「ヤスタ」川越で楽しい鉄板バーべキューを お好み焼き もんじゃ焼き 鉄板焼き | 「小江戸川越STYLE」

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「時が人を結ぶまち川越」
川越の人、もの、こと。地元に密着した地元人が地元人に向けて川越物語を伝えるメディア。
川越は暮らしてこそ楽しい街。
川越の様々なまちづくり活動に従事しています。
「小江戸川越STYLE」代表:石川真

テーマ:

「もともと自分がバーベキューが凄い好きで、それが根底にまずあるんだ。

お米とか鉄板を挟んで向かい合って食べる文化、

これを残して受け継いでいきたいな、なんて思いも少しあるかな」



一つひとつの言葉がはっきりして、太く通る声で

お店のことを語るヤスタの堀江さん。

バーベキューは楽しい。ぜひ楽しんで欲しい、と。


集まった人でワイワイ賑やかに、

目の前の食材を焼いていく過程に一喜一憂。

みんなの視線が鉄板の一点に集まり、緊迫のその瞬間、

お好み焼きを上手く引っくり返せても失敗しても、

どちらでもOKだよねと思える場。

たとえ料理が失敗しても、笑って楽しめるのがバーべキューの魅力。。。♪


バーベキューの楽しさはたくさんの方が知っていると思いますが、

気軽に、美味しく、

川越で鉄板を楽しめるお店って思い浮かぶでしょうか。。。

お好み焼きを食べられるお店、

「これぞバーベキューだ」という雰囲気のお店に行きたい。


ヤスタで過ごす時間は、

まさにこれぞ、という雰囲気に溢れていました。

あそこは川越のディープだよ、いろんな人がそう教えてくれる

お好み焼き、もんじゃ焼き、鉄板焼きのお店。


確かにディープでした。


鉄板を挟んでみんなで楽しむバーベキューって、そうそう、こういうことなんだよな、と

チェーン店では辿り着けない本当のお好み焼き体験、

その感覚に浸れた時間でした。


お好み焼き屋さんで一番大事なものがある場所とも言える。

「このお店で過ごす時間、深い。。。気持ちいいなあ」

ジャマイカビールにほろ酔いになりつつ、そう感じていた。


こういうお店を駅周辺の繁華街でやろうとすると、

またちょっと違うものになってしまうんでしょうね。

深い時間よりも効率が先にきて、鉄板を挟んでいるのに深まれないみたいな。


市街地から離れ、知る人ぞ知る場所にあって、

だからこそ鉄板の本当の姿が、そこに残るようでした。


この場所で、頑なに守り続けるもの。



確かに、店主の堀江さんが言うように、
通りからの雰囲気で入りにくいと思う方はいると思います。
でも入りやすいお店は繁華街にたくさんあるじゃないですか(*^^*)
入りにくいという一つの壁があるからこそ、その先には唯一の場所がある。

川越のディープナイトへいざないます。。。



☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*



川越日高線から月吉陸橋の信号を北へ。

月越小学校を通り過ぎ、

歩道橋がある六差路の交差点まで来ると

手前に赤、緑、黄色が目に飛び込んできます。

お店は夜からの営業。


今日も「ヤスタ」のお好み焼き、もんじゃ焼き、鉄板焼きの

楽しいバーベキュータイムが始まっています♪





車の交通量が多い通り沿いで、お店は目立つ存在ですが、

「どんなお店だろう」と気になっても

入ったことない方多いかもしれません。

(駐車場も2台分あり)


実はこの場所、菓子屋横丁からもそんなに遠くないんです。
菓子屋横丁があるところから新河岸川を渡り、すぐ左に曲がります。
川沿いを辿って来ればこの六差路に出る。
車ならすぐだし、歩いても来れる距離だと思います。


ただ。。。


観光の方はここにはまずやって来ないでしょうね。。。
近くにこんなに川越のディープな夜を体験できるお店があるのにもったい。。。
いかにも川越という雰囲気ではないですが、

ヤスタに集まるのは地元のファンばかりで、

地元の人が、ここは川越のディープと集います。

雰囲気から男性客が多いかと思いきや、

女性にも人気のお店。
以前ここで行われた誕生日会に誘われて来た時

(ここで誕生日会をやろうとする女性たちの感覚が最高!)、

女性たちが賑やかにバーベキューを楽しんでいたのを思い出します。
地元民は、ここに立ち込める深い時間に引かれるんですよね。
こういう場所に、川越の人は川越を感じている♪


中には、テーブル席に座敷席、

座敷席には川越ではめったにお目にかかれない

たこ焼きを焼く鉄板も用意されています。










店内を見渡すと、

飲食店という枠を超えた個性をビシビシ感じます。


自分の好きなもの全部集めた感じかな、と

ヤスタの店主堀江さんが笑顔で語るように、
お店にかかる曲はレゲエ、並んだお酒に木の内装、食べ物はバーベキューを楽しめる、という

一つの確固たる世界ができ上がってる。


「ここは自分の部屋みたいな感じだよ」


個性を出すからこそ強い磁場があって、

遠くから人を呼び寄せる空間です。
飲食店は単に食べるだけの場所ではなく、そこでどう過ごせるか、
深い体験ができるお店に人はいつのまにか集っていますね♪


いろんなお店を知っている川越人の中で、

あそこは特別、と語られるのはそれだけの場所なんです。

よくよく考えると、川越が好きで川越愛に溢れた人が

このお店にハマるような気がします(*^o^*)

地元民を引き付ける根の深さがあるんですね。


なによりバーベキューが好きで、

バーベキューをしている時間が好き、という堀江さん。
お店のノリを考えると、お好み焼き、もんじゃ焼きのお店というより、
バーベキューのお店と言う方が合ってるかも。

メニューを見てもいろんな料理があって、
お好み焼きで人気なのは他では味わえないとんこつ。
このとんこつから入って、ヤスタのお好み焼きが好きになるパターンが多いそう。




「うちでは塩もんじゃとか、さんちか焼きは人気あるよ。

さんちか焼きはお好み焼きなんだけど

ダシにつけて食べる明石焼きみたいなもの。

鉄板焼だともちもちアスパラベーコン焼きは人気かな」


麺なら、ヤスタメン(とんこつ味)、焼タンメン(塩味)がオススメ。

みんなでワイワイ楽しんで焼いて欲しいな、と話す堀江さん。
たとえ失敗しても、それもまた楽しいし、
失敗しても美味しくなるよう仕込んでいるから大丈夫だよ、と自身持って勧めます。


「鉄板を前にすると『緊張しちゃう』というお客さんがいるんだよ。
失敗したらどうしようってね。
でも失敗したっていいんだよ、それも楽しいんだからさ。

それがバーベキューだよ(笑)」

料理しなきゃと思わず、楽しんで欲しい、と。
もちろん堀江さんに頼めば焼いてもくれる。




ヤスタはこの地でオープンしてちょうど10年になります。


「10年かけてここまでメニュー揃えて、少しずつ改良して今あるんだよ。
10年やってきて、自分で思うものがようやく表現できるようになって、

納得できるものになってきたかな。
美味しいもの出してるって自信持ってる」


そして、この夜も・・・


ヤスタに集っているのは、このお店のファンたち♪

川越の最大の観光地一番街でお店を構える

ベトナム雑貨のサニーサイドテラス佐々木さんに、

ハム、ソーセージなどのミオ・カザロ大野さんが、

激動の営業後の憩いにヤスタにやって来ています!

そして、一番街の毎月のイベント「宵の市」を音楽で盛り上げる

川越SUNSETの小春さんが加わり、川越人によるヤスタナイトが始まりました。



「ヤスタ、いいお店だよ!楽しいし美味しいよね」

とヤスタのバーベキューを語る小春さん。


「ヤスタは美味しいんだよ~」

と太鼓判を押す佐々木さん。


みなさん、慣れたように次々と注文していきます。

そしてこの夜、みなさんヤスタの魅力を知ってもらいたいと

語る語る!


「やっぱり、お好み焼きならこれだよね」

と、とんこつ焼きからスタートしました!



「ダシをたくさん使用していて、ふんわり仕込んであるんだよ。

柔らかいから、優しく混ぜる感じでね」

ヤスタのことに詳しい小春さん。


鹿児島から取り寄せているカツオ、昆布、アゴ、トビウオなどでダシを取り、

化学調味料を使わずダシだけで粉を溶いた生地。



「引っくり返すのは私に任せて!」

いつもはお店で自家製ソーセージなどを焼く大野さん、

お好み焼きを引っくり返すのはお手の物です♪


それで失敗したら面白い・・・とみんながひそかに期待してる中、

上手すぎるほど無事に成功したのでした。。。(笑)





フワフワで美味しいです。

ワイワイしながら食べるとまた格別ですね。



「焼きそばならヤスタメン(とんこつ味)がオススメですよー!」

と佐々木さんからのコメントです。

ヤスタメンを頼みました。



さすがのヘラさばき。



「私も負けてられない!」




この焼きそばは他では味わえない味♪



「もんじゃ食べようよ!」

明太塩もんじゃを頼みました。



「まずはキャベツを叩いて旨味出す感じでね」

カンカン、といい音出してます!



ダシが効いててハマりますね。


お喋りしつつ、上手くいっても失敗しても楽しい、

鉄板で自分たちで料理するのは話題に事欠かないですね(*^o^*)


一品料理も豊富なヤスタ。

ささみ焼き、梅をつけて頂きました♪


「ヤスタは一見、入りにくい雰囲気あるかもしれないけど

楽しいお店だよ。川越のお店で一番好き」

と語る小春さん。


合間に堀江さんが作り方教えてくれたり作ってくれたり、

を食べながら、

やっぱりここで過ごす時間は深いなあ、と思います。。。

こういう場を作った堀江さんの個性が光ります。






ヤスタオーナーの堀江さん。

話しを伺いながらその眼光の先を辿ると、店内の一点にぶつかりました。

見上げた先に掲げられていたのは紋章。

単なる飾りというよりは、存在感があって大事にされているのが伝わる。。。

それはレゲエの魂といえるラスタの紋章でした。



ラスタとは、

ジャマイカのレゲエ歌手「ボブ・マーリー」に代表とされるラスタファライのこと。


70年代にアフリカに祖先を持つジャマイカの黒人達の中で、
盛んになったアフリカ回帰の運動をラスタファリズムと呼ぶ。
それはルーツレゲエを語る上で欠かせない物のひとつ。


ラスタファライを信仰する者をラスタマンと呼び、
彼らはドレッドロックスという独特の長髪をなびかせます。
営業中はタオルで覆われて見えないですが、
堀江さんもドレッドロックスの髪型です。


店内にはいたるところに、
ラスタカラーと呼ばれる赤、黄色、緑の組み合わせの装飾が目立ち、
ラスタマンの音楽、「ルーツレゲエ」を好むオーナーのこだわりです。


緑は、肥沃な大地を、

黄は、太陽・平和、民族・宗教の調和、
赤は、国土の防衛のために流された血を象徴します。



レゲエは自身にとって大事なものですか??


「10代の頃から音楽といえばレゲエだった。ドレッドかけたのが二十歳の時。

最初好きだったのは70年代物」だったかな


最初はだた好きで聞いていたレゲエだったけれど、

詩の内容など深く知るうちに、

奥にあるラスタという思想に引かれるようになっていった。


ラスタとして生きていきたい、と語る堀江さん。

でも肉を食べないなど、完璧に規律どうりに生きるのは難しいとも。


ラスタファリアンはアイタルフードと呼ばれる自然食を食べます。
基本的には菜食主義で、
特に豚肉やエビなどの甲殻類、貝類などは旧約聖書にのっとって禁じられている。

アイタルフードを倣って、

ヤスタでも体に良くて自然なものを、と

なるべく化学調味料は使わず、天然のものを提供するよう考えています。


ラスタもレゲエも大切なもの。

仲間が作ってる新しいジャマイカの音楽CDを店内に置いて

少しでも知ってもらいたいと応援している。



堀江さんがヤスタをオープンしたのが、10年前の2004年。30歳の時だった。

それまで車の板金塗装などの仕事を15歳から始め、

職人として一筋15年。
ショーカーのためにカスタムペイントをするという、特殊なペイントの職人だった。


今のヤスタがあった場所は以前もお好み焼き屋さんで、

美味しくて気に入ってしょっちゅう通っていたそうなんです。


「でもそのお店が閉店しちゃうって聞いて、

それなら修行させてもらって自分で始めてみようかな、と思ったんだよ」


そして30の時に居抜きで始めたヤスタ。


「お好み焼きには全然違う世界から入ってきたから、

それまでのお好み焼き屋のセオリーとは違うお店かもしれないね」


10年やってきて、が人を呼んで地元に根付いてきたかな、と

手応えを感じている。

手仕事として、カスタムペイントも鉄板焼も

通じるものはあったのかもしれません。
下処理し順番通り進める仕事はどちらも同じ。


ふと。


生まれも育ちも川越の堀江さんが、
昔通っていたという駄菓子屋のことをポツリと話しました。


その駄菓子屋には鉄板があって、自分たちでもんじゃ焼きを焼いて食べていた。

子どもにとってのワンダーランド。
川越にもそういう駄菓子屋があちこちにかつてはあったし、

僕の地域にも、おじいさんとおばあさんがやっていた駄菓子屋があった。

鉄板にまつわる記憶を辿ると、小さい頃に体験した駄菓子屋のもんじゃ焼きにぶつかる。
そうそう、あったよね、って。
考えたら鉄板は昔から親しんでいたもので、
特に男子はそういう記憶がある方いるのではないでしょうか(*^^*)

そして。。。

堀江さんが通っていた駄菓子屋さんの話しを続けます。

ロヂャースの近くにあったというお店。


「ちゃんとした屋号は覚えてないんだけど・・・
自分たちはもんじ、もんじって呼んでたお店だったね。

そこで出してたもんじ焼きをよく食べに行ってたんだよ」

ロヂャースの近くにあった駄菓子屋??


そこにあった、もんじゃ焼きならぬ、もんじ焼き。


もんじ焼きのお店だから、子どもたちはもんじと呼んでいたそう。

もしかしたら、知ってる方いるでしょうか。

一番街メンバーからも、「よく通ってたよー!」という声。
当時のお店にはゲームコーナーもあって、

城南中学、富士見中学あたりからも来ていた。

順番待ちするくらい人気のお店だった。


「みんなで騒ぎながらもんじ食べて。あれが鉄板の元体験だな」という堀江さん。

ロヂャース周辺の子どもたち、という限定ですが(笑)、

子どもにとってのワンダーランドで食べる特別なおやつだった、もんじ焼き。


それをなんと、


ヤスタでは復活再現して提供しています。。。!



「昔食べたものより、ダシ入れたりしてずっとこだわってるけどね(笑)」


当時の駄菓子屋さんがあったところからヤスタはそんなに離れてないし、

川越の懐かしき子どものおやつ、

懐かしい~!と頼む人が多いそうです。

知らない人が食べても、お酒のつまみにいいと思います。

もちろん、もんじ注文しました♪







もんじゃよりもパリっとしていて、お好み焼きよりも薄く、

子どものおやつと言うには贅沢な大人の味。

(↑ハートを作ったりお絵かきもできます(*^o^*))

いつの間にか、もんじで誰か一番上手くハート作れるか競争になってたり。。。


うん??なにやら文字を書き始める小春さん。。。





大野さんの名前を。。。(*^o^*)

当時食べてたもんじでも、こうやって文字書いて遊んでいたそう。

子どもたちが騒いでる光景が目に浮かびますね。。。


昔はあちこちの駄菓子屋さんで、もんじ焼きに似たものがあったそうで、

ヤスタで奇跡の再開を果たす方も多いそう。

いわば太麺焼きそばと並ぶ、

もう一つの川越のB級グルメ。

上手く文字ができた、失敗した、どちらにしても盛り上がるもんじ焼き。



そして、ヤタならではの体験、

たこ焼きをワイワイ焼いて楽しみました。









と、どこまでも楽しく深いヤスタナイト。

他では味わえないお店です。


お好み焼きのお店なら、鉄板を挟んで

このくらいの深い時間があっていいはずと思っていたのを

叶えてくれる空間です。。。


外の通りから見た感じは

どんなお店なんだろう??と分からず、

入ったことない方はたくさんいるはず。
中に入ると楽しいバーベキューの時間が待ってます。


川越をまた好きになった、と思った夜でした。。。♪


「ヤスタ」

川越市月吉町43-4

18:00~4:00

(月曜ラストオーダー12:00)

火休、駐車場2台あり


最後にまたもんじ焼きで文字遊び。。。(*^o^*)


なんて文字書くんですか・・・??





器から垂らしながらの達筆もんじです(笑)




鉄板を囲んだ時間、ワイワイと楽しい時間、

ヤスタにしかない時間でした。。。









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