
Q.定員はありますか?
A.参加募集定員各日500人(両日合計1,000人)です。
Q.参加費用はいくらですか?
A.各日1,000円です。
Q.保護者の待機スペースはありますか?
A.「こどものまち」の脇に小規模ですが「おとなのまち」を作ります。飲食物の販売、テーブル等のご用意も致します。
※ 保護者の方は「こどものまち」に入ることはできません。
※ 喫煙、飲酒はお控えください。
Q.対象学年以外の兄弟(姉妹)と一緒に入場することができますか?
A.参加者によるまち作りの実施に重点を置き、実施するため、参加者以外の入場は認めておりません。
おとなのまちへの入場や見学通路で保護者の方と一緒に見学することは可能です。
また、「こどものまち」で営業している、旅行会社で「こどものまち」の周遊ツアーを開催いたしております。
Q.昨年のコエド(地域通貨)が今年も使えますか?
A.使えません。今年の「ミニかわごえ」で稼ぐコエドのみ使えます。両日参加者は両日共に使えます。
Q.コエド(地域通貨)を使いきれなかったときは?
A.記念にお持ち帰りください。
Q.去年は入場受付時にハガキと引き換えに10コエドが支給されましたが、今年はどうなりますか?
A.今年も入場受付時に10コエドを配布する予定です。遊びから始めることも仕事から始めることも可能になります。
Q.保育所スペースはあるのでしょうか?
A.ございません。
Q.貴重品を預かってくれる場所はありますか?
A.ございません。各自管理をお願いいたします。
Q.途中退場や再入場はできますか?
A.受付時に配布される市民パスポートを提示していただければ可能です。
Q.保護者が子どもと一緒に食事はできますか?
A.「おとなのまち」では可能です。
Q.子どもだけで行かせてもいいですか?
A.お子様の安全のため、保護者の送迎をお願いします。
Q.迎えに来た時、子どもを呼び出してもらうことはできますか?
A.大規模なイベントでございますので、個々の呼び出しに対応することは困難です。
あらかじめ待ち合わせの時間・場所を決めていただきますようご協力をお願いいたします。
Q.会場に携帯電話を持ち込めますか?
A.お子様に持たせていただいてもかまいません。紛失等に関する責任は負いかねます。
Q.何かあった場合、保護者へ連絡してくれますか?
A.緊急時に保護者の方にご連絡するようにいたします。お子様に連絡先をお伝えしておくよう、ご協力をお願いいたします。
Q.お店で買ったものは、持って帰れますか?
A.可能ですが、食品等については、お持ち帰りはご遠慮ください。
Q.食べ物系の仕事をやる時には、エプロン等は用意されていますか?
A.用意はございません。各自でご用意ください。
Q.障がいのある子どもの参加は可能ですか?
A.参加申し込み時にご相談ください。
実行委員会
Q.だれでも参加可能ですか?
A.大人の方は大人実行委員会に参加できます。
Q.実行委員の会議のすべてに出席はできませんが参加できますか?
A.できるだけ参加してほしいのですが、参加は可能です。
蓮馨寺境内に出現したミニタウン、「ミニかわごえ」という一つの街の中で、二日間にわたって開催されたこどもまつりは、両日とも600人前後の子どもたちが詰めかけました。
この日を楽しみに待ちわびる子どもたちも多く、川越最大のこどもまつりです。
受付で、「もうすぐだね」と自分の番が来るのを今か今かと楽しみにする子どもたち。
同時にここで、親御さんと別れることになります。ミニかわごえにはスタッフ以外の大人は入れないのです。
受付の先は、子どもだけの世界、子どもが作る社会。
子どもだけでちゃんとやっていけるんだろうか、自分がそばで見ていなくて大丈夫か、
「一人で大丈夫??」
「頑張ってくるんだよ!」
心配そうに声をかける親御さんをよそに、子どもたちは意気揚々と市民登録所に続々と入っていきます。その瞳はキラキラと輝いていた。
市民登録所(受付)に印刷した参加券と 1000 円を持ってきて受付をすると、子どもの街の
市民権を得られ市民カード(パスポート)が貰えます。
この時全員に 10 コエド(ミニかわごえ専用通貨)も貰えます。
(事前申し込みなしの当日受付はありません)
これで子どもたちはミニかわごえの立派な街の一員となりました。
受付を済ませた子どもたちは、いよいよ、子どもたちの街へ入っていく。(川越STYLEはプレスで入場)
子どもの街と言いつつ実際の街と構成は全く同じ。社会の縮図のミニかわごえ。
このまちでは子どもたちは、自分のやりたい事を自分で決めて一日楽しく過ごせます。
ミニかわごえにある働く場所・楽しむ場所は、いくつかのカテゴリーに分けられています。
■職業紹介所ハローワーク
■税務署
■ちびっこおそうじ隊
■リサイクルショップ
■卓球&射的
■箱の中身はなんじゃろな!?
■ボーリング
■看板屋
■プログラミング教室のゲームセンター
■バク転教室
■スポーツクラブトレーナー体験
■ファンシーショップ
■あみあみコースター
■デコデコえんぴつ
■お花のヘアピン
■鶴岡畳コースター屋
■かざぐるま屋
■箱屋さん
■キムラヤ文房具くじ屋
■おもちゃ工房
■キリン自動販売機体験
■ニッサンのお店
■ネイルサロン
■みずほびょういん
■KOEDO防災研究所
■おはな屋さん
■自作カレンダー屋さん
■山形屋ティッシュケース&シュシュ製作所
■ミニかわごえ電話工事
■LEDピカピカのお店
■J:COM川越ケーブルテレビ局
■かわこう建築屋さん
■あさひこども新聞社「ミニかわごえ情報局」
■川工化学フレグランス商会
■警備会社ALSOK
■3Dモデリング
■スマホスピーカー手作り工房
■きものマジシャンになれる!
■埼玉りそな銀行ミニかわごえ支店
■大人のまち場内アナウンス
■JTBミニかわごえツアー
■みそおでん
■わたあめ
■うどん
■スパゲッティ
■チョコバナナ
■フランクフルト
■コーンスープ
■マシュマロチョコ
■いそべやき
■だがし
■すきやき丼
■いもおこわ
■ポップコーン
■ホットドッグ
■煎餅焼きとキノコ汁屋
などがありました。毎年少しずつ内容が変わっています。
ミニかわごえは、回を重ねるごとに大人の社会の協力の輪が広がり、実際の会社などが協力に関わっているのが特徴。
上記の仕事名はミニかわごえ仕様になっていますが、企業協賛の仕事が多く、内容は本物仕様。
なんちゃって仕事体験ではなく、本物の会社が本物の備品などを提供して本物同様の仕事体験を提供している。
ミニかわごえの市民となった子どもたちは、はじめにもらった10コエドで体験や買い物、食事を楽しむことができるし、ハローワークで好きな仕事を探して各所に働きにいくこともできる。
2つの選択肢があるのです。
全員が一斉にハローワークに行くと、働く側の人だけになり、消費されないので、最初に10コエドで楽しんでもらう側を作る仕組みを作って社会が回るようにしているのです。
物を買ったり作ったり楽しんでくれる人がいないと「仕事」は成り立たない、働くことと遊んだりすることは繋がり合っているのだという社会の循環を自然と体感できるようになっています。
それでも職業体験をしたいと最初にハローワークに行く人は多い。
手渡されたマップを見ながら、ミニかわごえにはどんな仕事があるか確認し、興味が湧く仕事を探していく。
約60種類の仕事についてあらかじめ求人数分のお仕事チケットをハローワークに用意されている。その枚数分だけ(または以下)、アルバイトが各店舗に働きに来ます。
店舗側でアルバイトの追加や削減が必要な場合、各店舗からハローワークに追加や削減する
時間と人数を伝え、ハローワークの求人数に変更が出ることもあります。
仕事を求めるハローワークの列を見て、並ぶ時間がもったいないと、10コエドで各ブースを回る子どもたちもいて、子どもたちの判断による。
「働いてコエド貰いたいけどあの列だと仕事見つけるまで時間かかりそう、今は遊んでいよう」
といった作戦が生まれる。
親の指示ではなく、子どもたち自身が頭をフル回転させ、時には知らない周りの人とも、
「今ならあの仕事すぐできるよ」などと情報交換しながら、街の中で動き回っていました。
ミニかわごえのシステムは、毎年のように参加している子ども供たちは熟知しており、みんな本当に詳しい。
スタート当初は、近くに親の姿が見られず心配そうな表情を見せる子どもたちが、だんだんと街に溶け込み慣れてくると、自分で行動するようになっていくから不思議。
ハローワークの列に並び自分の順番が来ると、ハローワークの職員とやり取りしながら仕事を紹介してもらう。
「お花屋さんの仕事、ありますか??」
「二人で働きたいならかざぐるま屋はどうですか?すぐに働けますよ」
「それおねがいします」
「他にどんな仕事ありますか??」
「箱屋さんどうですか??」
「それ行きます」
職場の方で人手がおらずアルバイトを求人していればすんなり仕事に就くことができるし、現在店員が充足している状況なら他の空いている仕事を探すことになる。
人気の仕事にはなかなか空きが出ず、アルバイトに就くことができない。
しかし、そこはハローワーク職員の才覚で、人員を求めている職場と働きたい人を上手くマッチングさせて仕事の場へと送り出しているのだ。
ここでも、大人対子どもというやり取りではなく、子どもの職員が子どもの求職者の対応しているのが独特。もちろんハローワーク職員も仕事として働いているので、時間で給料が貰えるシステムになっている。子ども同士でも敬語でやり取りし、子どもとは思えない大人同士のやり取りと変わらない光景が広がる。
お仕事チケットを貼った市民カード(パスポート)を持って、職場であるお店に行くと、子ども店長から仕事内容が説明され、子ども店長の指示のもと仕事が始まります。子ども店長ももちろん参加者の子どもたちで、通常のアルバイトより長く働くため20コエドをもらうことができます。(各仕事は大人スタッフが随時サポートしている。見守りが基本)
お店で店長の指示のもと、分担しながら仕事を進めていきます。
「いらっしゃいませー!チョコバナナ美味しいですよー!」
大きな声で呼び込み、買いに来た人たちが殺到して見る見るなくなっていくチョコバナナ。
やはり飲食店は人気で、働きたい人に買いにくる人が多い。
どのお店もお客さんでごった返し、お店では盛り付ける人、手渡す人、会計の人、呼び込む人と子ども店長の指示で手分けして効率よく運営していました。
そして、お店でお客さんを待つばかりでなく、「だがしうりにいこう!」
段ボール箱に自店の商品を詰め、街の中(境内)を
「だがしいかがですかー?」と呼びかけていきます。
銀行は、働いたらお給料を貰うために必ず行くことになるので、終始人が詰めかけ、また銀行に行った次は税を納めるために税務署に寄るので、この2つは街の重要機関として1日を通してずっと忙しい職場となっていました。
キリン自動販売機体験は、大人でも体験したいものでは?自動販売機に飲料水を補充するなどの仕事で、普段見る自動販売機はこうした構造になっているのかと子どもたちは興奮気味。
あさひこども新聞社「ミニかわごえ情報局」は、朝日新聞協賛の仕事で、ミニかわごえの出来事を伝える新聞を作る。
かわこう建築屋さん、川工化学フレグランス商会は、川越工業高校の協力で、ものづくりを体験することができました。
街のゴミについては、清掃センター員(大人スタッフ、中高生ボランティア、子どもアルバイト)がおり、分別のためのゴミ箱を設置し、管理回収を行っています。
旅行会社というのは面白い会社で、子どもが子どもを旅行ガイドするのではなく、大人を対象とした仕事。
この会社の果たす役割は大人にとっては大きく、大人がミニかわごえ内に入ろうと思ったらこの会社を利用することになります。
大人はここで受付をすれば、子どもたちの案内でミニかわごえの中を歩くことができます。
子どもの街の様子を見たり、自分の子どもが働く様子を見たりできます。
大人のまち場内アナウンスは、ミニかわごえの外に広がる大人のまちに流す場内アナウンスをする仕事。
仕事が終わったら、パスポートに貼ってあるお仕事チケットに店長(いなければ大人スタ
ッフ)がサイン(押印)をする。
給料はアルバイトした本人が就労後、銀行にて受け取ります。働いた子どもに、銀行でお仕事チケットの貼ってあるパスポートを提示し、給料を受け取りサイン(押印)してもらい、その後税務署で納税し押印してもらいます。
お給料は、30分労働→5コエド(うち、税金 1コエド税務署に支払う)
店長2時間労働→20コエド(うち、税金 4コエド税務署に支払う)
※働く時間にイレギュラーが出た場合は 30 分で 5 コエド税率 20 パーセントの割合で給付と
納税を行う。
お金の単位は「コエド」で、種類は「1コエド」・「2コエド」・「5コエド」の 3 種類です。
なおコエドは期限付きのミニかわごえ専用通貨の為今年発行の紙幣しか使用できません。
納税して給料を貰い、今度は自分がお客さんとなって食べ物や体験などを楽しむ側に回る。
働いて得たコエドを自分で払って食べるうどんの味はまた格別でしょう。
例えばだがしにしても、親から貰ったお小遣いで買うのと、ここで働いて買うのとでは意味合いが全く違い、だがし一つ買う体験から社会の仕組みを体験できるのは貴重でした。
ミニかわごえでは時間ごとに様々な催しが行われており、高階中や城西中のパフォーマンスは大人の街で開催されるので、誰でも観ることができました。
ミニかわごえ タイムスケジュール
1 日目(9 日)
9:50 テープカット 粂原恒久名誉会長・前ミニ市長
10:30 高階中 ‘よさこい' 大人の街にて
11:00 市長候補演説 こどものまち
13:00 高階中 ‘よさこい' 大人の街にて
13:00 ミニ市長選挙開票 選挙管理委員会
13:30 新ミニ市長挨拶 こどものまち受付近辺にて
15:00 最終入場
15:30 ハローワーク閉店
16:00 ミニ新市長初日終了挨拶
市長選挙
1 日目に市長選挙があります。今回の候補者は5名で演説は 10 時 30 分から始まる予定です。
投票時間は 10 時~13 時で市民全員(小学生)に投票権があります。投票をしたらパスポー
トに押印をしてもらいます。
2 日目(10 日)
9:50 ミニかわごえ市長挨拶
10:30 城西中 和太鼓 大人の街にて
12:30 城西中 和太鼓 大人の街にて
13:00 川合川越市長とミニ市長トップ対談・調印式・視察
15:00 最終入場
15:30 ハローワーク閉店
15:30 市長閉会の挨拶
ミニかわごえ以外のスペースは「おとなのまち」と名付けられ、おとなのまちでは中学生による演舞が披露されました。保護者や小さなお子さんにも楽しんでもらうような趣向。
おとなのまちのカフェロータスでは、うどんやカレー、飲み物などの販売も実施していました。
そして子どもたちは、またハローワークで仕事を探して働いてもいいし、稼いだコエドで街の中で楽しんでもていい。子ども自身の判断に委ねられます。1日のうちで、いくつもの仕事をする人(5つまで仕事ができる)、一つの仕事に従事する人、それぞれの過ごし方があります。
お店の職業体験だけではない、自立体験、全般的な社会体験でありました。
ミニかわごえは、子どもだけでなく、実は保護者にとっても学びの場で、子どもをミニかわごえの中に送り出さないといけないという、親にとっての自立体験でもありました。
親子それぞれに、それぞれの学び体験がある。
始めは、「うちの子にできるだろうか」と心配していた保護者も、街の中で自分の意思で活発に動き回る子どもの姿に、「あんな生き生きとしたところは見た事がない」と驚くほど。
わずかなミニかわごえでの滞在で、表情が大人びていく子どもの姿がありました。
子どもだからこのくらいでいい、子どもにはこんなことはさせない方がいい、子どもには無理、と大人が枠に当てはめるのではなく、子どもでもできるはずと大人と同じ枠の中で楽しく社会を体験してもらう。
各地に職業体験できる大型施設はありますが、社会人としての役割を意識させ、なおかつ遊びの要素もふんだんに取り入れているのは、ミニかわごえならでは。
働き、税を納め、残ったお金で今度はお客さんとしてお店に買い物に行く。
労働と消費は常に立場は入れ替えながら、社会は回っていくことをミニかわごえは教えてくれました。
子どものための子どもおまつりとして、川越で定着したミニかわごえ。
貴重な社会体験として、これからも続いていきます。
「ミニかわごえ」
https://www.minikawa.net/