投票認証ショット、「ピース」のヒチョルはよくて「投票用紙」のK.willとジェジュンは駄目な理由

投票認証ショット、「Ｖサイン」キム・ヒチョルはよくて「投票用紙」のK.willは駄目な理由

◎有名人がアップした投票認証ショット、間違って真似たら？

去る4～5日、第20代大統領選挙の事前投票の過程で、有名人の「投票認証ショット」が続けて議論になりました。

歌手K.will4日、自身のInstagramに事前投票参加認証ショットをアップしました。投票参加を促すための行動だったのですが、その方式のために公職選挙法違反論議がふくらみました。

K.willは記票所内で「投票用紙」を撮影してアップ。議論が沸き起こるとすぐにK.willは、該当掲示物を直ちに削除して「無知で不適切な行動だった」として謝罪文を掲載しました。

歌手キム・ジェジュンさんも5日、記票所内で撮影した投票用紙を撮って自身のInstagramに上げました。やはり議論になるとすぐに、キム・ジェジュンさんも掲示物を削除しました。

SUPER JUNIORのメンバーキム・ヒチョルさんは去る4日、事前投票所で国民の力の象徴色である赤色のスリッパを履いて現れ、ファンたちに向かって「Ｖサイン」を見せて挨拶する場面が捉えられました。

これまたネチズンの間で、このポーズに対して「選挙法違反ではないのか」という話が出てきました。

人文学者であるキム・ギョンジプ前カトリック大教授は去る5日、フェイスブックにソウル、仏光（プルクァン）第1棟事前投票所入口写真と記票所中で撮った投票紙写真を上げました。キム前教授があげた投票紙には、イ・ジェミョン共に民主党大統領候補の欄に印が押されていました。

ここで質問！

記票所内で「投票用紙」、または「投票紙」を撮影してSNSにアップしたら公職選挙法違反として、刑事処罰を受けることになるのでしょうか？

キム・ヒチョルさんのように投票所を出て、Ｖサインのポーズをしただけでも処罰対象になるのでしょうか？

関連法律は・・・

公職選挙法第166条の2(投票紙などの撮影行為禁止)によると、誰でも記票所の中で投票紙を撮影してはいけません。 (事前)投票管理官は、選挙をした人が記票所内で投票紙を撮影した場合、該当選挙人からその撮影物を回収して投票録にその理由を記録するように規定しています。

これを違反した場合、同法の第256条(各種制限規定違反罪)により2年以下の懲役または、400万ウォン以下の罰金に処することができます。

裁判所・中央選管委の判断は？

投票認証ショットで処罰されるわけが・・・と思うでしょうが、罰金刑を宣告された事例が結構あります。

ソウル東部地方裁判所は昨年、再補欠選挙当時記票所で自身の投票紙を撮影して、職場同僚12人が参加したカカオトーク団体チャットルームにこれを掲示した容疑で起訴されたAさんに、罰金50万ウォンを宣告しました。

裁判所は「Aさんが選挙に影響を及ぼそうとする政治的意図や目的はなかったと見える」としつつも、自身が記票する投票紙を撮影して、その投票紙を公開した行為に対して有罪判断を下しました。

記票前の「投票用紙」であるか、記票を終えた「投票紙」かによって違う判決が下されたこともありました。

「投票用紙」は、選挙人の意思が反映されていないもの、「投票紙」は選挙人の意思が反映されたものというのが中央選管委の説明です。

これによれば、歌手K.willとキム・ジェジュンさんが選択した候補を表示しないでSNSに上げたことは「投票用紙」、キム前教授が選択した候補まで公開したことは「投票紙」と解釈することができます。

2017年、水原地裁驪州（ヨジュ）地院は、第19代大統領選挙当時、記票所で記票していない投票用紙を携帯電話で撮影し、公職選挙法違反疑惑で起訴されたBさんに無罪を宣告しました。

これは、投票用紙と投票紙の差を区分した初めての判例です。裁判所は「公職選挙法で規定する投票紙は、選挙人が投票用紙に記票手続きを終えたのを意味すると見ることができる」として「Bさんが撮影したものは投票紙でなく、投票用紙」と無罪宣告理由を明らかにしました。

しかし、去る2012年の大邱（テグ）地方裁判所では、第19代総選挙でBさんと同じように記票所で記票していない投票用紙を撮影した後、SNSにアップした大学生に30万ウォンの罰金刑を宣告しました。

これと関連し、大法院まで上がった事件はなく、惜しくも大法院の判断は確認できませんでした。

それでは、記票しない投票用紙は撮影してもかまわないのでしょうか、撮影してはいけないでしょうか？

結論から話せば、してはいけません。

中央選管委は、投票所秩序維持のために投票所内撮影自体を禁止しています。投票用紙撮影は、それ自体が投票所秩序維持に反する行為で見るためにこれまた公職選挙法により処罰されることがあります。

来る9日本投票日に合法的に選挙認証ショットを残したい場合は、 ▲投票所外で▲支持する候補者の選挙の張り紙・宣伝施設物など写真を背景に▲親指を立てたり・Ｖサイン等の指で記号を表示する方式はできます。

中央選管委は、このような認証ショットはSNSや文字などで掲示したり伝送することができると案内しています。

これによれば、キム・ヒチョルさんは投票紙を撮ったのでもなく、投票所を出て撮った行為とし、公職選挙法違反と見るには難しいというのが法曹界の判断です。