うーん。寒い。
関東は昨日の午後から雪がちらつき始め、夕方から夜にかけて結構しっかりした雪が降った。
私のスマホには「大雪警報」が発令されているわけだが、まあ雪国の方たちは、
「あの程度で『大雪』?」と鼻で笑っていることだろう。
我が家にも雪国出身者が一人いて、雪、となるとがぜん張り切るので、昨日と今日は私は自宅待機令が出されている。
まあ、うっかり外を歩いてすっころんで骨折なんかした日には、周囲にもご迷惑だし、ダンナに何を言われるかわからないので、家の中でおとなしくしているが、台風とかの時はここまで偉そうに言われないので、やはり「雪」ともなると、「俺は本場出身」的な自負があるんだろうか。
今着ているカーディガンは7年前くらいに買ったものであるが、毛玉は多いし、なんだったら穴も開いている。
そろそろ捨てても誰も文句は言わないのだが、なんか捨てられずに家の中で着用しているのであるが、なぜかと言えば、みのカーディガン、ちょっとお高かったんである。
いや、いくら買った値段が高くたって、毛玉ができたり、穴が空いたらダメでしょ、と言われそうだが、確かにその通りで、ほかの服は穴が空いたらさすがに捨てる。
じゃあなんてこのカーディガンは捨てないのか、というと、気に入った理由、高くても購入した理由は、「ボタンがかわいかったから」なのだ。
紺色のカーディガンに7つのボタンがついているのであるが、このボタンの一つ一つの種類が違う。一番上のボタンは、パール(もどき)の周りをキラキラとした銀色の飾りがついているし、二番目のボタンは、ガラスっぽい素材でお花になっている。三番目は白いハート型である。
カーディガン自体は傷んでいるわけだが、ボタンは買った時のまま、きれいである。取れかけたり欠けたボタンはない。
作家でコピーライターの中島らも先生が、コピーライター時代に
「家は焼けても柱は残る。〇×建材」という広告コピーを考えてボツを食らったそうだが、服は破れてもボタンは残る、って感じになってるわけである。
そんなにボタンが気に入っているのなら、ボタンだけ外して取っておけば、と言われそうだけれど、外したボタンの使い道は特にない。
宝石じゃないから、それだけ見て愛でるのもなんだし。
なので、自宅では、ボロボロのカーディガンを後生大事に着ているのであるが、ダンナのカーディガンも大概である。
ダンナのカーディガンはもこもこの素材で、最初から家着として購入したのだが、一番気に入っているのは、ダンナじゃなくてもなか(飼い猫)である。
ダンナが着ていないときは、カーディガンを自分の好きな形に丸め、その上で眠っている。
ダンナが着ているときは、上に乗るわけにもいかんので、腹に寄り添い、寝ているのだが、最初の頃ダンナは「もなかがなついてくれている」と喜んでいた。
「違う。もなかはそのカーディガンがお気に入りなんだ」とネタをばらすと、確かに、脱いだカーディガンを置いた場所にもなかは寝に行くのだった。
猫の寝床になっているくらいなので、去年の春の時点で、「捨てちゃう?」となったのだが、
「もなかが気に入っているから取っておこう」
と今年も大活躍で、なぜかダンナが今年も着ている。
と、いうことで、夫婦そろって、部屋着がしょうもないことになっているのだが、まあ、誰が来るわけでもないのでいいことにする。