たまーに思うのだが、人生の一大事に「占い」を指針にする方って結構いるのね。

 

大昔、私がまだ10代だった頃、長かった受験も終わり、東京の大学に合格したので、独り立ちの為の買い物を地元のダイエーでしていた時、「一定金額を購入したら占いが無料」ってサービス(?)をやっていた。

 

フロアに占い師さんがブースを設けていて、本来だったら数千円の占い料を取られるところが買い物をすれば無料である。

 

家電とか直送してもらっていたため、数万円使ったので、占いしてもらえるだけのレシートはある。

 

ヒマだしやってもらうことにした。

 

で、そこで、「東京に行くと死にますよ」と言われたのだ。

 

もちろん、占いをする前の雑談で、大学に受かって上京することは占い師には伝え済みである。

 

入学手続きもしたし、寮も決めたし、何よりやっと合格して大学生になれるのである。今更一年浪人して東京じゃなくて、大阪とか京都の大学を目指す、というのは、私も嫌だし、親も納得しないだろう。

 

私、東京に行くと死ぬんですね。

 

方角が良くないです。

 

いつですか?

 

死ぬのはいつ頃ですか?

 

それはわからんらしい。

 

じゃあいいです。おばあちゃんになってから東京に骨を埋めます。

 

あれから数十年。

方角のよくない東京で大学卒業し、就職、結婚し、ガンにもなって手術したけれど、まだ生きてる。

 

遠方に引っ越す予定はないので、このまま死んだらあの占い師の占いは的中したことになるのかな。

別にいいけれど。人間いつかは土に還るわけだし。

 

すべての占いがいかんとも思わないし、私も神社とかでおみくじをよく引くし、テレビの「今日の運勢」なんかはちょっと気にしたりもする。

 

友人にも親族にも占い師さんを信頼して、人生相談持ち掛けている人もいるけれど、病気のことについては、医者とかじゃないと正確なところはわからないわけじゃん?

 

病状によっては医師がいくつかの選択肢を提示した後、患者に決断を委ねるケースもあるけれど、それは、どう生きたいのか、って患者自身の人生観を尊重したい、ってこともある。

 

こっちに決めたら、完治する可能性が高い、なんて選択肢があるなら、医師はそっちを猛プッシュすると思う。

 

生き死にかかわることは占い師じゃなくて医師か看護師に相談すべきでしょう。

自分のかかっている医師が今一つ信頼にかけるのであれば、セカンドオピニオンでほかの医師に相談してもいいんだし。

 

と、ここで叫んでいても届きたい人には届かないんだけどさ。